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バトル-201 [高校生バトル-21]

「お兄さま、ポルトガル語のチャンネルをスタートさせるそうですね、お兄さまも出演されるのですか?」
「ああ、僕をポルトガル語で紹介する企画に出演、少し挨拶する程度だけどね、詩織も挨拶ぐらい覚えておくか?」
「そうね、それくらいなら、でもこのまま外国人観光客が増えたら言葉の問題はどうなのかしら?」
「多言語に対応出来る情報システムについては既存のものからレベルアップを図ってはいるが、微妙な言語が有るからな。」
「えっと、思いっきりマイナーならその言語を公用語にしてる人達は英語などのメジャーな言語も覚えざるをえないけど、そこまでマイナーではないと考えていると…、国民性も関係するとか…。」
「マルタ語を使ってるのは六十万人程度、アムハラ語は二千万人以上の人が使ってるそうだが馴染はないだろ、そんな言語が世界には幾つも有って、もし遠江と国交を結んでくれる国の公用語が数十万人しか使ってない様な言語だったら、交渉はメジャーな言語で行うにしても友好関係を考えたら微妙だよな。」
「遠江の公用語は日本語と英語なのよね、日本語は兎も角英語は使える人が多いのよね。」
「まあな、観光客向けの情報システムはまずメジャーな言語からだけど、何か国語に対応出来るかに挑戦し、マイナーな言語を使う人にも遊びに来て貰えたら楽しいとは思うのだけど。」
「いっそ、日本語の方言にも対応ってどう?」
「うん、その提案は出たのだけど、同じ県内でも二十キロも移動すると言葉遣いに違いが有ったりするみたいで、方言を多くの人に違和感無くシステムに組み込むのはかなり難しそうなんだ。」
「へ~、そんなに違うものなのか。」
「だから外国の言語も注意深く取り組む必要が有るんだ、二千万人が使ってる言語としてシステム組み込んだら、実はその一部地域だけで使われてる方言だった、と言う失敗をしてしまう可能性を考えながらね。」
「マイナーな言語だと検証がしにくくて起こりうると言うことなのね。」
「各国の放送局とコンタクトを取って調査と言う案も出てるけど、費用対効果を考えたらマイナーな言語をシステムに組み込むのは当分先送りだな。」
「外国の放送局か…、ブラジルに限らずポルトガル語で放送してる放送局の番組は、YouTubeで参考にするのでしょ?」
「あっ、どうかな…、海外のテレビ番組を日本で見るのは手間が掛かりそうだけど、スタッフがどう考えてるのか確認してみるよ。
 上手くコンタクトが取れたら、チャンネル開設初期のPRに繋がるかも知れないよな。」
「遠江の宣伝もしなきゃでしょ。」
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バトル-202 [高校生バトル-21]

「ポルトガル語を公用語にしてる国、ポルトガルとブラジルの他はアフリカの六か国とアジアの二か国で、使ってる人は二億五千万人ぐらいみたいね。」
「詩織は調べてみたのか?」
「ええ、言語と言う観点から国について考えてみるのも有りだと、父に言われまして。」
「確かに有りだな、国交を考えたら相手国の言語を理解してるかどうかは大きなこと、大昔は言葉の行き違いから戦争になったとか有ってもおかしくないよな。」
「ですよね、同じ日本語を話す者同士でも言葉の行き違いから喧嘩になるのですから。」
「利害が絡むと分かっているのに分かってない振りをするとかも有るそうだけどね、うちの社員が話してたのは、昔の上司に日本語が堪能なアメリカ人がいたのだが、都合が悪くなると日本語が分からなくなるのだとか。
 モルモン教徒なのに禁止されてる酒を飲むよう様な人だったそうだけどね。」
「国民性と言うよりは個人的な問題ですか…。」
「そうなんだ、そして気を付けなくてはいけないのは、一人のアメリカ人を見ただけでアメリカ人全員が同じだと判断してはならないこと。」
「私達はチーム妹の一員としてチームのことを誤解される様な行いをしない様に気を付けています。」
「あまり深刻に考えなくて良いのだけどね、中学生として伸び伸びと生活して欲しいかな。」
「それでも、私達にはプライドが有りますからね。
 プライドが強過ぎるのは良くないですが、程よいプライドは自身の成長にプラスだと考えています。」
「そうだな、バランスが取れていれば、詩織は中三になって一段と頼もしくなったな。」
「まだまだです。」
「詩織の目から見て、最近のチーム妹はどう?」
「悪くないです、上級生が下級生を指導したり可愛がったりする雰囲気が良い感じになっていまして。
 女子だけの集団にならない様、高校生の先輩や中学の男子にも協力して貰ってることがプラスになってると思います。」
「男女の問題とかはどう?」
「問題が起きたらみんなで考えていますが、そんな時は大学生や大人にも相談に乗って貰いながらです。
 私達が学ぶべきことは教科書に書いてあることだけではない。
 お兄さまの教えはみんな素直に受け止めていますからね。」
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バトル-203 [高校生バトル-21]

「なあ、詩織は、まだ僕等義兄弟姉妹が表に出してない、遠江王国国民の意識を日本国の標準より高くして行くと言う目標、少しずつでも達成されていると思うか?」
「勿論、思ってますよ、東京に住んでた頃の友人からは通ってる中学の事とか教えて貰っているのですが、『個人と社会の関係』と言った私達が独立運動などから学んでることを全く意識してないみたいです。
 彼女は私を通して私達の活動に興味を持っていますが、国家と個人の関係なんて自分以外は誰も意識して無いと嘆いていました。
 日本国では社会が良い方向へ向かって行く雰囲気が全くないみたいですが、遠江王国では独立運動によって社会問題に注目が集まり、お兄さまの会社中心に実践的な活動が活発に。
 遠江王国の国民で有る事を誇らしく思うと言う声を耳にしていますが、日本国の国民でも有る私は日本を誇らしく思えません。」
「だよな、外国人実習生の受け入れなんて、その実態は恥ずかしくなるレベル、我が国ではその待遇改善を目論んではいるが、法的には日本国のままだからな。」
「社会的弱者を守って行く為の法整備は独立運動の目玉だと聞いてますがどうですか?」
「我々の党がもっと議員を増やして行かないと難しいみたいだよ、誰しも自分の利益が優先だからね。
 でも、僕らの行動を正しく伝え、何故僕らが日本からの独立を目指し始めたのかを日本中の人に理解して貰えたらね。」
「チーム妹さくらチャンネルは登録者が増えましたから、私達の想いを伝える番組の回数を増やしましょうか?」
「そうだな、真面目な内容は視聴回数が伸びないが、それでも配信して行けば考えてくれる人が少しずつでも増えて行くだろう。」
「チーム妹の中でも特にファンの多いメンバーに出て貰えば、私達がアイドルグループでは無いことも分かって貰えて一石二鳥です。」
「ああ、地下アイドルより遥かに人気が有り…、アイドルグループの定義は良く分からないけどな。」
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バトル-204 [高校生バトル-21]

「次郎兄さん、YoiuTubeドラマの撮影は順調に進んでるの?」
「順調ではあるが撮影クルーは大変そうだよ、工事中のところで撮影してるだろ、ドラマの進行と撮影の順番をミスるとおかしなことになりそうで、念の為工事風景だけを録画しておいたりしてるそうだ、勿論その使い道を意識しながらだけどね。」
「使い回すとか?」
「ああ、街が変わって行くと言う記録になるし、将来的にミュージカルの回想シーンで使うとかもな。
 今後YouTubeの作品は全てこの国を舞台にして行くのだから、改装中の商店街だって映像に納めておいても無駄にはならないだろ。」
「記録映像を意識した作品を考えて行けば効率的か…。
 今まででも聖地化し観光スポットになってる所が有るのだけど、そこがどう変わって行くのかも楽しんで貰えると良いね。」
「そうだな、まずは商店街だ。」
「改装工事はどう?」
「大規模店の出店や店主の高齢化でシャッターの降りてた所をショウウインドウとして蘇らせようと動いてたら、観光客を対象にしたアンテナショップとかを商店街に出店したいと言う話が結構来始め調整中でね、住人には再開発地区の住宅街に引っ越して貰い、店をリニューアルする方向での検討が始まっている、少し前まで空きスペースが目立っていた大型店も空きスペースが無くなり、その勢いに乗って改装工事を始めるそうだから、そこからも流れて来てるのだと思う。」
「独立運動の経済効果?」
「それも有るが、ミュージカルなどで観光客を呼び込んでる効果だろう、YouTubeドラマの話が広まり始めてから、ドラマやミュージカルの舞台として店を使って欲しいと言う話が増えてるからな。」
「それなりの内装かつ、王国標準の外装と言う条件はどう?」
「国として日本国との差別化を図って行くことの重要性は理解されてるよ、日本中どこへ行っても全国チェーンのお店ばかりでは味気ない、その辺りのことはチェーン店の店長たちも理解してくれて、遠江王国仕様の外装を本部と掛け合ってくれてる。
 店としても、売りになる話題を増やしたいだろ。」
「景観はどれぐらい変えられそうなの?」
「商店主達は、この所の観光客増加で勢いが有り内外装の工事を検討してる店は多いみたいだ。
 ただ電線の地中化は費用が掛かるから再開発エリアの次は商店街ぐらい、後はもう少し時間が掛かりそうだ。」
「そっか、一般住宅はどうにもならないからね。」
「いや、一般住宅でも塀や外装を王国仕様に出来ないかと言う声が出始めてる。
 本格的に動くのなら助成金を出してでもと言う意見も出ていてな。
 時間は掛かっても動き始めたことの意味は大きいと思うんだ。」
「期待出来るのかな、十年二十年後でも良いから日本国とは全く違う街並みが広がったら面白いのだけど。」
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バトル-205 [高校生バトル-21]

「三郎、新しい王国の地名では日本国との差別化はが出来なかったわね。」
「変にカタカナの地名とかが増えるより良かったと思うよ、日本国との関係性を示すことも大切でしょ。」
「でも、もう少しユニークな地名でも良かったと思わない?」
「国名が遠江王国になったのだから仕方ないと言うか、雅達は歴史的な背景が有っての国立中学校名を気に入ったみたいだよ、市立北中学と言う名称を如何にして埋もれさせるか検討するそうでね。」
「王国の地名はほとんどが既存の地名に合わせる形になったけど校名は…、それなりに揉めたのよね、皆さん自身の住まわれてる地名に愛着が有ったみたいで。」
「だから市立中学の校名を決める時は北中学で妥協したのだろうけど、その安易さが日本の文化を衰退させて来たと言う人もいたね。
 詩織も名前の持つ意味を考えたと話してたよ。」
「そう考えると、日本的な地名や校名に落ち着いたと言うことにも意味が有るのかしら。」
「国名が遠江王国になったのは歴史的なものを尊重する気持ちが国民の中に有ったと言うことでしょ。
 市から遠江全域に王国を広げて行きたいと言う思惑も有るのだろうけど。」
「広げると言えば連合王国構想、三郎はどう考えてるの?」
「悪くはないけど、参加を考え始めてる人達は、トップに立つ国王がここでの選挙で選ばれると言うことをどう捉えているのか疑問だよね。
 今は寄らば大樹の陰的な発想だとしても先々を考えたらどうなのかな?」
「場当たり的な感じは否めないわね、それでも地理的な繋がりの無い所とも関係を築いて行けたらプラスにはなるでしょ。」
「う~ん、こちらの資金力を当てにしていると言う可能性は?」
「資金よりノウハウではないのかしら、然程大きくない地方都市が国際的にも知名度を上げ独自の活動を展開している訳でしょ、経済面は相乗効果を出して行けたら気にならないレベルになると思うわ。」
「それはそうだけど、遠江王国だってまだ始まったばかりだからさ。
 まあ、国の話題が増えるのは歓迎、党員の活動が活発な所とは積極的に話を進めて問題ないかな。」
「そうね、連合王国として人口を増やし日本国に対しての発言力を高めて行きたい所、もう少し調査をして貰ってから判断しましょうか。」
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バトル-206 [高校生バトル-21]

「三郎、アジアの小国から遠江王国を国として認め国交をと言う話、聞いた?」
「うん、春子姉さんはどう思う?」
「下心満載だとは思うのだけど面白そうだわ、問題は日本国がどう判断するかね、法的にややこしくなるでしょ。」
「その辺りはお遊びの延長にしておいて、実質的には貿易や人の交流を通してこちらが支援と言う形でも良くないかな。
 こちらでは大使館と言う名前であの国の文化を紹介し、貿易の窓口にする。
 向こうに置く我が国の大使館は貿易の窓口としてだけでなく経済や教育に関する支援の中心として、小さな国だから、YouTubeチャンネルで上手く紹介して行けばYouTubeの収益と観光収入でそれなりの支援は出来ると思うんだ。
 こちらとは、かなりの経済格差が有るからね。」
「私達が動けばその格差も…、とは言え急激な変化は別の問題を起こしそうだわ。」
「確かに気を付ける必要はありそうだな、我が国は貧困対策を表に出してるのだから彼の国でもそこから取り組んで貰う形が良いかも。」
「そうね、国交を開くことで富裕層が更なるお金儲けを考えていそうだけど、そこで貧困対策を前面に出せたら遠江王国の国民にとって誇れる話しになるだけでなく、各方面に刺激を与えられるでしょう。
 次郎兄さんは暖かい所に王家の別荘をなんて言ってたけど。」
「王家の別荘よりホテル経営はどうかな、現地の人達を雇用し利益の大半を現地に還元しつつ事業拡大して行くぐらいに考えていれば赤字にはならない気がする。」
「そうね、経済格差の分だけ国内よりは…、まあ色々な課題が出て来るのでしょうけど。」
「それを解決して行くドラマをヒットさせれば、しっかり予算が組め、その課題を解決出来るとか。」
「ふふ、三郎はすっかりその気なのね。」
「あの国の国家予算額を見たらその気になるさ。」

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バトル-207 [高校生バトル-21]

「景子、高校には慣れた?」
「はい、お兄さまの妹として恥ずかしくない様に毎日過ごしています。」
「たまには恥ずかしい所を見せた方が良くないか、男子を喜ばせる意味でも。」
「そんな必要は有りません、高校生部会の活動も有りますので。」
「真面目過ぎるのもどうかと思うぞ。」
「その辺りは適度にやってます、告られたらお兄さまには報告しますね。」
「そんな雰囲気を醸し出してる男子がいるということか?」
「ええ、先輩なのですが。」
「告白されたらYesなんだな。」
「まあ、そんなとこです。」
「その彼と付き合うとして、高校生部会チーム妹中学生の裏方担当は負担にはなってないのか?」
「大丈夫です、チーム妹中学生のことは良く分かってますので、新体制になって始めの内は戸惑いも有ったみたいですが、みんな意識が高いので。
 それより遠江王国を国として認め国交をと言う小国が気になっているのですが。」
「噂はどんな形で広がってる?」
「小さい国なので王家が本格的に支援すれば経済レベルを引き上げることが可能ではないかと、後は怪しげな噂話で、観光旅行に行ったらどんな風に歓迎されると言った…、凄く辺鄙な所だと誤解してる人がいるようで…。」
「そうか、経済面の話は問題ないが変な噂は否定しておく必要が有りそうだな。」
「本格的に話が進み始めたらYouTubeで紹介して行くのですよね。」
「ああ、経済支援の予算はその辺りで確保して行きたいだろ、支援するにしてもいきなりでは無く状況を判断し確実に進める必要が有る。
 春子姉さんとは小国の経済を安定させる実験的な取り組みを考えていてね、兄さん達も賛成してくれているんだ。」
「面白そうな話ですね。」
「面白そうではなく面白くして、まずは貧困層の生活水準を上げる。
 問題はそれに伴い周辺国から人が流入して来る可能性、周りの国々も豊かでは無いからね。」
「簡単ではないけれど、活動を拡大して行くことは出来なくもないと考えれば良いのですか?」
「まだ、遠江王国自体が落ち着かない状況だけど、あちこちに影響を与えて行くと言う目標を考えたらね、今は様々な可能性を検討し、よりベターな展開をと研究して貰ってる段階だよ。
 それでも大使館を置き新たな観光名所にする話は進めていてね。」
「大使館ですか。」
「あの国の文化を楽しめる様な施設を考えている、大使館だから日本国でも遠江王国でもない施設にしたいのだけど。」
「日本国が認めるでしょうか?」
「公式にはあの国の日本大使館とし、実質的には日本国大使館と遠江王国大使館を兼ねる形を考えていてね、問題は他の国とのバランスになるだろう。」
「遠江王国を国として認めて貰うことはどうです?」
「我が国が小国相手に影響力を持ち始めてから、国と言う概念を多くの人に考えて貰おうと考えてる、大国は見向きもしないと思うがな。」
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バトル-208 [高校生バトル-21]

「三郎、どうやら彼の国でうちとの国交を考えた人物は結構切れ者みたいね。」
「うん、何をすれば良いのか分かってる、国際的にはまだ少し注目され始めたと言う程度の我が国との関係を各国のマスコミに流して盛り上げようとしてるのでしょ、海外からの取材依頼が一気に増えたと聞いたよ、それに対して充分な対応は出来そう?」
「ええ、市役所では対応し切れそうにないから、遠江王国広報に窓口を設けて回して貰ってる。
 取材チームのサポートは学生職員中心にチームを組む方向で調整中、学生職員達には、単に取材をサポートと言うだけでなく、取材を通してこちらにも利益を、と言う課題を検討して貰っているの、自分の給料は自分で稼ぐと言う事を頭に置いといて欲しいでしょ。
 予算の関係でこちらに来られないマスコミにも丁寧に対応し将来的な可能性を探って貰うことも考えながらね。」
「それに合わせてYouTubeチャンネルの多言語展開も進めて行くべきかな。」
「そうね、その辺りは各国でどの様に紹介されたのか、ネット上で確認出来る形を取材に来る人達と交渉して行く方向、ギブアンドテイクになる形を模索してるから、YouTubeチャンネルの展開で協力を依頼出来る所にはお願いして行きたいわね。」
「僕等のミュージカルも売り込んでみる?」
「勿論よ、最近のシリーズも編集し直してね、営業に成功すれば彼の国に対する援助予算の確保が出来るでしょ。」
「市の予算を使う訳には行かない案件だけど、あの国の国家予算規模を考えたら問題なさそうだよね。」
「でも自力で経済を回して行ける様にして行かないと。」
「そこは観光と…、民芸品を高く売れたら良いのだけど、何とか付加価値を加えられないかな?」
「シンプルさが面白くは有るのだけど…。」
「そこに最新の技術を組み込み意外性で勝負とか。」
「う~ん、一応こちらが輸入する品目のサンプルを用意して貰っていて、近い内に届くことにはなってるけど、売れそうにない物も含めて増やす様に連絡しておくわ、何が売れるかなんて分からないものね。」
「うん、僕等のグッズとして販売出来れば利益率を上げられるし宣伝もし易い、買って損したと思うような商品ではだめだけど。」
「まあ、届いたサンプルを見て、どう売って行くのかみんなで考えるのも楽しそうだわ。」
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バトル-209 [高校生バトル-21]

「春子姉さん、取材はどう?」
「海外も含めてマスコミを最大限に活用して行くと言う方針が固まってから色んな案が出て来てね、兎に角一回だけの取材で終わらせない様に、担当スタッフには末永く交流し続けることを前提に動いて貰ってるわ。」
「多少は我儘も聞いてあげたりとか?」
「まあね、でも交換条件を提示しバランスを取りながら、我儘には色々有って応えられないのも有るのだけど、その代わりにと提示した内容を気に入って貰えることも有り、世界のマスコミをお友達作戦は結果を出せそうよ。」
「無料で宣伝して貰えるとか?」
「ええ、他国での独立運動とは全く違うでしょ、社会問題と真っ向から向き合っているのだからニュースのネタにし易いみたいでね。
 新しい映像を定期的に送らせて貰う代わりに、その国の言語によるYouTubeチャンネル展開に協力して貰うとか、うちのミュージカルを放送してくれる放送局では、こちらがスポンサーになるとかも。」
「そこまで話が進んでるんだ、まさしくギブアンドテイクだね、輸出品の宣伝やYouTubeチャンネルの宣伝とかを?」
「うちと関係の有る企業にも声を掛け、各社の海外展開を効率良く出来ないか検討中なの。
 各国のマスコミと良好な関係を築くことに成功したらって考えたこと有った?」
「う~ん…、上手く行けば凄い力に…、そう考えたら多少の出費は投資と考えるべきだね、でも、流石に予算不足かな。」
「そうね…、稼いではいるけど支出が多いから…、三郎と真子のデュエットをもう少しプッシュしてみる?」
「どうかな、今以上は難しくない?」
「今まではYouTubeだけだったでしょ、でも各国の放送局が…、遠江王国のテーマソングみたいな形で流してくれる様になったら聴く人の数はかなり増えることになるわ、ダメもとで新曲を何曲か試してみるのは有りじゃない?」
「新曲か、多くの人に受け入れられる曲って難しくないかな、対象が多国籍ともなると更に。」
「三郎にしては弱気なのね、試行錯誤してダメだったとしても損失が大きくならない展開に出来るわよ、今ならね。
 世界的ヒットにはならなくても何か国かでヒットするだけで充分でしょ。」
「そのヒットが簡単ではないと思うのだけど。」
「失敗しても良いじゃない、今なら各国の放送局が手伝ってくれるのだから挑戦してみるべきだわ。」
「曲はどうするの?」
「たまには世界的なソングライターに依頼してみる?」
「その費用を回収できれば良いのだけど…。」
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バトル-210 [高校生バトル-21]

「お兄さま、新曲への取り組みは大変そうね。」
「ああ、今回は十二曲の新曲だろ、しかも全部雰囲気の違う曲想で…、雅はどれが気に入った?」
「う~ん…、Jポップぽいのかな、でも他のも悪くないよ。」
「曲は、それなりのミュージシャンにお願いしたからな、それでもどの曲が売れるのかなんてさっぱり分からない。」
「売れる曲ってやっぱ国によって違うのかな?」
「一応、何曲かは国を意識して作曲して貰ったんだ、後は各国の放送局がどの程度流してくれるかによるのか…。」
「まずは聴いて貰えなくては始まらないものね、でも遠江王国のプリンスとして売り出して行くのでしょ、お兄さまなら既婚でも女性ファンが一気に増えると思うわ、社会福祉を目的とした企業の社長でも有るのだから。」
「どうかな、僕らのミュージカルがどの程度放送して貰えるかにもよるとは思うのだけど。」
「前回よりは、話題性が有って多くなるのでしょ。」
「ああ、今までのを再放送してから新作と言う流れも有る、そこに合わせて新曲の発売となるのだけど…。」
「ふふ、次郎兄さまは大きな売上を見越して色々使い道を考えてたわよ、ホテル建設とか。
 良い曲を作って貰えたから演出次第でかなりの売り上げを見込めるし、相乗効果でYouTubeの登録者数や閲覧回数が伸びると、控えめに考えてもかなりの収益になるそうで。」
「まあ、今までミュージカルを見て来てくれた人の何%かの人は曲をダウンロードするかCDを買ってくれるとは思うし、PVの視聴回数もそれなりに伸びるとは思うのだけど、次郎兄さんが考えてるレベルまではどうかな…?」
「ホテル建設は無理でも、当面の目標、あの国の教育改革を実験的に進めるのは出来そうじゃない?」
「出来そうと言うか、教育改革は成功させたい、特に貧困層の為にね。
 ただ、その為の予算がどの程度になるのかは試算がまだ出てなくてさ、新曲の利益で足りない場合を考えてはいるのだけど。」
「足りなかったら私達が動くわ、チーム妹にはまだまだ余力が有るからね。」
「甘えても良いのかな?」
「勿論よ、私達はお兄さまの妹ですからね。」
「足りなかったらの前に、コーラスを入れたい曲が有ってさ、真子と二人だけでは物足りなくて曲に厚みを付けたくてね、コーラスを入れて編曲すれば少なくとも日本では売れそうな気がしてさ。」
「録音まで時間的な制約は有るの?」
「まあな、でも今回は十二曲も有るから余裕は持たせて有る。」
「二十人ぐらいの中高生、女声合唱で良い?」
「うん、若さを強調したいからね、プロの合唱団ではしっくり来そうになくて。」
「お兄さまは何を遠慮してるのかしら、私達に。」
「もう随分助けて貰ってるからね、チーム妹の支えが無かったらうちの社員は今ほど増やせてないだろ。」
「みんな遠江王国を盛り上げる為にって楽しんでやってることなのよ。
 直ぐに取り掛かるから…、編曲は誰にお願いする?」
「そうだな…。」
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