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高校生バトル-32 ブログトップ

バトル-311 [高校生バトル-32]

「チーム詩織のメンバー達も共にリーダー論を学んで行くことになるのかな?」
「遠江大学の関係者が参加してくれるから、そうなるでしょうね。
 その流れから政治家や社長について考えてみようとも。
 政治家についてはお父さまが市長になってから、その資質に関する議論がなされて来たでしょ。
 私達としては女性議員、女性大臣をただ女性だからと言う理由ではなく、それに相応しい人だからと応援して行ける様にして行きたいの。」
「うん、大切なことだ、女性に関わらず、リーダーは肩書でなくその資質で選びたいよな。」
「将来的には仲間の中から議員を出したいからね。」
「若い頃から政治について学習するのは良いことだと思うよ、国会議員の中にも議員として最低限知っておかなくてはならない法律についてすら分かってない人もいたからな。」
「被選挙権が有るとはいえ、議員に相応しいとは思えない人が当選することも有ったのでしょ、その辺りが民主主義の弊害かしら。」
「無投票当選なんてことも有るが、魅力的な人物は政治家になろうなんて思わなかった。
 我々の党はそこの改革も目指しているが、魅力的な人でも知名度が低いと選挙に勝てないのが現実だったね。」
「それでも次の総選挙に向けて準備を進めているのでしょ。」
「結党以来党勢の拡大を続け全体の知名度も上がって来てるからな。
 今まで色々と妥協して投票して来た人達の票が集まればと思うよ。」
「選挙に関しては私達、動けないのよね。」
「我が党に一票をお願いしますはダメだが、単に政治について学ぶ取り組みなら問題ない。
 詩織は政治家を目指している訳ではないが、詩織を前面に出して政治に関する学習を展開して行くのは有りだと思うな、その過程で詩織の高い資質に気付いて貰えるだろう。」
「ただ、内容が固いとYouTube動画を見て貰えないのよね。」
「ゲストを呼ぶか?」
「ゲストか…、誰を呼ぶかが…、予算の問題も有るでしょ?」
「中途半端なゲストでは意味が無いだろ、ギャラが高くても元が取れるぐらいの人にお願い出来たらな。」
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バトル-312 [高校生バトル-32]

「詩織、テレビで対談番組への出演が決まったそうだね。」
「はい、YouTubeにゲストを呼ぶことを検討していたら遠江大学の関係者が話を通して下さいまして、ゲストへのギャラが必要なくなり、逆にギャラを頂けると言うことでラッキーです。
 ただ限られた時間ですのでYouTubeに近況をまとめた動画を幾つかアップしておくことにしました。」
「興味を持った人が見てくれると良いね、テーマは決まっているの?」
「株式会社SHIORIのことになりますが、チーム詩織のことも紹介したいです。」
「チーム詩織は随分拡大してるが一つのバーチャル人格として保って行けるのか?」
「その為の案が幾つか出ていまして、中でも自分の考えとチーム詩織の考えが違っていた場合の対応が面白いです。
 二つの考えを両方正しい、もしくは両方間違っていると考えてみることで視野が広がったと言う話が出てから、皆が試していまして。
 その結果、どちらも正しいと言うことは良く有ることだと気付かされましてね。
 大同小異と言うことでしょうか。
 与党に対して反対するしか能の無い様な野党議員、少しばかりのことは妥協してでも大きな組織にすることが出来ないのに、全く考えの異なる人達とでも選挙の為なら組む、そんな人達には分からないことを、チーム詩織の脳みそ達は理解してるのです。」
「頼もしいね、中学生だけでスタートしたチーム詩織だが、大人の参加者が増え、ジェネレーションギャップを感じてるとかは無いのか?」
「ふふ、皆さん心は私と同じ高校一年生なのですよ、核となってる私ならこう考えるだろうと言うことは年齢に関係なく実践して下さっています。
 現在の最高齢は五十四歳の大学教授ですが心は中高生と何ら異なる所は無いそうで、皆さんの考えを尊重しながら経験に基づく話をして下さいます。」
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バトル-313 [高校生バトル-32]

「組織としてのチーム詩織をテレビ番組で紹介する時はその辺りの話をするのかな?」
「時間の制約が有りますので内容は検討中ですが、私達が有機的に繋がった思考する存在で有り特殊なデータベースだと言うことは強調して行くつもりです。
 凄く内容の充実したデータベースが有ったとしても、その時必要としている情報にたどり着くまでのプロセスが煩雑では使い勝手が悪いです。
 でもチーム詩織ではそれぞれの分野に関するエキスパートが参加して下さっていることで、比較的短時間で必要としている情報を整理された形で提供して貰えます。
 時には凄く詳しいものから中学生でも理解し易いレベルまでに分けられていますので直接関係していないメンバーでも興味を持った人はそれを通して学習しています。
 一郎兄さまの所で組んで頂いたシステム有ってのことなのですが、コンピューターと人間の脳を組み合わせたバーチャル人格を持つ脳は、一人の人間がコンピューターを駆使しても辿り着けない領域に入り始めていると思うのです。」
「遠江大学からの参加者は広い情報網を持ってるからな。
 詩織が総理大臣になったら良い政治を行えそうだね。」
「今の政治システムはチーム詩織に於ける私の立ち位置に総理大臣が居るのとは違うのですね。」
「全く違うと思うよ、政府の活動に携わってる人達は総理大臣を中心になんて考えてないだろう。
 チーム詩織が指示を出せば、それに応えてくれるボランティア社員やチーム妹メンバーだけでなく、高校生部会や遠江大学の関係者だって喜んで動いてくれる、それとは大違いなのさ。
 代表者で有る詩織の人柄にもよるが何と言っても詩織が私利私欲とはかけ離れた存在だから皆が支えている。
 その点、政治家はな。」
「官僚にも問題が有りそうです。」
「大有りだね、税金の無駄使いと言う短絡的な考えによって必要な人数が確保されていないだろ、このまま労働条件が悪いままなら質の低下が進むだろう、大臣の資質にも問題が有るし。」
「行政改革は難しいのですね。」
「うちの党が政権を握ったら、チーム詩織には総務大臣をお願いしたいところだよ。」
「そうですね、バーチャル人格なのでリアル大臣は無理ですがそのサポートなら。
 お兄さま、私達のチーム詩織には無限の可能性が有るとメンバー達は考えていましてね、脳は拡大出来ますし、会社としての事業計画案も出て来ているのですよ。
 お兄さまが遠江王国で株式会社として社会福祉に取り組んできたことを、日本全国に広げて行こうと。」
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バトル-314 [高校生バトル-32]

「なあ雅、詩織はどうしてあそこまで多くの人に信頼されているのかな?」
「そうね、まずはチーム詩織結成の頃に話した内容かな。
 詩織はね、私達は社会的にはまだ子どもだけど、間違いなく社会の一員で有り明日を担う立場、だったら大人と同じ様に考え行動しても良いと、大人扱いされたいのが中学生なのだから、その為にはとね。」
「大人扱いされたかったら大人扱いされるだけの行動をしようってことか?」
「そんなとこ、他に自分の考えやチーム詩織の目指すとことか、それまで義兄弟姉妹の一員として学んで来たことを含めて伝えたの。
 それを聞いた人達は、是非バーチャルな詩織を演じてみたいとなってね。」
「演じているんだ。」
「皆が詩織を演じているから、個人的な解釈の差は多少有っても大筋は一つの人格として成り立ってるのよ。」
「なるほどね、それでも詩織とは学力、特に英語の力では差の有る人が大勢いたのではないか?」
「そこは互いに協力し合って来たからね、英語の成績にどの程度反映されているのかは分からないけど、皆の英語力は確実に上がってると思うわ。」
「まあ、英語を使う機会が増えたのだから自然なことだな。
 メンバー間のトラブルは今までどうだった?」
「みんなが詩織を演じてるのよ、誰一人として詩織が喧嘩してる所を見て無いし、トラブル回避の考え方も詩織が示してて、詩織が核だから成立してる組織なのよチーム詩織と言うバーチャルな人格はね。
 元々真面目な人の集まりなのだけど、それはメンバーが増えても年齢層が広がっても変わってないわ、まあ、年齢詐称だけは許してあげてね。」
「はは、大人達も高校一年生のフリをしてるのだな。」
「リアル詩織の情報は沢山流れてるでしょ、チーム詩織のメンバーはそれを見ながら色々考えてるのよ。
 服装もね、詩織は比較的大人びた服を好むからマシなのだけど、もし詩織が派手好きだったら困った大人が増えてたかも。
 詩織の脳になる時には服装にも拘る人が結構いるのよ。」
「チーム詩織メンバーは表に出ないことになってるが、皆が集まったらどんな感じなのか見てみたくもあるな。」
「見ない方が良いと思うわよ、大人びたとは言え高校一年生が着る様な服を大人が着てたらコスプレでしかないでしょ、中には高校の制服に似せたのを自作した人もいるのだから。」
「それは雅も見たのか?」
「服だけね。
 作った人を知ってるから、着てるとこを想像しただけで笑ってしまって…。」
「まあ、そんなことも楽しんで貰えたら良いじゃないか。」
「悪くは無いのだけど…、ねえお兄さま、チーム詩織は全員が詩織の考えに賛同しているでしょ、それを宗教団体みたいだと揶揄する人がいるのだけどどう思う?」
「気にしなくて良いだろ、宗教色は無いしメンバーから寄付を募っている訳でもない。
 まあ、詩織を教祖様に祀り上げても構わないが海外の人達に誤解されてもな。」
「でもYouTubeに詩織が登場する度に向こうでは凄く盛り上がるよね、既に教祖さまと思われていたりして。」
「う~ん…、教祖と言うより女神さま扱いかもな。」
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バトル-315 [高校生バトル-32]

「詩織、雅にチーム詩織脳内システムを見せて貰ったが凄く進化したものだね。」
「もしかして私がお兄さまに紹介して以来ですか?」
「うん、前に見たのは中学生だけで構成されていた頃だったかな。」
「あの頃は英語のメールを送るだけでも苦労していました。
 受け取ったメールに対して誰が対応するのかと言った基本的なことでもシステムが出来てなくて。」
「今はあの頃とは比べ物にならない量のメールに対応してるのだろ?」
「経験が蓄積された結果、余裕でこなしています、似た様な内容のメールが多いですから定型文で済ます場合も有りますし、内容が上手に表現されてるタイトルならば返信が早いと理解されていますので、タイトルをパソコンで読み取っての分類がスムーズに行えています。
 タイトルに関する約束を告知した後、敢えて良く分からないタイトルのメールに対する返信を大きく遅らせた成果です。」
「今もメールに対する返信は中学生が行っているの?」
「はい、送信前のチエックも中学生が担当しています、内容によっては高校生や大人が返信していますが、私が返信するのはほんの僅かです。」
「一応、詩織宛のメールなのだろ、リアル詩織宛のメールは来ないのか?」
「ファンレターが来ますがそれには各種宣伝を添えた定型文で応じて貰っています。
 チーム詩織の存在を認知した上でメールを送って来てるのだろうと考えまして。」
「チーム詩織脳内システムで行っていることが増え、他が大変だものな。」
「ですね、チーム詩織としての作業が増え、それに伴い脳も拡大しました、ただ、その過程で特に初期メンバーは成長したと思います。」
「実感してる?」
「ええ、当初は日本語での意見交換もままならなかったのですが、脳の思考システムが確立されると共に、例えば当初は分かりにくい文章や誤字も見受けられました。
 それが出た案の整理作業を繰り返す内に、皆が簡潔で分かり易い文章を書ける様になったのは大きかったです。
 後から参加した人達もそれに倣って書いてくれています。」
「出た案を整理しながら検討を進めてるのだったね。」
「はい、急ぐ案件はほとんど有りませんので人数が増えた今も同じ様に処理しています。
 一人で考える何倍もの案が出て来るのですが整理されるのに時間は掛からず、整理の過程で結論が見えて来ることもあるのですよ。」
「専門家達も同様に?」
「皆の学習を考え、一般の担当メンバーよりワンテンポ遅らせての提案をお願いしています。
 ただ、専門家でも一般からの案を見て考え直すことが有るそうで、専門家なりに視野を広げることに繋がっているのだとか。
 時には他分野の専門家が閲覧して全く違った角度からの提案をして下さることも有りまして、一郎兄さまや父はこのシステム、データバンク機能も含めたシステムを強化し遠江大学のシステムなどにも応用して行きたいと話しています。」
「上手く行くと良いね。
 でも、詩織の様な存在が居ないと充分に機能しないかな。
 チーム詩織は核に詩織がいて成り立っているだろ?」
「確かに微妙ですね、組織論の先生は奇跡的な組織だと話しておられました。
 私もチーム詩織のスタート時から組織と言うものを考えて来たのですが、皆で一つの人格を演じようと言う試みは今まで無かったみたいで、このままバーチャル人格が成長を続けられたら更に面白くなると思っています。
 メンバーの皆さんも、このまま成長拡大を目指して行こうと話して下さいまして。」
「政治経済を始めあらゆる分野のエキスパートをメンバーに持つバーチャル人格、株式会社SHIORIが大会社になる日はそんなに遠くないかもな。」
「直ぐには無理ですが脳の一部は壮大な夢を描いていましてね、個人にもコンピューターにも出来ないことが私達になら出来るだろうと。」
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バトル-316 [高校生バトル-32]

「チーム詩織では男性メンバーも増え始めてるが女子高生とかに抵抗は無かったのか?」
「そうですね、違和感を感じる人はいましたがバーチャルな詩織は中性的な存在とし、女性が男性の考え方に触れることで視野を広げることに繋がりプラスになると考えて貰っています。
 システム内でのやり取りでは、表現をですます調としていますので特に男女を感じさせられることは無く、脳みそナンバー五百二十八番の性別を考える必要は有りません。」
「男性メンバーもバーチャル詩織を演じているのかな?」
「一応それが前提です、バーチャルユーチューバーの姿をイメージして貰うことで、バーチャル詩織とリアル詩織は違う存在だと。
 男性が女性の姿を模した存在の脳となることで、女性の考えにも触れて頂けたらと考えています。」
「男女間でトラブルになる可能性は無いのかな?」
「男子高校生と大学生以上のメンバーは信頼出来る人の推薦を条件としていますので大丈夫だとは思うのですが、面識の無いメンバーと直接会う事は控えて貰っています。
 特に男性メンバーは参加時の面接を厳しくして貰っていますので大丈夫だとは思うのですが…。
 父はシステム上での怪しげな行動をチェック出来る機能を考えてくれています。」
「そうだな規模が拡大して行くとどうしても良からぬ行動をする人が出て来る、チエック出来るのならそれに越したことは無い。
 まあ、詩織の考えに賛同しているので有れば、女装し詩織に成りきってパソコンと向き合っていても実害はなく問題ないな。」
「個人的な趣味で済まされる範疇なら問題ないですね。」
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バトル-317 [高校生バトル-32]

「雅、詩織のテレビ出演内容が固まって来たそうだね、雅も出るのか?」
「あくまでも詩織を目立させることが目的だから、私は活動紹介のVTRに少し出るだけにしたの、それでも放送日が確定したら私のチャンネルでも宣伝するわよ。
 視聴率の良い番組ではないからね。」
「内容が真面目だから仕方ないか。」
「それでも海外、詩織を崇めてるエリアのメディアが出演情報を知って興味を持ったとかでね、番組制作サイトに問い合わせが来てるのだって。
 詩織の出演する一本だけでも売れるのならばとスタッフの皆さんは気合を入れてるそうなのよ。」
「向こうでもYouTube以外では詩織の映像を見る機会が少ない、誰かが情報を流したのかな?」
「番組出演がほぼ決まった段階でテレビ局の了解得た上、未確定情報として流したと担当スタッフが話してわ、海外メディアからの照会は想定外だったそうだけど。」
「こう言う想定外が有るのなら、問題が無い様に確認を取りながらだが、積極的に広報をして行くべきかもな。」
「ええ、お兄さまもVTRに出て貰って勢いを付けると言う案も有ったのだけど、今回は兎に角詩織にスポットライトを当てたかったから。
 お兄さまの仲間と言う形で名前だけ登場して貰うわね。」
「はは、楽で良い、了解だ。」
「後、詩織の考えは私達義兄弟姉妹の考えだと言うことを強調したいと詩織が話してた。
 高一の女の子が一人で考えたみたいな誤解は避けるべきだと。」
「話の内容は全然心配してないが、そう言った打ち合わせもして行くのだろ?」
「ええ、チーム詩織の担当がまとめ詩織が確認した案を提出して有るから、その返答を見て相談になるわね。
 そんなチームの動きも番組で取り上げて貰う予定、詩織とチーム詩織の関係が分かり易いでしょ。」
「リーダーが部下を信頼し任せる所は任せる、そこを強調しておけば会社やチーム詩織の規模が大きくても組織として普通に運営出来てることを納得して貰えるだろう、高一の詩織がトップリーダーでもね。
 まあ、詩織の人柄や能力の高さ有ってのことなのだけどな。」
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バトル-318 [高校生バトル-32]

「お兄さま、詩織のテレビ出演を受けて問い合わせが来てね、思っていたより効果が有ったみたいなのよ。」
「ちょい役でも雅の出演が有ったからだな。」
「それはないない、経済的に恵まれない高校生に対するアルバイトと高校生を対象としての職業実習を組み合わせたプログラムに協力したいと言う企業からだからね。
 ボランティア社員がお願いに行った時は相手にして貰えなかった所が番組を見て連絡して来てくれてね。」
「それは良かった、ボランティア社員も喜んだだろ。」
「ええ、訪問した時に伝えたメールアドレスを使ってくれてるし、早速実習計画の提案をして下さった企業も有るそうで、勿論趣旨を理解しアルバイトの受け入れもね。」
「なかなか進まなかった事業が動き始めるのかな。」
「まだ油断は出来ないわ、でも、少ないながら既に協力してくれてる企業とは概ね良好な関係を築けているのだから、そのノウハウを最大限に活かせられたらね。」
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バトル-319 [高校生バトル-32]

「ノウハウか、それより活動を通して仕事について考えると言う作業は進んでいるのか?」
「そうね、職業実習を体験した人の中には、将来を考えたら高校で学習している教科より、仕事についてもっと学ぶべきだと言う声が出てる。
 高卒にしろ大卒にしろ就職先を選ぶ時の参考になり、就職時の不安を低減させ、就職後直ぐに離職する率を減らせるのだとか。
 また、労働関係の法律に反している企業へ就職してしまったらどうするべきかや、ブラックバイトに対する対処もきちんと学んでおくべきだと。
「そうだよな。」
「実習を経験した高校生の中には単に仕事を体験しただけでなく、そこで働く人達の声に触れることで色々考えさせられた人がいてね。
 まだ就職についてイメージ出来て無い人が大勢いるのだから、職業実習は積極的に進めて行くべきだわ。」
「職業実習はバイト禁止の高校に配慮して基本ただ働きだろ、その辺りで反発とかないのか?」
「あくまでも短期間の実習が基本だから、企業側の研修に対する負担が大きいことは理解されてる、と言うか理解している人しか実習に送り込めないわよ。
 ただ、ボランティア社員としてのアルバイト支援を考えると一回当たりの時間は短くても長期になる可能性が有り、完全に無給と言うのは良くないでしょ。
 その辺りのことは学校を始め関係各所と相談して行くことになるのでしょうね。」
「そうだな短期実習なら研修だけで終わってしまい兼ねないから、学習の一環と考えられ問題になりにくいが長期になるとな。
 進学校の生徒も参加するのか?」
「条件が合えば参加すると思う、進学校の生徒でも余裕のない人は私達の活動に参加していないだろうし、将来管理職を目指すのなら尚更若い内に現場を知っておくことがプラスになると言うアドバイスが有ってね。
 大卒一年目でパートさんに指示を出す立場となることは普通に有るそうで、そんな立場になる前に現場仕事を体験しておくことは、別会社で有っても多少楽になるのだとか。」
「その辺りのことも情報交換されているのか?」
「うん、私達チーム詩織も管理職だから参考にさせて貰ってるのよ。」
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バトル-320 [高校生バトル-32]

「チームメンバーは管理者としての自覚をしっかり持ってるのかな?」
「ええ、株式会社SHIORIスタート時に立ち上げた社長サークルでは参加希望者で社長の責任などについて考えたの。
 そんな中で、表向きは詩織が社長だけど社長サークルメンバー全員、自分が社長だと言う強い自覚を持っていないと新しい会社は成功しないと強調してくれた人がいてね。
 協議を重ねた結果、何となく取り組んでみようと考えていた人達は一歩退いて社長秘書チームへ、社長チームの補佐役に回ってくれたの。
 社長サークルには将来的に起業を意識してる人や親が社長だと言う人達が多いのだけど、ここまでの活動を通して皆が真剣な気持ちで参加してくれてるのは明らかでね、各自の担当をしっかりこなしてくれてるから、詩織は安心して社長をやってられるのよ。」
「組織的にも良い形になってるのだな、でも秘書も含めて忙しくなってる人はいないのか?」
「そうならない様に互いに気を付けてるし、一人で仕事を抱え込む愚かさについては、詩織が定期的に説明しているわ。」
「ふむ、定期的にと言うのは大切なことだな。
 分かってるつもりでも、ふと気づいたら無理してたなんて普通に有りそうだろ。
 たとえ一人でやった方が効率が良かったとしても、それで無理をしたのでは組織の趣旨から外れてしまう。
 詩織からばかりでは慣れてしまうかも知れないから、時々別の人からも話して貰うと良いかもな。」
「そうね、お兄さまからも色々話してあげてね。」
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