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子猫組-11 [化け猫亭-18]

「とりあえず役割分担は決まったのかな、大谷組長、子猫組拡大に伴うメンバー管理の問題はどうだった?」
「藤沢組長に相談したら、うちでも担当者を置かないとだめだって、データベース構築は猫又組で手伝って下さるのだけど、それを管理するのは子猫組だからと。」
「そうか、それなら俺の実習かな、その担当は俺しか有り得ないだろ。」
「ただのデータベースでは無く、定期的に更新され子ども達の現況が分からないと意味無いのだが真司に案は有るのか?」
「勿論無い、だが、猫又組と係われるのなら、そこで見つける事が可能だと思うんだ。」
「子どもが自分で深刻ないじめに遭っていますと報告出来れば簡単だけど、難しいだろうな。」
「データベース更新を複数の友達や親、教師に委ねるってどう?」
「全く問題の無い子の場合は逆効果にならないか、親はともかく教師の負担を増やすべきではないし。」
「データベースに拘らず、子猫組の子が仲間の異変に気付いたら通報、というシステムはどう?」
「子猫組の仲間だという意識はどうなんだろう、共同生活が短かった子や年少組は難しくないか、ニュータウンみたいな規模なら心配ないのだが。」
「小中学生の子猫組コミュニティーに一般の子達が加わり始めているのだろ、あそこの親達は意識が高いからそれを自然に実践出来る、だが、他ではな。」
「子猫組をもっと社会にアピールして理解を深めて貰う事は出来ないのかな?」
「う~ん、分かるけど、諸刃の剣じゃない?」
「学校に馴染めてる子に好奇な視線を向けるという事か。」
「そう、逆にいじめの原因となったら意味ないわ。」
「熱血漢組組長は、いじめの相談が殆ど無くなったと話してたから、問題は転校して行った子や地方支部の子達だな。
何処に誰がいるかは確認したい、データベースは簡単で良いから必要だと思う。
それで、いじめ問題への対処は子ども達と相談するのが一番早いと思うんだ、寮から出た子達とは親にも協力して貰って連絡を取り合う、というか、子どもに問題が有ったら子猫組に連絡する様に伝えて有るだろ。」
「今まで大きな問題は無かったわね、まあ、親に問題が有ったら私達ではどうにもならないのだけど。」
「大丈夫でしょ、問題の有る親は寮かシェアハウス暮らしを続けて貰ってるから。」
「少し心配なのは、このまま問題の有る親だけが残り続けたら寮やシェアハウスの環境が悪くなってしまわないかという事なんだけど。」
「ええ、それは桜さんも気にしてみえて対策を検討中、寮内で子どもと離している様な親は別施設へ移す方向よ、残された子のケアは私達の役目になるわね。」
「ああ、母親から虐待されるって、最低の気分だったからな。」
「いじめの問題は洋平の言う通り、子ども達と話し合ってみたいわね。」
「うん、この寮は辛い事が有ったら何時でも帰って来られる場所、嫌な事が有ったら逃げて来られる様にしておこうぜ。」
「だよな、児童養護施設では高校を卒業したら帰る所では無いと言われてて不安だったわ。」
「猫桜会子猫組には帰る場所が有る、みんな、頑張りましょ!」
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子猫組-12 [化け猫亭-18]

「おやっ、春田さんお久しぶりですね、化け猫亭ではすれ違っていたのでしょうか?」
「いえ、海外出張が長引いてしまいまして、本当に久しぶりなのですよ。
ところで松田さん、猫桜会の動きはネットで確認していましたが情報不足なのです、猫桜総合学園構想については、お詳しいですか?」
「ええ、猫桜総合学園職業訓練校の化け猫組担当になりました。
学園に関しては、まだ広く募集出来ませんので広報は控え目なのです。」
「成程、それで職業訓練校の開校は何時頃なのですか?」
「間もなく第一期十名でスタートします。」
「たった十名?」
「試験的にスタートさせ問題点を見つけ出して行きます、その方が机上で色々検討してからより早いじゃないですか、でも、始めから人数が多いと対処し切れません、状況を見ながら募集定員を増やして行きますよ。」
「成程、職業訓練でしたら、訓練生は、現場実習からそのまま就職という事も有りますか?」
「ええ、少なくとも子猫組の子達は全員猫桜会で受け入れます、一つの現場に馴染めなかったとしても、すぐに他の現場実習を提案出来る体制は、猫桜会による労働力の囲い込みという一面が有りますが、猫桜会で保護し続けるという松尾社長の意向でも有るのです。
今は猫桜会所属企業に対して、職業訓練実習を引き受け、そのまま正規雇用出来るかどうか、出来る場合はその条件を出して貰っている所で、出揃ったら、その一覧から訓練生に現場を選んで貰います、今後の訓練生募集計画も、その一覧を元に練って行きます。」
「個人の店舗も含まれるのですか?」
「はい、いち早く回答して下さった店舗オーナーの中には、面接し下働きを経験させ、見込みが有ると判断した子は調理師専門学校へ、学費とおこずかいを負担しても良いという人がいます。」
「おお~、さすが猫桜会ですね。」
「企業側は費用負担を厭わない所が多いですので、すぐに訓練生の募集定員を増やしたり募集回数を増やして行く事になりそうです、少しずつ対象年齢を上げながらになると思いますが。」
「企業側としてのメリットが大きそうですね。」
「はい、経験有という人を雇ってみたら、全然役に立たなかったとか有ります。
就職する側も雇用する側も、互いに有る程度見極める期間を経ての正式雇用という形になりますから、中途採用や高卒の採用に関して、職業訓練校経由を期待する声は大きいです。」
「成程、それで、現時点で考えられる問題は?」
「希望が、知名度の高い企業に偏る可能性は否定出来ません、後は障碍者の扱いと障碍者雇用の枠に入らないが、一般社会では雇用の対象にならない様な輩です。」
「そんな連中は黒猫組で拾っているのですよね。」
「そうなのですが、黒猫組組員とは芸風の違う輩もいるじゃないですか、誰しもが黒猫組に憧れる訳では無いのですよ。」
「確かに…、しかし、そんな人達の事まで意識出来る状況になっているのですね。」
「具体的にはまだ先の事です、ただ底辺層の調査をし、更なる活動への準備を進めておきたいと、加奈お嬢さまからの指示です。」
「あっ、貧困層を減らし二極化を解消すると話しておられましたね。」
「壮大な話では有ります、外国籍の貧困層も存在する訳で。」
「黒猫組に拾われた連中はどうなっていますか?」
「比較的まともな連中は黒猫組関連の企業で堅気として働かせています。
それが出来ない様な奴らを中心に残していますので、一時期より黒猫組の正組員は減りました。
まあ、組に何か有った時、組長の一声で集まる人数は半端なく多くなっていると思いますが。」
「残った正組員はやばそうですね。」
「藤井組長曰く、幹部とその直属の部下以外は、悪に憧れていたり、指示した事を三歩歩いたら忘れかねない奴等だそうで、簡単な仕事をさせながら、コスプレでストレスを発散させているそうです。」
「コスプレですか?」
「ヤンキーや極道をイメージした格好をさせ、幹部連中が需要を開拓しています。」
「需要が有るのですか?」
「ええ、各種イベントの他、万引き犯に怖い思いをさせての再発防止とか、ただ、やり過ぎる馬鹿がいて、藤井組長が謝りに行く事も。
まあ、暴力団組織に入ったとしても絶対上へは上がれない様なチンピラ連中を、黒猫組で面倒見てるのですよ。」
「教育もしているのでしょうか?」
「はい、犯罪を犯すとどういう罰を受けるとか、本当に恰好良い大人とは、といった教育の他、ヤンキーや極道の演技指導も、教官や組幹部の言葉は絶対、という雰囲気が完成していますので新入りは大人しいそうです。」
「慣れた頃が危なそうですね。」
「単純な奴等だから、ほとんどはアメとムチで簡単に操れるそうです、逆に悪知恵の有る奴は特別に教育してチームリーダーに、組織の中に居心地の良い居場所を作り不満を抱かせない様にと。
子猫組から黒猫組に移籍した子達も、落ち着きつつ有ると聞きました。」
「縦社会の一番下で我慢出来るのでしょうか?」
「我慢というより、頼れる先輩がいて嬉しい、先輩の側としても頼られて嬉しいってとこですよ。」
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子猫組-13 [化け猫亭-18]

「高川さん、子猫組の事はネットで情報を探しても、あまり出て来ないですね。」
「うん、千沙ちゃん、心の狭い子もいるだろ、だから子猫組のメンバーで有る事がいじめのきっかけになる可能性は否定出来ないんだ、特に子猫組としての募集はしていないから広報の必要はないしね。」
「そうでしたか、化け猫亭の皆さんは子猫組の事を楽しそうに話されているのですが、新人の悲しさで良く分からない所が有るのです、教育学部生として、もっと知りたいのですが。」
「白猫組傘下の組織で大学生と高校生が幹部、上級生のスタッフがメンバーの子ども達を守っているという事は理解してるのかな?」
「はい、シングルマザーの子ども達、児童養護施設関係の子と高校を中退した人で構成されている事は把握しています。」
「スタッフは自分達の役目をしっかりこなしていてね。
先日、子猫組のイベントに行って来たのだが、以前は表情の暗かった子が明るい笑顔で元気にしていたよ、馴染むのに時間の掛かる子や不登校の子もいるが、集団生活の中で変わる子が多いみたいなんだ。
子ども同士が仲良くなるきっかけ、それを演出しているのが子猫組の幹部達、最近は子どもの心理に対する研究が進みトラブルが減ったそうだよ。」
「児童心理学を学ばれているのですね。」
「いや、参考にはしてるそうだが、目の前の子が何を考え何を欲しているか見極め、それに対して何をして上げて何をして上げないかを考え行動しているんだ。
彼等がそれを突き詰め分析し論文にしたら児童心理学なのかもしれないが、少し違う気がしている。
机上と現場の違いかな。」
「う~ん…、教育実習という制度は有りますが、短期間、しかも教員免許を取る事だけが目的の人もいるそうで…、児童生徒としっかり向き合う経験の無いまま教師になってしまう人がいたり…、今はブラックな職場だという事が表面化して、教員の質が低下しないか危惧されていまして…。」
「千沙ちゃんは教員志望なの?」
「教職課程は取っていますが、公立校の教員が何をしているかを知るにつれ迷いが生じ、教員以外の形で教育に係わる可能性も調べています。」
「そうか、猫桜総合学園構想の事は知ってる?」
「いえ、猫桜会で学校を作るのですか?」
「間もなく化け猫亭のスタッフにも情報公開されるからどんな構想なのかしっかり掴んでな。」
「はい、そこには子猫組も関係して行くのですね。」
「ああ、子猫組の為にも成功させたいよ。」
「白猫組は地方組織を拡大させていると聞きましたが子猫組はどうですか?」
「まずは、小さい子を持つシングルマザーを優先している事で、子猫組が他県にまで組織的広がりを見せるのは難しいんだ。
ただ、桜さん達が相談して、寮やシェアハウスで他に悪影響を与えている親を別施設に移し、その空いたスペースを利用して各地で保護する高校中退者等を受け入れて行く方向、面接の結果黒猫組という選択も有るよ。
寮で教育を受けたのち、希望者は子猫組の京都支部立ち上げに参加という方向なんだ。」
「保護対象にしたい子は全国で考えたらかなりの人数でしょうね、それでも猫桜会として少しでも保護出来れば、京都支部はその広がりの足掛かりなのですね。」
「うん、まずは白猫組を中心とした猫桜会の支部を固め、それから子猫組、この形を全国に広げたいのだが、時間は掛かりそうだな。」
「費用面は大丈夫なのですか?」
「松尾社長曰く、費用の心配は無いが人が育たないと良い形で広がらないと。」
「そうでした、人に対する投資で持続性を持たせないと意味はない、資金援助をしても、それを食いつぶして終わりでは無意味ですものね。」
「ちなみに子猫組に関しての経費は黒猫組関連で負担していてね、その事が更生した人達の励みになっている、そして藤井組長は子猫組のお父さんなんだ。」
「ふふ、随分お若いお父さんで、う~ん、それだけの事が出来る黒猫組なのだとは理解出来ていませんでした。」
「まあ、表向きは出所者の更生がメインだからね。
黒猫組はまだ余力有るそうだが、もし学費が嵩む様になったら猫又組からもという話が出ている、早く大学生スタッフをその規模にしたいのだが一気に広げる訳にも行かなくてな。」
「組織の問題が有るのですね、猫桜会は化け猫亭のスタッフになるまで思っていたのとは規模も内容も全く違っていまして、もっともっと知りたいです。」
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子猫組-14 [化け猫亭-18]

「千沙ちゃんは守秘義務、大丈夫かな?」
「はい、化け猫亭での会話は誰にも話しません、というより政治経済や社会問題に興味の有る友人はいないのです。」
「それは可愛そうだ、早く馴染んで他のスタッフと仲良くなってくれな。」
「はい、皆さん優しく教えて下さいます、先日はCAT'S TAILでパフェを奢って頂きました。」
「うん、では社会福祉法人猫桜会の新たな動きを教えてあげよう。」
「児童養護施設や保育所の運営母体ですね。」
「我々化け猫組は社会福祉法人猫桜会の傘下に別の社会福祉法人を入れる方向で調整していてね。」
「所謂吸収合併ですか?」
「形式はまだ協議中でね、法的な問題も有り自治体の関係者にも協議に参加して貰ってるよ。
子猫組の児童養護施設出身者が自分の育った施設の老朽化を訴えたのが発端でね、うちの資金力を活かし組織的にまとめた方が効率的、建て替えに伴って白猫組のシェアハウスや保育所、直営店を併設したり、猫桜会のシェアオフィスや店舗を一部に入居させるとか考えているんだ。」
「大きく投資して先々の利益を確保しようという事ですか?」
「ああ、児童養護施設そのものは利益を生み出さないからね。
白猫組が係わる事は子ども達にとってプラスになる、白猫組の掟はすべての子を自分の子だと思って接する、まあ出来てない人もいるが、子ども達に愛情を持って接してくれてる人は少なくないんだ。
親からの愛を受けられなかった子達にとっては安心出来る存在かな。」
「児童養護施設の職員とは立ち位置が違うのですか?」
「うん、職員と連絡を取り合いながら子ども達の心のケアをしている、彼女達の子ども等も姉や兄として面倒を見てくれているのだよ。」
「子猫組を白猫組の力を借りて拡大、と考えれば良いのですね。」
「ああ、調整している施設の子は全員子猫組のメンバーに、それと大谷組長からは県内の児童養護施設で保護されてる高校生全員を子猫組の一員に出来ないかとの打診が有ってね。」
「可能なのですか?」
「多少問題は有るだろうが、彼等が子猫組の一員として安心して社会人となって行けるのなら、私達は保護する子どもを増やす事に躊躇いは無いし、各施設の職員も喜んでくれると思う。
費用面は、彼等が猫桜会傘下の企業に就職する確率が高くなるという事で何とかなるだろう。」
「進学希望の子が多いと学費が嵩むと思いますが。」
「目標がしっかりしている子であれば、黒猫、猫又だけでなく化け猫組も動くよ、学習指導はCAT'S TAIL STAFFも応援してくれる。」
「そうでした、化け猫亭のスタッフになるまでCAT'S TAIL STAFFの事は知りませんでしたが、かなり幅広い活動をしているそうですね。」
「メインは経営経済関係の学生だったからね、一つの大学から多くの参加が有る訳でも無いが、参加大学が増えたから人数もね、京都にもCAT'S TAILを誕生させたし、学生よる全国展開を目指しているよ、大学の近く限定だがな。」
「私も交流したいのですが、まだ…。」
「本気なら、猫桜総合学園がきっかけになると思うよ。」
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子猫組-15 [化け猫亭-18]

「やあ、桜さん久しぶりだね、私の子猫ちゃん達は元気してるかな?」
「別に平岩さんの子猫では有りませんよ。」
「はは、失礼した、ここの所色々な動きが有って気になっているのだが、どうだい?」
「そうですね、うちの子達は県内の児童養護施設で保護されてる高校生全員を子猫組のメンバーにすべく頑張っています。」
「出来るのかな?」
「今は単にサークルの一員になって貰う様な形ですので、全員は無理でも九割以上の子は大丈夫だとの報告を受けています。
将来に対して不安を抱えている子が多いですから、施設側と協議し進学支援と就職希望者の猫桜総合学園職業訓練校への受け入れ体制を明示して行く事になります。」
「人数にもよるけど、今までの流れなら難しく無さそうだね、それで…、小中学生も受け入れるの?」
「色々な事情が有り、高校生ほど簡単ではないと判断していますが、子猫組が今まで取り組んで来た事を理解して貰えたら、各施設の高校生が組長となって子猫組傘下の組を誕生させるかも知れません。
その後の状況次第では、白猫組傘下の親猫組が動く事になります。」
「親猫組?」
「我が子が親離れしつつ有るスタッフを母親役として各施設へ派遣し支援して行きます。
しばらくは交代で施設の仕事を体験して貰い適性の判断ですね。」
「費用負担は?」
「先方にとってはボランティアとなり、白猫組のスタッフとして給料を保証します。
松尾さんからは、まだまだ余裕で養えるから安心して活動を広げなさいと言われていまして。」
「ふ~、彼はいったいどれだけ稼いでるのだろうね?」
「同じぐらい稼いでる人が豪邸やプライベートジェットを自慢したりする所を、何人養ってるかで自慢したいそうです。
社員達は安定企業の従業員として養われている訳ですが、当然その家族も含まれ、さらに社会福祉法人猫桜会を通して何人養えるかですね。」
「うん、巨額の金を動かしている割に生活は普通の社長レベルと聞く、世の中の大富豪達が松尾さんみたいな人ばかりだったら、貧富の差は広がらなかったと思うよ。
それで、児童養護施設への支援体制は?」
「五つの施設とは、子ども達に寂しい思いをさせない為の交流事業を、その内二つの施設はシングルマザー中心のシェアハウスや保育園、また猫桜会向け貸店舗など一体型の建物に建て替える事が決まりました。」
「費用は全部松尾さん任せなのか?」
「それでは活動が広がりません、目標は全国ですので加奈お嬢さまに頑張って頂いてます。」
「彼女、最近はテレビ出演が増えたね、全部チェックしてるつもりが地方局にも出てて、危うく見逃す所だったよ。」
「著名人と共演する機会が増えて、収録の合間に子猫組の話を沢山してるのですよ。
そこから話が広がり、怪しげなチャリティー番組より猫桜会へ寄付する方が安心だと、社会福祉法人猫桜会の活動や収支は公開されていますし、子猫組を黒猫組が支えている事も知られて、最近は猫桜会以外からの寄付、小口では無く大口なのが増えています。」
「継続的に?」
「それはまだ分かりませんが、例えばミュージックビデオに子猫組の子を、というアーティストがいまして現在調整中です。
彼は人を養って行くという松尾社長と加奈お嬢さまの姿勢に感銘を受けたそうで、自分が援助して行く子ども達を感じたいそうです。」
「かなり有名な人?」
「ええ、子ども達は知らないかも知れませんが。」
「子猫組の事はあまり人に知られたくない側面が有るよね。」
「はい、ですから子ども達が出演するにしても子猫組の名前は出しません、芸能界に興味の有る美形を中心に送り込みますが。」
「美形の子もいるんだ。」
「旦那を外見だけで判断して失敗というパターンが有りまして、子の外見は遺伝に左右されます。
だらしない親と一緒に拾われて来た中二の女の子は、周りのスタッフが髪や衣装を整えた瞬間から寮のアイドル、本人が戸惑っているうちに教育を進めて、真面目でポジティブな子に成長させました、その結果、学校の成績は普通ですが、トークスキルが一気に上がって、子猫組のイベントでも大活躍なのですよ。」
「集団生活という事がプラスに働いたのかな?」
「でしょうね。」
「妬む子がいそうだが。」
「いるでしょうね、そこから何が得られるのか分かりませんが。」
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子猫組-16 [化け猫亭-18]

「そのまま芸能活動をさせるのか?」
「本人が望んでいますので、やらせてみようと思っています。
ただ、私達の事務所は実績が少ないので、しばらくは加奈お嬢さまのおまけがメイン、今はどんな設定にするか検討中ですが、彼女は社会の底辺で生きる子ども達が協力して頑張ってるという事を伝えたいと話してくれました。」
「子猫組を表に出すの?」
「微妙な問題が有りますので検討中ですが、自分の生い立ちが知られても構わないと話す子もいます、そんな子達を通して現状を知って貰い、猫桜会が何を目指しているのかを社会にアピールするタイミングなのかも知れません。
大口の寄付を頂く方は、必要で有れば名を出して構わないと話して下さいました。
猫桜会の全国展開を推し進めるシンボルとして中学生、そのバックアップに著名人の存在という流れを考えています。」
「その子は歌ったり踊ったり出来るの?」
「特に上手という訳では有りません、立ち居振る舞いや話し方の基礎練習はさせていますが、アイドルというよりコメンテーターという立ち位置で教育しています。」
「能力的には?」
「親の離婚と貧乏生活ネタだけでなく、社会問題と真面目に向かい合っていまして、学校の成績だけでは測れない人間的な魅力を感じさせてくれます。
本人も、拾って貰ってすっかり変わったと話しています。
加奈お嬢さまとセットで経験を積めば、違った需要も出て来るでしょう。」
「グラビアアイドルとか?」
「おじさんの貧相な発想の行きつく先は結局そっちなのですね。
私の旦那様は彼女の可能性を広げようと広告モデルやイベントでのトークを、仕事として考えているのですよ、勿論水着NGで。」
「そ、そうだな…、で、一人だけなの?」
「いえ、子猫組傘下に猫じゃらし組を立ちげて、芸能活動希望者を募る方向です。
子どもながらに自分の力で稼ぎたいと考えてる子は少なく有りません。
中学生以下はバイト禁止にしてきましたが、舞台を目指してレッスンを受ける事は良い刺激になると考えていまして、健全なイベントの手伝いを通して自力でおこずかいを稼ぐチャンスを与えようと思うのです。」
「そうだな、変な地下アイドルを目指す子が出てもおかしくない、それより健全な活動なら猫桜会でも応援出来るな。」
「はい、ダンスや歌を練習し子猫組のイベントで披露して来た子達にとって、新たな成長の場になるでしょう。」
「猫じゃらし組に入ると厳しいレッスンが待ってるのか?」
「彼等の本気度によりますね、本気の子にはプロによる厳しいレッスン、それ程でも無い子には先輩による適当なレッスン、ただ、人の好みは様々ですから、適当なレッスンを受けただけの子が人気者になるかも知れません、始めてみないと分かりませんが。」
「大きく稼いでくれる子が出て来たら楽しいだろうな。」
「ふふ、獲らぬ狸の皮算用ですか。」
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子猫組-17 [化け猫亭-18]

「そうだな、いきなりは無理か、まずは基礎から…、それでも自力で生活出来る子を増やすのだろ。」
「ええ、イベントの前座から経験させますが、イベントに係わるお金の流れや社会の仕組みを理解させたいです。」
「イベントの裏方に高校生、というのはどう?」
「そうですね…、人手は足りていますが、職場実習として考えてみても良いです、前座の子ども達も仲間が多くいた方が安心でしょうから相談してみます。」
「取りあえず、子猫組の名は出さず、猫じゃらし組…、う~ん、猫じゃらし隊の方が良くないか、まあそっちを全面に出していけば子猫組の微妙な問題は気にならないと思うな。」
「ですね、どういうユニットで売り出していくのかはまだ先の話ですが。」
「子猫組の問題としては不登校の子か…。」
「思い切って、寮の中に法的根拠の何もない猫桜総合学園を作り、そこの児童生徒としました、籍は公立校に置いたままですが。
子ども達は行きたくない学校へ行かなくて良いと宣言されて落ち着いたそうで、学習への取り組みが改善されたと聞いています。」
「進学を考えている子はいるのかな?」
「学園の授業は社会の仕組みだったり労働に関する事など、自力で生きて行く力を重視し、進学より就職に重きを置いています、でも、個々の事情に合わせた教育を実践しているとの報告が届いていますので、進学希望の子にも対応していると思います。」
「指導は学生が?」
「ええ、正式な学校とは認められていませんから、教員資格を必要としません。
指導に問題がない様に、大学生達は相互に注意し合っていると聞きました。」
「学生にとっても実習の場なのだね、子ども達にとっては社会性が問題になるのかな。」
「安心出来る環境内で有れば普通に人とコミュニケーションを取れているみたいです、病的な要因の強い子は専門家に診て頂いてますが。」
「普通に就職出来るのかな?」
「技術家庭科の授業を通して可能性を考えると聞いています、自分の作った物が売れたら自信に繋がるかも知れません。」
「成程、柔軟に考えているのだね。」
「企業に就職するだけではなく、お店で働くとか選択肢を増やして考えて行きたいとスタッフは考えています。
それは普通に学校へ行ってる子に対しても言える事で、芸能活動もその一つですが、子どもが憧れる花屋さんとかケーキ屋さんなら猫桜会に有りますし、無ければで作ってでも、真面目に考えてる子どもの後押しをしたいと思っています。」
「希望者が偏る事はないのか?」
「偏っても構わないでしょう、それに応じて事業規模を拡大すれば良いだけの事、猫桜会にはそれだけの力が有ります。
まあ、花屋さんから生産農家への道も有りますし、現実と向き合ってから考えて貰えば良いのですよ。」
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子猫組-18 [化け猫亭-18]

「あっ、中北くん、久しぶりだね。」
「はい、お久しぶりです、今日は松田さんに招待して頂きまして、皆さんに猫桜総合学園の進捗状況をお話しさせて頂ければと。」
「それは嬉しいね、興味の有る人は多いだろうから、千沙ちゃん、ちょっと声を掛けてくれるか?」
「はい、席も動かしますね。」

「中北くん、まずは職業訓練校からかな。」
「はい、一期生十名は基礎研修を受けた後、各自の希望に応じて現場実習先に振り分けられ現場を体験して貰っています。
問題があれば訓練校事務局へ連絡を入れる様話して有りますが今の所は有りません。
受け入れ側からは、真面目に取り組んでいて正規雇用を考えても良いとの話が来始めています。
ただ、二名に関しては他の可能性を模索してだめだったら受け入れると、持ってる才能をもっと活かせる仕事が有るからという理由で、事務局へは職種の推薦が届きました。」
「子猫組の一期生は優秀だって事かな?」
「そうですね、大谷組長からは、一期生は高校中退組から自信を持って送り込める子だけにしたと、二期生からは甘くないし、特に三期生は高校卒業のタイミングで人数が増えるから頑張って下さい、と担当者に連絡が届いたそうです。」
「はは、その辺りの事情は各企業も理解してくれるだろう、そして四期以降は就職に失敗した若者が対象になって行くのかな?」
「そうですね、就職希望の若者を非正規雇用の場に行かせないというのが、猫桜総合学園職業訓練校です、現場実習で上手く行かなかった人には、他の現場実習や専門的な技術を身に付けて貰う事を視野に入れています。」
「就職が卒業なのかな?」
「形の上はそうなりますが、就職後でも転職したいとかスキルアップを図りたいと言った相談には乗って行きます。
それが、猫桜総合学園の目指すところですので。」
「職業訓練校以外の進展は?」
「はい、市民講座的なものが大学の核となり基礎になりそうです。
猫桜会の強みは経営経済ですが、今まで経営者が食い物にするか見捨てるかして来た底辺層を養いながら拡大している訳じゃないですか。
そこが魅力の様で、ネットを利用しての講座には多くの申し込みが来ています、メインの講師が猫桜会の幹部という事も有りまして。
彼等の講義後、質疑を担当する講師の力量に応じて受け入れ人数を増やして行きます。」
「メインの講師って、松尾社長とかだろ、負担は大丈夫なのか?」
「講義は録画で、生ではないのですよ、受講者二十名でスタートしましたが、講師達のスキルはすでに上がり始めています、質問は似た様なものなので、それに応える形の映像を用意しました、追加の二十名からは質問が少なくなっています。」
「成程、最初の二十名が良い質問をしてくれれば、後が楽になるという事なんだね。」
「はい、受講生同士がゆっくり討論出来る環境も用意して有ります。
今は同時にスタートした人同士のみですが、有る程度理解が深まった時点で拡大したり、研究室的なものを立ち上げたり、論文を受け付けるといった事も考えています。」
「卒論的な?」
「卒業という概念を外していますので、良い論文には賞が与えられるとかになります。」
「成程。」
「もっとも、受講者の枠外で講義を見てる子猫組の大学生は、卒論にするかも知れません、彼等の視点は一般の受講者と違って面白いのですよ。」
「だろうな。」
「子猫組メンバーには受講料を発生させていない事も有って、他の受講生との交流は有りませんが、講師達は彼等の意見を参考にしています。
今は、一つの講座を多くのスタッフで作って行くという形になっていますが、ここから発展させる事を受講生も意識しています。」
「既存の枠に囚われないという事なのかな、講座は幾つ立ち上がっているの?」
「まだ、一つだけですが、学問の有り方を…。
本来、研究機関である筈の大学が卒業という肩書を与える為の組織になってるのではと、猫桜総合学園設立ネットワークに参加して下さっている方から寄せられています。」
「うん…、学問の有り方か…。」
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子猫組-19 [化け猫亭-18]

「学問の有り方と学習の有り方は、その根幹から見直していきます。
高等部への入学や転校を決めた子猫組のメンバーは無駄と無理のない学校を自分達で築き上げたいと話しています。
大学卒業資格の為の進学では無く、本当に得たい知識と触れ合ったり研究したりして行きたいと。」
「それは、大学生もか?」
「大学生は、卒業までの過程で講義内容を色々な視点から見直し大学を見極めたいと話しています。
子猫組の学生は大学の有り方を研究テーマに連絡を取り合い、猫桜総合学園大学の研究室として動き始めています。
例えば、猫桜会以外で大きな仕事をするには大卒の肩書が重要かもしれないが、三流大学の肩書は猫桜会傘下で働いて行くと考えた時に必要なのだろうかと、今、猫桜会系の人事部とも意見交換をしているところです。」
「教育の根幹を見直すという事かな?」
「はい、大学だけでは有りません、不登校児を対象に子猫組内でスタートさせた名前だけの猫桜総合学園に対して、その可能性を考える意見が多く寄せられています。
いじめから簡単に逃げられる場が有って良いとか、能力に有った教育を受ける場が必要だとか。」
「そうだよな、猫桜総合学園、初等部から高等部は上手く行きそうなのか?」
「フリースクールですので簡単では無いですが、初等部中等部は対象を広げる方向で、高等部は大学の教育学部でも行えない超実験的授業に協力してくれる子、最終学歴が中卒になる可能性が有り猫桜会以外への就職が不利になるという前提を承諾してくれた子達が一期生となってくれました。」
「費用面は?」
「実験的教育の場に参加、もしくは日々の活動をモニター越しに見学する人達がスポンサーを見つけて来ました。
生徒の費用負担は教材費も含めて無料なだけでなく、場合によっては学習の成果に対して奨学金を出すかも知れません。」
「三年で卒業?」
「いえ、年数に区切りは有りません、早く就職したい子は二年で終了して構わないですし、深く研究したい子は十年でも、大学の職員をしながら、助手になって、という形を想定しています。
高校を中退して参加してくれる一人はすぐに大学レベルの内容になります。
十四の大学が協力してくれますので、学部は選び放題ですよ。」
「大学の協力も有るのか…、大学が協力的な理由は?」
「国公立は学術的な意味合いが強いです、付属高校でも出来ないカリキュラムになりますので、私大は少子化の今を生き残り、学生の質を維持する事等を考えています。
どちらにしても超実験的教育を通して何かが得られるとの期待が有るのです。
中には、やはり今まで通りが良いとの結論を描いている人も居るでしょうが。」
「子猫組の子達に不安は無いのかな?」
「元々高校進学に積極的では無かった子と、学校教育に疑問を抱いていた子が中心になりますし、全員猫桜会傘下で働く事を決めています。
高校生活を通して何処のどんなポジションで働く事になるかが決まるぐらいに考えていますよ。」
「そうか、将来を見据えている子達なのだね。」
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子猫組-20 [化け猫亭-18]

「そうなると、高等部と中等部は随分違うという事になるね。」
「はい、今の初等部中等部は不登校児がメインですので、ただ、これからは学校の授業を簡単過ぎると感じている子や、ついて行けない子の為の学習塾的要素を組み込んで行けないか相談しています。
今までも、子猫組の先輩やCAT'S TAIL STAFFのボランティアが見てくれていましたが、猫桜総合学園として枠組みを整えて行きます。」
「学校法人では無くても児童生徒は増やせるのだね。」
「はい、更に猫桜会と協力関係を築いて行く児童養護施設の子達も対象に加えて行きます。
高校卒業まで養護施設で暮らす事が決まっている子を中心に、向学心の強い子、それなりの子、学力の低い子と分け、施設間で移動させてレベル別の指導がし易い体制に出来ないか検討して貰っています、勿論移動は強制では無く提案です。」
「高等部の理想は全寮制かな…、高等部の定員は、どう考えてるの?」
「スタートは三十名程度ですので考えていませんでした、特別な校舎を必要としていませんし講師陣の余力は有り過ぎですので。」
「先程、スポンサーと話していたが、話せる範囲で言うとどんな企業?」
「猫桜会傘下に入る意志が有るとだけ聞いています、株価に影響を与えるとかで具体的な社名までは公表されていません。」
「上場企業なら安心か、どれぐらいの金額を支援してくれるのだろうな。」
「学校教育は色々な問題を抱えている、ここで子ども達に新たな選択肢を提示し、それを大人達も考えて良い時期に来ていると思う。
義務教育だって内容を見直して良い、子猫組がその実験台になってくれるのなら、我々も協力すべきだ、高等部の為の寮を建てよう。」
「費用は…、寮を児童養護施設扱いに出来れば公的な支援が得られないかな、一度調べておくよ。」
「寮の需要は有る、百人規模を建てて順次増やして行く事を考えてはどうかな?」
「もう少し小規模でも…、現在の寮にも高校生は必要です、一か所に固める必要も有りません、五十人規模をあちこちに作ってレベルや目標別にしても良いのでは有りませんか?」
「まずは一つ、ニュータウンにでも建設しようか。」
「そうですね、寮に余裕が有れば白猫組の受け入れ態勢を強化出来る、老朽化が進んでいる建物も有るしね。」
「では化け猫組で取りまとめて猫桜会へ上げるよ。」
「高川組長、お願いします。」
「ねえ、中北くん、猫桜総合学園高等部から職業訓練校への流れも有りなのだろ?」
「はい、高等部でも職業訓練を考えて行きますが、はっきり就職を意識した人は移って貰って構わないと思っています、高等部生も週に何日かは現場実習という形を、生徒たちと模索して行くと思いますので。」
「あっ、中卒から職業訓練校へという希望者は?」
「はい、何人かいましたが、面接をして高等部と訓練校に振り分けました。
中卒で黒猫組を希望していた子も一旦はどちらかに所属するようにと藤井組長に言われましたので。」
「まあ、良い形になって行きそうだな、これから、どんな問題が起き、それとどう向き合っていくのか楽しみだね。
中北くん、化け猫組の一員として、企業側から、就職までに最低限身に着けておいて欲しい事や出来れば学んでおいて欲しい事を、就職希望者に早い段階で伝えられないかと考えているのだがどうだろう。」
「最低限は各社共通になると思いますので必須です、専門的な技術の習得は…、生徒と相談になりますが、皆さんの側からこんなスキルを持った人を求めていると、具体的に提示して下さると生徒もイメージし易く、良い目標になると思います。
現場をろくに知らない状態で就職を決め、自分に合わないとすぐやめる、そういう若者を減らしたいというのが我々の望みですので。」
「その辺りは松田さんが仕切って下さるのですよね?」
「ええ、間も無く猫桜会所属の調整スタッフが動き始めます、今まで学園のスタートを手伝って来た人達で、学園サイドと企業サイドの調整を担当して貰います。
ただ、学園の組織は三日で変わる可能性も有ると理解して下さい、色々な事が日々動いていまして、松尾社長が建設を進めている研究所は、猫桜総合学園中央研究所という名称になりそうだという事も、昨日聞いたばかりという状況なのですよ。」
「もしかして、名称だけ先行とか?」
「ええ、猫桜総合学園にはまだ文科省のお墨付きを得られる様な実態が有りませんからね。」
「それだと、中北くんも大変そうだね。」
「はい、当初の予想通り組織の構築には手間取っています、ですが、私達には猫桜会という大きな味方がいますので。」
「なんだ、今日は化け猫組に甘えに来たのか。」
「は、はい…、今は大丈夫ですが、状況によっては皆さんのお力をお借りする事に成るかも知れません。」
「松田さんも心配してるのですか?」
「まさか、充分なスタッフを配置していますし、不測の事態への対応も担当が考えていますよ。」
「えっ、そうなのですか?」
「中北くん、化け猫組を甘く見て貰っては困るな。」
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