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神沢祐樹-141 [高校生会議2-23]

「それは…、社員から愚痴が溢れるブラック企業とは真逆だという事ですね。」
「はい、今回の旅行を通してとても強く感じている事です、大きな声では言えませんが、祐樹さまは父とは比べ物にならない程社員に尊敬されているのです。」
「あっ…、はい…、白川社長もご立派な方だと思いますが…。」
「もちろんです、でも私に向かって父を尊敬していると話された方はほんの僅かです。
それに対して、祐樹さまの人柄は小学生の頃から素敵で、今は尊敬していると話して下さる方がとても多いのです。」
「我々は神沢社長のルックスと歌声に注目しがちでしたが、今日のお話しも高校一年生とは思えません、年間の売り上げがどこまで伸びるのか予測しづらいという話も聞いています。
異色の会社が順調なのは神沢社長の功績だと、絵美お嬢さまは考えておられるのですね。」
「はい、地方の活性化に向けての取り組みを、こんなに早く進める事が出来るとはスタート時点では誰も考えていなかったと思います。
それが可能になったのは社員一同、祐樹さまを中心に一丸となれたからこそ、そして我が社の拡大は、そのまま人々の幸福度を上げて行く事に繋がると多くの方が信じて下さっているのです。」
「会社としては、柿川フレンズ、ハンディをお持ちの方にお仕事を、といった取り組みがメインだと思っていましたが、地方の活性化に向けて取り組みとは、神沢社長、どの様な展開になるのですか?」
「そうですね、今までグッズの製造は全て外部に委託していましたが、少しずつ直営工場を持って行きたいと考えています。
その工場は過疎化が進み始めているエリア、まずは今回の旅で始めに滞在していた町にと考えています。」
「地方に雇用の場を、という事ですね、でも都市部の方が何かと便利だとは思うのですが。」
「何もかも東京中心ではバランスが悪過ぎます、自分は満員電車の映像を見るとぞっとします、知らない人と密着する様な距離感を好まれる方ばかりなのでしょうか。
そして、その一本の列車に乗ってる乗客の人数より人口が少ない、でも広大な土地を持つ集落が存在しているのです。」
「過疎と過密の問題ですね、解決策をお考えなのですか?」
「簡単ではないので実験的となる訳ですが、まずはパートさんが最低賃金レベルで働いておられる地域に、岩崎標準の給料を約束する工場を考えています。」
「インパクトは有ると思いますが、その様な工場が経営的に成り立つのでしょうか?」
「他社なら会社の利益目標を一億と考える所、その内の五千万は人件費に上乗せし、残りの五千万を会社の利益にするだけの事です。」
「人件費を抑えて企業の利益を、という一般的な企業とは違うという事ですか…。」
「増えた給料でLENTOのCDを買って下さるかも知れないですね。
まあ、金額としては僅かかも知れませんが、経済効果は有ると思っているのです。」
「一社だけ抜きん出た労働条件となると、その地の優秀な方を雇い易く成り、生産性の向上にも繋がりそうですが、他社から恨まれる事になりませんか?」
「なるでしょうね、その段階でどう考えて下さるかによって地域の活性化が進むかどうかが決まって行くと考えています。
刺激の少ない町にインパクトを与える事が出来れば、それだけでも成功と言えるでしょう。」
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神沢祐樹-142 [高校生会議2-23]

「…、神沢社長の次なる挑戦の結果に期待します。
さて、ここまで、会社の事を教えて頂きましたが、LENTOの話もお聞きしない訳には行きません。
絵美お嬢さま、一枚目のCDは売れ続けているそうですね。」
「はい、お陰様で、当初は一万枚ぐらい売れたらと話しておりましたが、桁が違って来ています。」
「デビューアルバムはインディーズ、販売面で大きなハンディが有ると思うのですが?」
「いえ、色々な番組で紹介して頂いていますので、CDだけでなくDVDの売り上げも伸びています。
担当スタッフが強気の製造計画を立てていなかったら品切れになる所でした。」
「高校生の美形カップルが歌って踊る、子どもに馴染みやすいシンプルな構成、それに対して大人からの反響も大きい様ですね。」
「ええ、担当者は、男女カップルという事でアンチが多くなると予測していましたが、彼が思っていた程では無いそうです、これから増えるのかも知れませんが。」
「アンチよりファンが急増していますよ、素敵なカップルに憧れるという声も多いです。」
「うふっ、嬉しいです。」
「そのファンの為に、新しいCDがどんな感じなのか教えて下さいますか?」
「はい、一枚目とは趣を変え、所謂懐メロのカバー集に成ります、三枚程を一か月間隔で発売させて頂きます。」
「子どもの為の曲は出され無いのですか?」
「そちらは、第二集の検討を始めています、また違った趣向を考えていますので楽しみにしていて下さい、まだ形が出来ていませんが他の企画も進行しているのですよ。」
「という事は、CDをかなりのハイペースで出されて行くという事ですか?」
「ええ、そこがインディーズの強みなのです、一枚のCDを沢山買って頂こうと考えると色々大変なのですが、取り敢えず黒字になるレベルで構まわないと考えていますので、ライブの回数を増やせない代わりにCDは多めに発売させて頂こうと、ライブDVDの制作も計画しています。」
「それが、あえてメジャーレーベルと契約しないで、インディーズのままという強みなのですね。」
「はい、制約の少ない状態で色々チャレンジして行きたいのです。」
「そのチャレンジが懐メロですか?」
「若い世代が聴く機会の少ない、昔の曲にも名曲は有るのですよ、そこから選んだ曲を原曲通りに歌ってみたり、アレンジしてみたり、三枚のCD通してのテーマ曲は全く違うアレンジで入れていますので、聴き比べて頂けたら嬉しいです。」
「やはり歌唱力に自信有っての事なのですね?」
「歌の先生には、まだまだだと言われています。
ただ、担当スタッフからは、今の歌を残しておいて、これから成長して行く所をファンの皆さんにも感じて頂きましょうと。」
「いえ、お二人はアイドルグループの口パクとは無縁の歌唱力です、お二人の成長を歌を通して…、あっ、懐メロなら、孫世代の仲良しカップルを見守って行く感覚になるのかも知れませんね、ファン層の拡大を考えておられるのですか?」
「私達は、今の自分達がお届け出来る精一杯を、と考えているだけなのですが、それに対してスタッフは需要が有ると判断して下さったのです。」
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神沢祐樹-143 [高校生会議2-23]

「…、今日は有難う御座いました、これからのLENTOの活躍、期待しています。」
「有難う御座いました。」

「お疲れ~。」
「お疲れ様~。」
「神沢社長、絵美お嬢さま、収録は以上になります、お疲れさまでした。
番組では途中に、旅行中の様子、社員の方や柿川フレンズメンバー、柿川市民のインタビュー、CDの紹介などを挟んで編集させて頂き、放送はCDの発売日前後を予定しています。」
「有難う御座います。」
「しかし…、視点が高校一年生とは思えませんでした、収録風景をずっと見ていましたが、私は色々な意味でドキドキして、社員の方々のお気持ちが理解出来ました。」
「ですが、本当の実績を上げる事が出来るかどうかはこれからです。
何年掛かるか分かりませんが、会社として目に見みえる成果を上げてから、もう一度お話しさせて頂けたらと思います。」
「いえ、その前にLENTOの歌で機会を作らせて下さい、ただ、学業優先という事でしたね。」
「はい、色々な番組から声を掛けて頂いてますが、特に東京のスタジオへというパターンは基本的にお断りさせて頂いてます。」
「それは正解だと思いますよ、バラエティー番組に出ればお二人のプライバシーに関する事まで下品な芸人達がネタにするでしょうし、情報番組のコメンテーターの質は、かなり低いですから。
確かに宣伝効果は有ると思いますが、時間も取られますしマイナス面は否定出来ないのです、今まで通りの録画で充分ですよ。」
「業界の方でもそう思っておられるのですか?」
「今日の収録を見て下さい、無駄なひな壇芸人が居なくても番組は成立します。」
「そうでしたね、うちのスタッフもこの番組なら大丈夫だと話していました。」
「それは嬉しいです、下品なネタはどこでもNGに出来るのですが、現場には頭の悪い失礼な輩がいましてね。
うちとしましては、注目度が上がっている割に露出度の少ないお二人ですので、今回出演して下さり本当に感謝しています。
今後も、レギュラー番組とは、また違った角度から取り上げさせて頂けたらと考えていますので宜しくお願い致します。」
「こちらこそお願いします。」
「そう言えば、CDの販売にはあまり宣伝コストを掛けないと聞きましたが、何か戦略的な理由が有るのですか?」
「ええ、正直言って沢山売れて欲しいのですが、宣伝にコストを掛け過ぎては利益が圧縮されてしまいます。
知名度を無理に上げて販売を促進するより、今は蓄える時期。
ファンの人数を考えれば、CDを何枚出しても一万枚以上軽く売れて確実に黒字だとスタッフは計算しています。
後は今後、様々な話題を振りまいて行けば、発売しているCDやDVDの枚数が多いほど効率良く売り上げを伸ばして行けるだろうと考えているのです。」
「分かります、すでにコアなファンをお持ちですので…、先日柿川市内で街頭インタビューを行わせて頂いたのですが、担当者は市民全員がLENTOファンなのではと感じたそうですよ、そして確実に広がっています、私もうちの娘達もお二人の大ファンです。
それで…、出来ましたら、お二人との写真をお願い出来ないでしょうか、娘達に自慢したいのです…。」
「はは、構いません、うちのグッズをしっかり身に着けてアピールされたら断れないですよ。」
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神沢祐樹-144 [高校生会議2-23]

「祐樹くん、収録お疲れさま。」
「赤木さんと会うのは久しぶりですね、旅行には何時から?」
「昨日合流しました、この後しばらくリムジンバスの担当なので、よろしくお願いしますね。」
「はい、一段とお綺麗になられて、絵美、赤木さんには市民コーラスでお世話になったのだよ、就職で柿川を離れられたのだけど、うちの社員にもなって下さったんだ。」
「白川絵美です、宜しくお願い致します。」
「はい、あの…、楽になさって下さい、畏まられてしまうと困ってしまいます。」
「はは、何時もこんな感じだから気にしなくて良いよ。」
「それにしてもお綺麗な方で、なかなか特定の彼女を作らなかった祐樹くんが決心する訳ですね。」
「外見だけじゃないんだ。」
「ええ、昨夜、LENTOファンクラブの会合で散々聞かされました。
でも、人前ではあまりいちゃいちゃされないそうで。」
「はは、そんな話をされていては尚更出来ないな、高一のカップルがそういう所を見せたらアンチが増えるでしょ。」
「ですが、私が彼と付き合い始めた頃は我慢出来ませんでしたよ。」
「もう少し大人になったら仲の良さを独身男女に見せつけるのも有りかと思うけど、今はね。
まあ、見られている事が多いから気を付けている、でも、初めて出会ってから毎日会っているんだ、二人だけの時間も沢山持てて仲良くしてるよ、白川の両親が気を遣って下さるしね。」
「そうでした、羨ましい環境で…、高一にして結婚まで考え始めてるというのは本当ですか?」
「はは、絵美とはいい加減な気持ちで付き合えない、きちんと考えて絵美と話し合ってから、結婚を前提にお付き合いさせて下さいとお願いしたんだ。」
「う~ん、男だな~、私の彼ったらなかなか煮え切らないのよ、それで少し苛つく事が有って祐樹くんの話を散々してやったら少しへこんでた、他に女がいるとは思えないのだけど…。」
「収入面に不安が有るとか?」
「そうなのかな…、はっきり言わないけど年収は私の方が多いみたい。」
「岩崎関係では無いんだね。」
「ええ、でも仕事の愚痴はしない…、と言うか仕事の事はあまり聞いてないかな。」
「赤木さん、相手の事を知らなくて不安は無いのですか?」
「うっ、絵美お嬢さま…、そう言われると…、普段は他愛のない話ばかりだったのかも…。」
「まずは彼氏さんが、躊躇している理由とか聞いてみてはどう?
もし、仕事関係だったら相談に乗るよ。」
「はい…、あ~、私ったら、なに人生相談してるの、え~と、お茶は如何ですか?」
「今は良いですよ、絵美も大丈夫だから。」
「えっ? 絵美お嬢さまも?」
「祐樹さまは、何時も私の事を気に掛けて下さっていますので、私が今、全くお茶を必要としていない事はご存じなのです、赤木さんは彼氏さんの事気に掛けてらっしゃいますか?」
「まあ、一応は…、でも…、色々足りなかったのかな…。
お二人はお互いの事を深く考えてらっしゃるのですね。」
「出会ってから長いとは言えないけど、振られたくないからね。」
「まさか、祐樹さまは多くの女性から愛されていますので油断できないのは私の方です。
赤木さん、私がいないと祐樹さまはすぐ女性に囲まれるのですよ。」
「はは、だから何時も近くにいてくれないと面倒なんだ。」
「中学生の頃は大変そうだったものね、でも、さすがに結婚を前提って不安はないの、この先?」
「男女の別れ話は経験が無いから良く分からない、まあ、白川社長からは別れる事になっても養子となって、義理の兄、妹となれる様な時間を過ごして欲しいと言われているんだ。」
「違います、私の方が誕生日が早いですから、私がお姉さんですよ、でも、もう姉弟にはなれません、いえ、成りたくないです。」
「う~ん、人前で、いちゃつかないという話は…?」
「赤木さんが悪いのですよね?」
「ああ、俺達は悪くない。」
「は~、失礼致しました。」
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神沢祐樹-145 [高校生会議2-23]

「後、十分ほどで岩崎高校生会議交流会の会場に着きます。」
「あっ、もうそんな時間か…。」
「お二人は、ずっと、お仕事関係のお話しをされていましたね、分かっていたつもりでしたが…、えっと…、改めて忠誠を誓わせて頂きます。」
「大袈裟だな、普通に仕事の話しをしてただけだよ。」
「いえ、横で聴かさせて頂いてましたが、お二人のお話しが論理的なだけでなく、常に違う視点を意識しておられて、なぜ絵美お嬢さまなのかも納得出来ました。
並みの女の子では祐樹さまのお相手なんて、とても務まらないのですね。」
「まあね、ただ歌の上手な女の子というだけだったらLENTOの結成なんて考えられなかったと思うよ。」
「その辺りは、これからも隠したままですか?」
「今の所はね、今後、LENTOの色々な面を見せて行く過程でネタが尽きたら、なぜ絵美に惹かれたのか話しても良いけど、ずっと先の事かな。」
「当分ネタには困らないのですね。」
「うん、少しづつ定期的に情報を出して行く事で皆さんの興味関心を引き続ける、その為の大まかなスケジュールは出来ているんだ。
学校も会社も有るからライブ活動は控え目になる、その代わりとして、時にはインパクトの有る内容もね。」
「赤木さん、高二ぐらいで婚約発表って如何です?」
「そ、それは…、インパクト有りますね…。」
「二人の間で、もう結婚の約束はしているのですが、CDやDVDの発売に合わせながら少しずつ動いて行く事になります。」
「先を見越しておられるのですね、普通にCDを出し続けて下さる限り、LENTOのファンはお二人の婚約、結婚を喜んで下さると思います。」
「だと良いけど、やりたい事が多いから沢山稼ぎたいんだよ、利益の出にくい部門への投資には自分達で稼いだ資金を使いたくてね。」
「あっ、はい、増資の計画も聞いています、LENTOとしての個人収入は我が社の株式購入に充てる様、指示されているとか。」
「まあね、個人資産として銀行口座に入れておいても意味が無い。
会社をもう少し安定させるまでは、今有る資金で運営して行くべきでしょ。」
「でも、結婚資金とかは…。」
「ふふ、そんなのは出したい人にお任せです、私のお爺さまやお婆さまも祐樹さまのファンなのです。」
「あっ、白川家の跡取りですか…。」
「でも、赤木さん聞いて下さい、私には厳しかったお婆さまが、祐樹さまにはとても甘いのですよ。」
「でしょうね、ちょっとした一言で人をファンにしてしまう…、祐樹くんがどうなっても生活に困る姿は想像出来ません、テレビ番組では資本金一億で騒いでいましたが、今なら十億ぐらいでも簡単に集まるのではないですか?」
「まあね、増資に応じると話して下さる方は何人もいるし、身寄りのないお爺さんから遺産相続の打診が来ていたりとか。」
「遺産相続ですか…、祐樹社長の社会福祉に対する姿勢がお年寄りの心を…、分かる気がします、自分の財産は、それを活かしてくれる人に託したいと思われたのでしょうね。」
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神沢祐樹-146 [高校生会議2-23]

「なかなか大きな会場だね。」
「祐樹さま、千恵が迎えに来ましたよ。」

「お疲れさまです、祐樹くん、絵美、すでに盛り上がってるからよろしくね。」
「よろしくって?」
「会場は二人のファンばかりなの、岩崎高校生会議の交流会がLENTOファンクラブの交流会になってしまったぐらいにね。
私はあなた達の友達という事で質問攻めだったのよ、レギュラー番組の力は強いと改めて感じたわ。」
「それで、俺達のここでのスケジュールは組んでくれたの?」
「ええ、ただ熱気がすごくて、スムーズに行きそうにないの、御免ね。
グッズ販売トレーラーショップが凄く賑わっているし、LENTOファンクラブの集まりは二人の到着を待ちきれないと言う感じでね。
ほんとは、旅の途中でちょっと立ち寄るという感じの予定だったけど、LENTOファンのパワーは運営スタッフも想定してなかったそうなのよ。
出来れば少しファンサービスをして、その後は、ディベート会場の様子を見て一言、なんて流れを考えているのだけどどうかしら?」
「分かった、歌とトークの時間は持てるのかな?」
「ええ、舞台はLENTO最優先として有るから何時でも大丈夫、でも発声練習とか必要でしょ?」
「そうだな…、時間的な問題も有る…、会場の皆さんと一緒に発声練習する所から始めたら面白くないかな、その後、LENTOの歌を聴いて貰ったり一緒に歌ったり。」
「良いかも、スタートは何分後ぐらいにすれば良い?」
「絵美、どう?」
「それなら十分ぐらいで大丈夫です。」
「じゃあ、連絡入れるね、十分では会場の整理が出来ないだろうから、ゆっくり待ってて…。」

「わっ、まじで恰好良いじゃん!」
「ほんとに美形のカップル、CG説を流してた奴もいたけど…。」
「来て良かった~、生で見られただけでドキドキして来たわ…。」

「今日は、祐樹です。」
「絵美です、今日はLENTOにお時間を頂き有難う御座います。」
「うちのマネージャーが強引にねじ込んだそうで、運営の方に申し訳ないです、御免なさい。」
「お詫びに歌をという事になったのですが、私達は到着したばかりで準備が出来ていません。
今から、喉を温めて行きたいのですが宜しいでしょうか。」

「熱い声援と共に許可を下さり有難う御座います、では、LENTOが歌わせて頂く前のルーティンをお見せしますが、よろしかったら皆さんも一緒に声を出して下さい、まず、絵美が…。」

「…、次は古い歌のカバーになります、この曲は…。」

「…、皆さんと歌えて楽しかったです、有難う御座いました、これからもよろしくお願いします。」

「あ~、もっと歌を聴きたかったな…。」
「うん、最高だったね~、素敵だったな~。」
「はぁ~、一つ一つの動きが王子さまとお姫さまだものね、リアルなおとぎ話の世界…。」
「アイドルキラーという言葉が出始めたのも納得したわ。」
「うん、うん、たいして美形でもないのにアイドル名乗って下手な歌を歌ってる人は、同じ舞台に立ちたくないでしょうね。」
「アイドル的存在のカップルって、テレビで初めて見た時は少し違和感があったけど、今はそこに憧れるのよね、私達の手の届かない存在の祐樹くんと私達が憧れる絵美さんだから、LENTOの人気が高まって当然。」
「アイドルとは違う存在でいて欲しいな、独身中年アイドルとかと同列で扱って欲しくないもの。」
「でも憧れの存在としてはアイドルそのものなのよね。」
「う~ん、アイドルってなんなの?」
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神沢祐樹-147 [高校生会議2-23]

「神沢さん、白川さん、有難う御座いました、岩崎高校生会議第ニ十三支部のイベントがここまで盛り上がったのは初めてで、本当に嬉しいです。」
「いえ、自分達ばかりが目立ってしまって、交流会の目的からずれてしまったとか有りませんか?」
「全然問題無いです、我々はオフィス白川やLENTOの活躍に、ずっと注目して来ました。
若い企業という事で就職先として考えてる仲間も多いのですよ。」
「まだ、募集を始めていませんし、安定した会社では有りませんが。」
「そこですよ、岩崎高校生会議を通し、岩崎雄太社長はチャレンジ精神を話して来られましたが、我々凡人は何にチャレンジすれば良いのかさえ…、自分だって秀才の部類に入ると自負していますが迷っていたのです。
そこにいきなり岩崎標準を越える新会社設立、岩崎が企業の固定概念を変えたと言われていたのを更に踏み込んで…、うちの支部ではオフィス白川研究部会がすでに五十名を越えているのですよ。
毎週、新たなチャレンジがスタート、それが少しずつ結果を出して行く、いえ、大きな結果も出されて、システムを通してですが神沢社長の力を強く感じています。
そんな会社で自分達もチャレンジしたいと思っているのですよ。」
「あっ、就職希望ですか?」
「はい。」
「絵美、高校生会議のリーダークラスがうちへの就職を考えて下さるのなら少し軌道修正が必要じゃないか?」
「ええ、まず採用までのプロセスを今後の事業展開とリンクさせ検討して行きたいです。
その参考に原田リーダーと、ゆっくりお話しさせて頂くお時間を取りたいのですが…、千恵、調整をお願い出来ませんか。」
「分かりました、原田さん、後ほど宜しいです?」
「は、はい…。」
「祐樹くん、ディベートタイムまでまだ少し時間が有るからゆっくりしててね。
すいません、他の皆さんは退室して頂いて宜しいですか、LENTOの二人には休息が必要ですし、着替えも有りますので。」
「あっ、すいませんでした、自分が本来気にすべき…。」
「原田さん、気になさらないで下さい、後でお願いしますね。」
「はい、お願いします…。」

「う~ん、千恵は原田さんとならお似合いかも知れないな。」
「えっ。」
「良いと思います、でも、千恵、遠距離でも構わないのですか?」
「えっ、原田さんは岩崎学園大学の柿川校に進学希望で…。」
「はは、そこまで調査済みとは、さすが千恵だな。」
「そ、そんなんじゃ…、それより着替えは…。」
「あっ、逃げた。」
「逃げましたね。」
「も~、着替えはこちらです、私も出てますから用があったら連絡して下さい。
ディベートタイムの十分前に迎えに来ます。」

「千恵が祐樹さま以外の男性にあの様な顔をするのを始めて見ました。」
「だね、少し安心したよ、さあ、着替えを済ませておこうか。」
「はい。」
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神沢祐樹-148 [高校生会議2-23]

「神沢さん、白川さん、今日のディベートは教育の中でディベートを重視すべきか否か、というテーマで高校生から選ばれた代表が二組に分かれて行い、その様子を皆で見て考えるという形です。
お二人には終了後に感想などを頂けたらと思いますが宜しいでしょうか?」
「分かりました。」
「では…、」

「…、祐樹さま、微妙ですね。
言葉遊び的な部分が有ったり、意見を歩み寄らせて違う可能性を探るという事が無かったり、初めて見させて頂きましたがこういう物なのでしょうか?」
「そうだね、論理的に相手を説得するトレーニングでは有るのだろうけど、ディベート重視派と否定派では基本的な価値観を別に置いている、まあ、そうでないと相手の論理に対抗出来ないのだろうが。」
「どちらが正しいか、という発想に幼稚さを感じませんか?」
「だな、こういうトレーニングをして来た人達が情けない政治家になったのかな…、それに対してみどりの風は企業で実績を上げた人が中心。
一つの命題から様々な発想を広げ最良の案を導き出して来た人達…。」
「でも、高校生会議ではディベートを重視してるのですね。」
「高校生の研修として、一つのステップと考えられているのかもな。
俺達も起業していなかったら第十七支部で経験していたかも知れない。」
「今の方は相手の意見を論破出来たと満足そうでしたが…、祐樹さま、終了後の話はどうしますか?」
「絵美が感じたままを話して良いと思う、今まで硬めの話は俺がして来たけど、綺麗なだけではない絵美を知って貰う良い機会じゃないかな。」
「はい。」

「以上でディベートは終了となります。
ここでディベートをずっと見守っていて下さった、本日のスペシャルゲストLENTOのお二人に感想を頂きたいと思います。
お願いします。」
「はい、皆さんとても論理的に話されていて良かったと思います…。

…、ただ、ディベートでは…、そうですね建設的な意見が出にくいのかと感じました。
どちらが正しいか的な発想で企業は動いていません。
実に多面的な価値観と向き合いながら、より良い結果を求めて行く作業はもっと複雑なのです。
それを理解した上で、言葉遊びにならない、論理的思考力を鍛えるという形でディベートに取り組んで頂けたらと思いました、それは…。

…、以上です。」
「有難う御座いました、神沢さんは如何ですか?」
「絵美と同意見です。」
「は、はい、ではディベートタイムは以上で終了させて頂きます。」
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神沢祐樹-149 [高校生会議2-23]

「絵美、お風呂は済ませた?」
「ええ、千恵は原田さんへの告白、済ませたの?」
「ば、ばか、そんな事する訳ないでしょ、出会って間もないのに。」
「祐樹さま、まだ進展はないみたいです。」
「それは残念だな。」
「も~、もしかして二人して私をからかって遊んでるの?」
「うん、気軽にからかえる友人は千恵だけだろ。」
「何それ…。」
「千恵、喜び過ぎです、少しは隠さないと。」
「そ、そんな…、祐樹くんの特別な友達…、もぉ~、乙女心を弄んで~!」
「絵美には人をからかうという経験がなかったから、ここの所ちょっとトレーニングをしてるんだよ、で、数学でも教えて欲しいのか?」
「いえいえ、そんなトレーニングはしなくて良いし…、ねえ、SNS上で絵美の話題が盛り上がってるって知ってた?」
「そうなのか、まあ今日の衣装、可愛かったもんな、めちゃくちゃ写真撮られてたし。」
「そうじゃなくてディベート後の話なのよ、絵美の話を生で聴いた人達が才女としての絵美を発信していてね。」
「そうか…、録画されたものとは違ってインパクトが有ったのかな。」
「のんきね、賛成意見ばかりではないのよ。」
「うん、賛否が分かれると楽しいね。」
「え~、絵美の発言に対して否定派が多いとまずくない?」
「問題ないだろ、むしろ面白いかも、そうだな、今日のテーマそのままに俺達がディベートを始めたらどうなるのか、皆さんに知って頂くのも良いかな。」
「それって、もう結論が出てるって事なの?」
「いや、絵美からどんな発想が出て来るか分からないからね、でも…、一人で物事を考えるより、二人で考えた方が楽しくて発想が広がると分かって貰えるんじゃないかな。」
「祐樹さま、そう言った事の発表は、もっと先の予定では有りませんでしたか?」
「そうだったね、でも隠しておく必要も無いと思う、今、後付けで思いついた理由としては次のCDが大人向けって事、絵美のお嬢様キャラに才女の一面を加える事はプラスになると思わないか?」
「私は、キャラとか考えた事有りません。」
「そこなのよね、絵美って自分を作ったりしない自然体、そこが女性にも受け入れられてるのだと思うわ。」
「千恵、俺達二人のディベートという企画をスタッフに上げておいてくれないか、今日とは違った討論をお見せできると思うんだ、番組のネタは幾つ有っても良いと言われているだろ。」
「分かりました、ディベートの勢いでお二人が喧嘩別れするという筋書きも書いておきますね。」
「ふふ、有り得ませんよ、私達の討論は多面的に検討して色々な可能性を探る場ですから。
千恵、あまり祐樹さまに拘っていると、原田さんと仲良くなれませんよ。」
「大丈夫よ、LENTOファン同士なんだから。」
「そうか、良い感触を得てる訳なんだ、頑張れよ。」
「うん…、でも祐樹くんに言われると微妙だな…。」
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神沢祐樹-150 [高校生会議2-23]

「祐樹社長、社員の子弟と座談会まで組んで下さって有難う御座います。」
「今日の午後は、杉山さんの娘さん達も出られるのですか?」
「はい、中学高校となって、しばらく家族旅行を嫌がってたのですが、お二人に会えるのならと今回は、はは、娘達に感謝されたのは久しぶりですよ。
一応馬鹿な質問はしない様に釘を刺しておきましたが、少々舞い上がっていますので少し心配です。」
「運営スタッフが調整していますので大丈夫ですよ。
テレビに出始めた頃、質問レベルの低さに驚かされました、それ以来、事前に調整出来る時は調整をお願いしているのです。」
「そうでしたか、確かにスポーツ選手に対するインタビューを見ていても…、失礼な質問、無意味な質問が少なからず有ります、試合直後の選手を困らせる様な質問をする局アナには腹が立つぐらいですよ。」
「その様ですね、自分はあまりテレビを見ないのですが、妹はインタビューをする立場になっても、そうならない様なトレーニングを受けていると聞いています。」
「あっ、優香ちゃんは何時合流されるのです?」
「明日です、次のイベントでは舞台に立ちますので準備の時間を取りまして。」
「優香ちゃんも才女ですよね、優香ちゃん情報は読んでいて楽しいです、柔らかい文体ですが内容が整理されていて、あれだけの文章を書ける中学生はざらにはいませんよ。」
「あっ、そうなのですか…、自分はあまり読んで無くて、多くのフォロワーがいる事は知っていましたが。」
「やはり学校の成績も良いのですか?」
「苦手も有りますがそれなりには、ただ兄が天才レベルですし、学校には自分を知っている先生もいまして、比べられる事が有るみたいなのです。
親父もお袋も問題の無い学力だと思っているのですが…、優香にナレーターを頼んだのは自信を持って欲しいという思いも有ったのです。
杉山さん、優香に会う事が有ったら文章力を褒めてやって頂けませんか、本人の更なる自信に繋がると思いますので、自分も、優香の文にもっと気を留める様にします。」
「妹さん思いなのですね。」
「大切な妹です。」
「う~ん、祐樹社長が旅行中だから発信が少ないのだとは思っていましたが、優香ちゃんも寂しいのでしょうね。」
「ええ、親父は、可愛い娘があっさり親離れしたと、嘆いていますが、兄離れにはまだ時間が掛かりそうです。」
「ああ~、娘を持つ父親の気持ちは良く分かりますよ…。」
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