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バトル-61 [高校生バトル-07]

「真子ちゃんの高校生活はどう?」
「私自身は充実していますが…。
 一郎兄さん、私が入学した頃と今を比べると、高校生バトルの展開によって良い方向に変わりつつ有る生徒がそれなりにいまして。
 私が高校生バトル関係者なので余計そう感じるのかも知れませんが、一緒に入学した人達も高校生バトルに取り組む様になってから学習に対する考え方が変わって来ています。
 中学生の頃を知っている子は、自分が将来と向き合い始めたのは私達のYouTubeが切っ掛けだと話してくれました。
 先輩方にも、私達、義兄弟姉妹の目指して来たことが少しずつ浸透していると感じさせてくれることがしばしば有ります、中には、三郎くんに憧れてるだけの女子もいますけどね。」
「俺達の活動が成果を上げてると実感してるのか?」
「はい。」
「そういう声は届いていたが、実際に自分の後輩がそう思ってくれてるのは嬉しいものだな。
 ねえ、学校でも三郎と話したりしてるの?」
「学年が違うので控えめにしていますが、私達の事は学校中に知れ渡っていますので…。」
「やっかみとかは?」
「有りました、でも、意地悪な子には友達が、私に変な事をしたらYouTubeのネタになると、穏やかに脅しを掛けてくれまして。」
「はは、多少やらかしてくれた方が楽しかったのでは?」
「いえいえ、平和が何よりですよ。」
「真子ちゃんは可愛いから男の子に人気じゃないの?」
「一年生の頃は少し有りましたが、三郎くんが入学してからは落ち着きました、何でも観賞するだけの存在になったのだそうで、YouTubeの台本に、私が三郎くんに向かって好きって言うシーンを増やして貰った成果だと思っています。
 ただ…、友人は、そのシーンを、脳内で三郎くんと自分を変換してる変態気味の奴がいるから気を付ける様にと言うのです、一郎兄さんはどう思います?」
「う~ん、妄想する自由と権利は有るのかな、実害が無いのなら気にしなくて良いだろう、三郎には話したの?」
「はい、でも自分にはそんな必要が無いから良く分からないと。」
「まあ、そうだろうな…、でもね、梁山泊の企画でも男女間のトラブルは起きると思ってる、俺達みたいに特定の相手がいれば良いのだろうけど、そうでない男女混合の義兄弟姉妹だと、その絆が深くなるほど悩む人が出て来るのは自然だと思うんだ。」
「男女間で友情は成立するのか、と言う命題も有り、仕方ない事ですよね。」
「まあな、人間の本能に由来する事でも有るし、義兄弟姉妹だからと言って…。
 真子ちゃんは、三郎に隠しごとしてる?」
「そうですね、聞かれて無いから話してないと言うことは有るかも知れませんが、敢えて隠してることは有りません、私自身が気付いてなかったことを教えて貰うぐらいで…。」
「へ~、どんなこと?」
「性格とか癖です。」
「そこを直して欲しいとか?」
「いいえ、そんなことは一度も有りません、そこが可愛いとか…、まあ、自分で考え気を付ける様にしてることは有りますが。」
「真子ちゃんの目から見て三郎の欠点は?」
「完璧で有ろうと思い過ぎないでって言ってます。
 それを言い始めてから、私と二人だけの時はリラックスしてくれる様になってくれたのですよ、明らかに。」
「そうか…、春子はそこまで見越して三人での学習会を始めたのかもな。
 三郎のさり気ない優しさの裏は、歳の離れた兄では分からなくてね。」
「優しく育てられたから人に優しくするのは当たり前なのだとか。
 でも、人に気を配るのは三郎くん自身が気付かない内に疲れるのではないかと思い、私は自分の気持ちを分かり易く話すと彼に宣言しました。」
「確かに三郎にとっては、その方が楽だろうね。」
「そんな話をしてた頃にはすでに私の事は把握済だったのですけどね、気が付いたら特に言わなくても私が何を考えてるのか分かっていて、私のことが好きで良く見てたら何となく分かる様になったと言ってくれたのですよ、どう考えても最高の恋人ですよね。」
「だ、だろうな。」
「一郎兄さんもそんな感じなのですか?」
「いや~、私だって、友香の事はそれなりにだな…、夫婦の会話は少なくないから…。」
「あっ、一郎兄さん達が夫婦喧嘩してるみたいと言うのは本当だったのですね。」
「だ、誰がそんなこと…。」
「三郎くんは少し悲しそうでしたよ。」
「う~ん、どうして分かったのだろう…。」
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バトル-62 [高校生バトル-07]

「真子ちゃん、多少喧嘩するぐらいでないと夫婦は長続きしないと聞いたことはないかい?」
「喧嘩するほど仲が良いとかですね。」
「三郎とは喧嘩しないの?」
「しないですね~、嫌な事が有っても三郎くんの顔を見たらどうでも良くなりますし…、初めて出会ってから、もう二年ぐらいになりますが、今まで私が嫌な気持ちになる言葉を三郎くんの口から聞いた記憶が有りません。
 私は姉とよく口喧嘩をしていたのですが、何故かそれも無くなって来ました。」
「心の変化かな…。」
「はい…、私達のテーマを考えたら、喧嘩や争いと行った事にも、もっと踏み込んで考えて行かなくてはならないのでしょうか?」
「そうだな…、それによって争いごとを減らせたら良いのだが…。
 人は何故喧嘩をするのか、って所から見直して…、ねえ、それを梁山泊バトルで意見交換して行くテーマにするって、どうかな?」
「あっ、そうですね、参加チーム内でも揉め事が起こる可能性は有るのですから、揉め事に対する対処法を皆で共有して行けたら平和な組織ばかりになるかもです。
 喧嘩を科学的に分析して行くのですね。」
「人の心理に関わる事だから簡単では無いが、各チームの自己主張と並行して研究し討論して行けたら面白そうだ、ただ…、こう言うのって真面目に考えると互いに不自然な感じに…、真子ちゃんは三郎と沢山話し合うことで、とても仲良くなったのでしょ、そんなことはなかった?」
「そうですね、始めの内は確かに少しぎこちなかったです。
 でも、直ぐに慣れて…。
 人間の本能的な感情は理屈ではないのだから、変に取り繕う必要はなく、二人の間では喜怒哀楽を隠さないでいようって。
 まあ二人の間で喜怒哀楽の怒と哀はかなり控えめですが。」
「互いにと言うよりは第三者に対しての感情ということかな?」
「はい。
 兄さん、この『人は何故喧嘩をするのか』というテーマに関しては、敢えて先生方や私達のチームがリードしない方が良いですよね。」
「うん、そうだな、一歩引いて見させて貰う、そんな立場が良いと思う、特に、スタートは高校生中心の高校生バトルだから、参加者の意見を最大限に尊重したい、チーム間の話し合いがかみ合わない様な時に少しだけアドバイスするぐらいかな。」
「後から大学生や大人達にも広げて行く予定ですが、世代間で意識の差が大きかったら、運営スタッフの出番が多くなるのでしょうか。」
「それは充分考えられることだね、でも、その食い違いをきっかけにして、議論を深めて行けたら良いと思うよ、同世代だけでは視野が狭くなる恐れが有るだろ。」
「ですね、でも…、頑固親父とかいませんか?」
「いるだろうが、そんな輩は浮いてしまう様にして行かないと俺達のやってる事は先に進めない、まあ、自己主張ばかりで他者の意見に耳を傾けない人は、梁山泊バトルでは敗北者だよ。」
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バトル-63 [高校生バトル-07]

「春子、梁山泊バトルの展開を夢バトルに関係づけて始めたのは正解だったな。」
「そうね、夢の様に素敵な組織が梁山泊バトルの最終目標、そこに至る一つのステップとして考えて貰え、『人は何故喧嘩をするのか』というテーマから、チーム内の人間関係、意見対立についての分析や問題発生時の解決策を模索、寄せられてるコメントを見ると、梁山泊バトルの趣旨は上手く伝わってるみたいね、このテーマを示して無かったら、バトルと言っても本質的な部分は協力し合い互いに高め合うことを目的としているという事が理解されにくかったと思うわ。」
「それは、春子の文と、趣旨説明の番組が良かったからだろ。」
「でも『人は何故喧嘩をするのか』というテーマは高校生にとって面白いテーマ、さすが一郎兄さんね。」
「いや、切っ掛けは真子ちゃんなんだ。」
「そうなの、でね、喧嘩をするなと言われるより『人は何故喧嘩をするのか』と問われた方が効果的で、人間同士の揉め事を広く考える切っ掛けになったと言うコメントが有り、それに同意する人が多数、皆さん単なる喧嘩と捉えて無くて様々な対立をイメージしてくれてるの、それだけでも、新たな企画を立ち上げて良かったと思うわ。」
「そうは言っても、実際、チーム内での揉め事は起こりうることだろ。」
「でしょうね、それでも企画のスタートにこのテーマを掲げた事で…、問題が起こる前に解決策を考えておける、それは悪くないことでしょ。
 義兄弟で無く義兄弟姉妹、チーム内の絆が強くなると友情だけでは済まず、恋愛感情が芽生えるのは必然、だから三角関係や片思いの可能性は多いに有り、悩む人多発かも知れない、感情が先に立つ話しだから、科学的に分析と言う気分にはならないだろうし簡単には解決出来ない、って真子ちゃんが起こりうる事として話してくれたでしょ。」
「反響が有ったのか?」
「恋愛は高校生にとって大きな関心事ですからね。」
「う~ん、答えはそれぞれが悩みながら見つけて行くしかなさそうだがな。」
「そうね、他人の事例を参考にとはなりにくいだろうし。」
「そうなる前に…、春子は大輔以外の男子から告白された事はないのか?」
「少しは有ったけど…、同級生からしてみれば、年上で社長の息子である大輔さんに勝てるとは思えないでしょ。」
「だろうな、でも、それで良かったのか?」
「大輔さんとは長年付き合って来て婚約中なのよ、彼の考えてることは一郎兄さん以上に分かり易くて気楽、私にとっては一番の存在…、子どもが出来たら気持ちが変わると言わてるけど、それを今から心配するのもね。」
「大輔とは喧嘩してなさそうだな。」
「喧嘩か…、大輔さんと喧嘩なんて考えた事無かった、一度してみようかな…、でも喧嘩をする理由が思い浮かばないわ。
 兄さん達には少しいたずらをして怒られる事が有ったけど、大輔さんにいたずらしようとは思わなかったし。」
「それは微妙だな、兄妹だからいたずらが出来るほど心を許していたと考えれば良いのか?」
「ふふ、兄さん達には好きだからいたずらをした、大輔さんには好きだからいたずらをしなかった、それだけの事よ。」
「なんか釈然としないな。」
「好きにも色々有るのよ、三郎に対する私の想いは母性に近いものだとか。
 ただね、三郎があれだけ性格の良い美形で無かったらどうなのかと考えてしまうのよ。
 もし、弟が犯罪に走りそうな子だったり、生まれながらにハンディを背負っていたらどうだったのだろうとか。」
「そうだな…、もし、生まれて来た我が子にハンディが有ったら、ということは友香とも話し合ってる、勿論五体満足に生まれて欲しいが。」
「結論は出たの?」
「出ないよ、まあ、健康に生まれたとしても事故に遭ってしまうリスクも有る、そう言ったことは経験してみないと分からないのだろうな。」
「もしもの時は最大限に協力し合うのが私達の義兄弟姉妹、子どもに関してもでしょ。
 お義父さまは、私達に子どもが生まれ、ある程度成長したら養子を受け入れて行くと言う話を受け止めて下さったわよ。
 義兄弟姉妹の一員になるのだから、まずは私達の子どもだけど、そこから広く子育てや教育環境の充実を考えて行きたいって。
 大輔さんとは社員の子ども達にも目を向けて行きたいと話されていたわ。
 まずは欲張らず、より身近な存在の幸せから考えて行こうってね。」
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バトル-64 [高校生バトル-07]

「なあ次郎、一郎に続いてお前が東京へ行った時は、こうして子どもは巣立って行くのだと感慨深かったのだがな。」
「はは、微妙に巣立った子ども達が近所に住み、今日みたいに集まる、親父的にはどうなの?」
「そりゃあ嬉しいさ、子どもは五人でも良いと考えてたからな。
 それが八人になり集まってくれる、今日は三郎と真子ちゃんが夕食の準備を手伝っているのだろ。
 親としてこれ以上の幸せは無いと思うよ。」
「真子ちゃんはまだ微妙だよ。」
「いや、問題ない、私と母さんも高校生時代からの付き合いだったと知ってるだろ、二人を見てると懐かしい気分になる、別れたりしないよ。」
「へ~、それは春子達では感じなかったの?」
「はは、私達の出会いは高校だったからな、誰にも渡したくないから小学生の春子に告白するなんて、親としては戸惑うばかり、まあ、幼馴染で知らない子では無かったから見守ろうと思ったのだが。」
「大輔なりに迷い悩んだ末の結論だからな、真剣な顔で親父に話す姿は親友として嬉しかったよ、大切な妹がどこの誰だか分からない奴に、とならなくてさ。」
「そうだな、大輔くんはずっと兄弟の一員みたいに育って来た、そこに麻衣ちゃんが加わって…。」
「賑やかな大家族になったけど、ここに孫が加わったら静かな老後は送れそうにないけど大丈夫?」
「元から静かな老後なんて考えてないよ。
 私達は、優しい子に恵まれ楽しく過ごさせて貰って来た訳だが、この先は恵まれない子を養子に迎えることを考え始めたんだ、お前達より先にな。」
「母さんは?」
「勿論二人で相談した結果だ、これから二人で受け入れに向けての学習を考えている。
 ただ…、心身にハンディの有る子も意識していてな、みんなの意見を聞いておきたいと思うんだ。」
「分かった、今日は義兄弟姉妹会議の議題として…、俺達の新しい弟か妹について話し合おう。」
「次郎としては、どう思う?」
「そうだな…、無理はしないでベビーシッターを雇う、その代わり養子に迎えるのは一人で無くても良いよね、現代に於ける大家族の形を考えては来たけど、経験の無い俺達が養子を迎えるよりは俺達四人を育ててくれた父さん達が…、でも大変そうだ。」
「ああ、いい加減な気持ちでは出来ないと思ってる、でも、恵まれた環境に有る私達だからこそ出来ることだとも思ってな。」
「う~ん、色々なことを世に問いかける…、駄目だな俺は、新たな兄弟を利用しようと考えてしまって…。」
「それが大人になったと言うことだよ、私も、私達が養子を迎える事で広く恵まれない子達の現実が世に知れたらとも考えたのだよ。
 その役割を担って貰う子は絶対幸せにしたいと切に思う訳だがな。」
「まあ、昔の運命共同体的村落を現代風にアレンジ、そういうコミュニティが俺達の目指しているものでも有るのだから…、幼くても仲間として迎え入れたいね。
 親父は何時頃をイメージしてるの?」
「早くて半年後ぐらい、手の掛かる子を育てるのは初めての経験だからじっくり取り組みたいんだ。」
「なあ、我らが長兄、三郎は、末っ子からの卒業をどう考えると思う?」
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バトル-65 [高校生バトル-07]

「…、と言う感じで養子を迎える事を考えてる訳だがどうだろう?」
「少し緊張するね、ハンディを持つ人達のことは会社で障害者雇用を進める時に調べたけど…、でも…、僕らの覚悟が示せるってことになるのかな。
 優しく育てて貰った立場として、弟や妹を育てる手伝いをしたいと思うよ。」
「そうなると三郎は末っ子を卒業ね、私達は普通の子育てすら経験してないのだけど、状況に応じてベビーシッターをお願いするというぐらいの感覚なら…、『一人で背負い過ぎない』と言う私達の誓いから外れる事無く…、でも…、なんかな、もっと気軽に弟や妹が増えると言う事を喜びたいと…、素直に思えるのかどうかは微妙ね、三郎以外の弟なんて考えて無かったわ。」
「春子さん、私達は義兄弟姉妹という形で一つの運命共同体を形成して行こうとしている訳ですから、その一員として社会的弱者を迎える意味は大きいと思うのです。
 多分、売名行為だと言い出す輩もいるでしょうが、私達が困難にも立ち向かうと言う姿勢を示す事にもなり、何と言っても、義兄弟姉妹が力を合わせてといると、私達が子を授かるタイミングと重なったとしても、いえ、むしろ重なったなら、子育てを協力し合って行うと言う私達の誓いが生きて来ませんか?」
「友香さん、それは分かっているのですよ、ただ、私の弟は超絶可愛いじゃないですか、勿論比べない様に努力はしますけど…。」
「私は…。」
「真子ちゃんにはイメージしにくいことかな。」
「春子さん、私には弟も妹もいないですから、ただ…、義兄や義姉と仲良くなって…、私達の幸せは広げて行きたいと思うのです。
 三郎くんと言う最高の恋人が居て最高の兄や姉が出来て、ちょっと幸せ過ぎるから、ちょっとその幸せを分けて行かないと、何処かの誰かに怒られそうです。」
「はは、なんだかんだ言ってるが春子も反対ではないのだろ?」
「ええ、私達の理想を語る上で考えて来た事が…、三郎同様私も少し緊張してるってとこ、お父さん、どんな子を迎えるのかはまだ決めてないのでしょ。」
「ああ、ただ、次郎は複数の受け入れをイメージしてくれた、具体的な話しはまだこれからだが、一人だけでない方が彼らにとっての精神的な負担が軽減されると考えてな。」
「そうですね、同じような境遇の兄弟がいれば心強いでしょう、乳幼児を受け入れるのであれば保育所の開設準備を進めたいですね。」
「麻衣ちゃんが担当してくれるのかな?」
「私がと言うより従姉に声を掛けて有りましてね、ゴーサインを出せばすぐにでも動いてくれます。」
「麻衣姉さん、建物はどうするの?」
「そうね、三郎さんのお小遣いで建ててくれるかな、それまではこの家で構いませんよね、お義父さま。」
「数人規模で始めるのなら問題ない、建物は三郎のお小遣いで足りなかったら私も出すよ。」
「う~ん、春子姉さん、チャンネル増やす?」
「そうね、育児系のチャンネルを立ち上げ、三郎の幼い頃の写真や三郎が弟や妹を抱っこするシーンを毎回入れたら、若いお母さんと言う新たなターゲットをメロメロに出来るかも。」
「弟や妹を迎え保育所が稼働し始めると、新たな村落共同体作りに向け、僕らはまた一歩踏み出すことになるのだね。」
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バトル-66 [高校生バトル-07]

「なあ、新たな村落共同体構想に対する反響はどうなんだ?」
「お義父さま、賛否と言いますか、自身がその一員となることに抵抗感を感じる人は少なく無いみたいです、ただ、今は高校生を対象としたページでの提言ですので、就職や結婚を経て変わって行く可能性は有ります。」
「友香さん、コメントを寄せてくれる人達は兄弟についてどう考えているのだろうね。」
「実に様々ですが…、兄弟が多めの人ほど兄弟で協力して行く事に肯定的な気がしています、勿論仲の良さに左右されるのでしょうが、姉に対する愚痴を書きながら、姉が好きみたいなコメントも有りますので単純ではないです。」
「あっ、それは分かります、うちの姉にはもう少ししっかりして欲しいと思ってますが、姉妹で過ごして来た時間も有りますので。」
「陽子は義兄弟姉妹の一員にはなりそうにないけど、遠縁を含めた共同体構想の一員では有るのよね。
 真子ちゃんから見て何らかの支援が必要だとか感じてる?」
「今は大丈夫だと思います、高校生時代とは違い専門学校では優等生グループだとか、決して本人の実力が上がった訳ではないのですが、周りのレベル下がった事で自信を持てる様になったみたいです。」
「私達の構想は理解してくれたのかしら?」
「基本的な所は…、ただ…、シンプルではないので…。」
「そうね、これから、弟や妹を迎え入れて行く過程で…、色々なバリエーションが有ると言う事も含めてアピールして行く必要は有るのかな。」
「俺達の村落共同体構想は多重構造だから…、春子、名称を検討して行く必要が有ると思わないか。」
「そうね、次郎兄さんの案は?」
「いや~、それが…、麻衣とも検討しているのだが今一でさ、三郎、どうだ?」
「そうだね、これからYouTubeでもアピールして行く事になるのだから、それを想定しながら考えてみる必要は有るね。」
「まずは一個人、集団を構成する…、パーツ?」
「春子姉さん、いきなり人格を否定する様なネーミングってどうかと思うよ。
 尊重されるべき個性を有した一個人で、どうかな?」
「まあ、春子の言う通り俺達は社会の一部として、ただのパーツに過ぎないのかも知れないが、個性的なパーツでは有りたいものだな。」
「そうね、そのパーツが二つ合わさって夫婦に、真子ちゃん的にはカップルと表現した方が良いのかしら。」
「いえいえ、麻衣姉さん、三郎さんとは子どもが出来ない様に気を付けてはいますが、気持ちは夫婦です。」
「夫婦とは別の枠組み…、家族とは少し違う…、俺達は義兄弟姉妹という括りを作った、普通の家族以上、仲良し兄弟として、予定では全員の子を全員で協力し育てて行く事になる。」
「この義兄弟姉妹を核とし、所謂遠縁までを含めた親戚を一つの集合体と捉え援助を必要とする人がいたら支える、また、社員も親戚同様に考え支えが必要なら手を貸す。
 まずは保育所をこの活動の核にしたいかな。」
「ここまでは一応我々と何らかの繋がりを持つ人達、別の展開として高校生バトルを利用してくれてる人達まで広げて行きたいと考え、梁山泊バトルを始めてみた結果、目的の異なる様々な形の義兄弟姉妹が誕生し動き始めた。」
「大きな目標は社会問題と向き合い、より良い社会の構築、そこに向けて実験的に進め始めたのが、新しい村落共同体構想。」
「核となる集落とネットで繋がる仮想村落…、う~ん、こうして見直すと確かにシンプルとは言えないな、まあ、社会を良くして行こうと言う志の有る人なら誰とでも繋がって行きたいのだけどね。」
「人と金を上手く回せられたら…。
 社会に対して影響力を与えられる存在になりつつ有るのだから、後は長兄次第かな。」
「高校生バトルから始まった活動でしょ、三郎が高校生の内にある程度の組織にしたいわね。」
「ある程度では抽象的過ぎるが、どんな人が絡んでくれ、どれぐらい動いてくれるかは見当が付かないな、政治にも関わって行くのか…。」
「仲間内から市長を出すぐらいの事はイメージしても良いのではないかしら。」
「そうだな…、親父が市長ってどう?」
「私か…、そうだな、適任者が見つからなかったら…、私達が進めようとしている事の速度を上げる為にか…。」
「今の選挙制度なら、三郎の父と言う肩書とルックスの良さだけでも当選出来る、協力者なら幾らでもいると思うし。」
「お父さんなら立候補した瞬間に当確だね。」
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バトル-67 [高校生バトル-07]

「親父、市政研究会を発足させたよ、学生の反応が思っていたより良くてさ。」
「次郎は相変わらず動きが早いな。」
「現職は老害が出始めていると感じられてたみたいでね。」
「やはりそうか、私も同感だから市長になる話を否定しなかったのだが。
 私は義兄弟姉妹の一員となってから、政治と言う視点でも我々の活動を考えていてな。」
「俺達に欠けてる視点だと感じてたの?」
「まあな、ただ、私も政治を人任せにして来たと思ってね、行政に不満が有ったら自身が立候補する権利は有る、とは言え現実的な話しでは無いだろ。
 だが高校生に対して政治を語るのであれば、自分達が関わった方が伝え易いとも思ってな。」
「そうだね、有権者の人数や三郎の人気、俺達を取り巻く環境を考えたら、親父は当選すると思うし、俺達がやろうとしてることに弾みが付くと思う、元生徒会会長が立候補すれば、同窓会も動いてくれるでしょ。」
「ああ、市長候補の適任者はいないかと相談した連中は、私が出馬するのなら応援すると言ってくれたよ、他に心当たりは無いと言ってな。
 問題は、市政について多くを学ばねばならないと言うことだ。」
「その為の市政研究会と考えてよ、一郎兄さんも乗り気で市役所に就職した同級生と連絡を取り始めているよ、春子は自分達にとって都合の良い市政と言うのを考え、新たな村落共同体を拡大して行くには親父を市長にするのが一番の近道だと話してた。」
「私にはそんなこと…。」
「軽い気持ちで始められる事では無いとみんな分かってるんだ、ただ、社会に対してインパクトの有るメッセージを送りたいとは日頃から考えてるからね。」
「次郎、その市政研究会では、市長目線での研究も可能なのか?」
「市のウエブサイトを活用しながら、そこに書かれて無い事まで踏み込んで考える、自分が市長になった時に困らないレベルで研究しようとは言って有る。
 親父が立候補してくれるのなら、具体的な目標が出来、メンバーの意識が高まると思うよ。」
「そうか、そこからブレインになってくれる人が育つかもな。
 立候補するなら先に退職してと考えているのだが、落選したら雇ってくれるのか?」
「分かった、大輔にも話しておくよ。」
「一応、立候補を決意するまでに考えた事と市長としての構想はまとめて有る、当然高校生バトル関係でも必要になるだろ。」
「ああ、政治に関するバトルを充実させつつ、作文コンテストのテーマにしたりして行くからね。
 何か面白い構想は有るの?」
「面白いという程のものは無いが、高校生バトル関連では、地域の活性化アイデアコンテストを実施し、上位入選したアイデアは実際に試してみるとか、高校生や大学生にバーチャル選挙を通して仮想市会議員になって貰い、ネット議会を開催、そこで議決された事は極力実現させて行くとか。
 若者と共に若者にとって魅力的な街にして行くことを考えて行きたいね、ここで働きたい、ここに住みたいと思える街づくり、春子達のミュージカル、その舞台が魅力的になって行けば観光収入も伸びるだろ。」
「バーチャル選挙はバトルとしても面白いかもね、自由参加とし他県の人にも議員になって貰えたら、遊びに来てくれる人が増えそうだね。
 やはり市政改革のカギを握るのは若年層なのかな。」
「新たな村落共同体を考えた時にな、社会の構造が中高年中心になってると思ったんだ。
 色々な場面で若者は受け身の状態、それでは地方都市が若者にとって魅力的なものになるとは思えないだろ、そこを何とか打破したいのだがな。」
「ああ、親父が市長なってくれたら俺達の仲間は今まで以上に主体的に動いてくれると思ってる、今俺達に関わってる連中は、組織と個人の在り方を考えていてくれてるからね。
 大して親しくも無いご老人が市長では市政に対して参加という気持ちには成れないが、俺達、義兄弟姉妹の一員が市長となったら、その瞬間から、いや、選挙運動が始まる時点で、この市は大きく変わり始めると確信してるよ。」
「その根拠は?」
「学園祭のノリで何かやりたいと言う声は少なからず来ていてね、選挙運動をお祭り騒ぎでやったら面白そうじゃない?」
「はは、確かにお前達が動いたら盛り上がりそうだな。」
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バトル-68 [高校生バトル-07]

「お母さん、養子の話に、お父さんが市長選挙に立候補する話と、立て続けに大きな事が進み始めてるけど大丈夫?」
「三郎、心配してくれてるの?」
「うん、市長の話は急だったでしょ。」
「そうね、でも、比べちゃ行けない規模だけど、高校で生徒会をやってた頃を思い出してね。
 子ども達が頑張ってるのに、のんびり専業主婦をしてるのもどうかと思っていたし、かつての生徒会会長と副会長のコンビで市政改革に立ち向かうのはやりがいの有る事だと考えてるのよ。」
「そうなんだ、お母さんなりの市長像とかは有るの?」
「そうね、市民のお手本として仲良し家族だという事を見せて行きたいかな。
 三郎は重視しないかもだけど、大切な事なのよ。」
「う~ん、高校生バトル関連で僕たちの事を知ってる人には今更な気もするけど。」
「今まで三郎の事すら知らかった世代に向けてもね。
 家族仲良くなんて当たり前の事だけど、そうでもない人がいるのよ、遺産相続で兄弟が争うとか聞いたことない?」
「うん、うちでは考えられないよね、兄弟が協力し合って稼いでるし。」
「ふふ、稼いでるわね、でも…、これからの展開を見通して予算は大丈夫なの?」
「多分ね、お父さんが市長を目指すと言うYouTubeチャンネルを立ち上げればそれなりの閲覧回数が得られると思う、他のチャンネルでも宣伝するし。
 お父さんと同級生だったと言うラーメン屋の親父さんがスポンサーになってくれると話してくれてね、市民を味方に付けたらお金の心配何て要らないのじゃないかな。」
「金銭的にクリーンな状態を保てるのかしら?」
「友香姉さんが、公職選挙法を中心にしたバトルの展開を考えていてね、選挙に関わる人には合格点に達するだけでなく、誤答を完全に無くすまで学習を深めて貰うとか、選挙や議員に関する法律って複雑でしょ。」
「そうなのよ、今まで当たり前の様にして来た、お葬式の香典でも、気を付けないと政治家の寄付行為とみなされ処罰の対象になるでしょ、私達もそのバトルで学習を深め完璧にして行かないとね。」
「税理士の先生とかにも相談するのでしょ?」
「ええ、お金や資産に関係する全てを確認してね。
 後、家族全員の収支を簡単に公開出来るシステムを一郎が用意してくれることになったわ。」
「高校生にしては結構な給料を貰ってると言う事がばれてしまうのかな。」
「会社の収支も公開して行くから、三郎が会社にどれだけ貢献してるかも見えて来る、給料が安過ぎると言う声が出て来るでしょうね。
 特殊な高校生の収支を見せて行く事で、高校生や大学生がお金について考えてくれると良いのだけど。」
「そうだね、真子ちゃんと考えてる今後の人生設計も公開した方が良いのかな。」
「私が教えて欲しいかも。」
「高校を卒業したら結婚と言う話はしたでしょ、計算してみたら結婚資金と新居の建築費は二人の資金を合わせれば余裕でね。」
「大学は?」
「大学に拘束されるだけの価値が有るのかどうかは、これから見極めて行くつもり、大卒じゃなくても会社経営が出来ると社会に示したい気持ちは有るのだけど。
 大学に進学したとしても春子姉さん同様、仕事優先にしたいと思ってる。」
「そうね、有名大学を卒業したと言う肩書より、何を成した人なのかで評価して欲しいものね、三郎が真面目にしていれば大勢の人が協力してくれるでしょう。」
「至って真面目だよ…、お母さんにだけ少し反抗的だったけど。」
「そうだったの、三郎には反抗期が無いのかと思ってたわ。」
「あまり話さなかったし…。」
「話し相手が沢山いたからでしょ、主に真子ちゃんだけど。」
「そうだね、親離れの過程なんだよね。」
「春子に対してはどうなの?」
「どうって?」
「ふと気づいたら、私の可愛い末っ子を春子に取られてしまったみたいな…、反抗期が終わったら私にも甘えてね。」
「姉さんには甘えていないよ。」
「そうかしら?」
「もう、子ども扱いしないでよ。」
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バトル-69 [高校生バトル-07]

「一郎兄さん、私達が政治に取り組むって必然だったと思わない?」
「そうだな、高校生バトルから…、次郎が高校で教えてない事や社会問題にも目を向けて貰う取り組みをしようと言いだして始めたのだからな。」
「私達が口先だけで無く実行して行く姿勢を見せられそうで嬉しくない?
 ほらテレビのコメンテーターなんて適当な憶測とかで偉そうに政権批判したりしてるけど、自分が立候補すると言う人は僅かでしょ。」
「まあ、本当に頭が良く、世の為人の為にと政治家を志す人自体が少ない。
 親父は今のままの方が収入も多くて楽な筈、地位や名誉を求めて決断したのでもなく、本当に尊敬出来るよな。」
「ええ、私達も頑張らないとね。」
「少し動き出して反応はどうだ?」
「そうね、政治に関する知識のバトルや作文コンテストのテーマに政治関係を入れて行く過程で趣旨説明したら、国政に関するコメントが結構来たわ、こちらとしては市長選を、もっとアピールして行きたいのだけど、まずは国政からにせざるを得ないのよね。」
「仕方ないだろ、事前運動にあたる事は出来ない、それでも選挙管理委員会には親父が市長選に立候補するつもりだと隠さず、選挙に関する啓蒙活動を始める事に対して助言を貰ってる、焦る必要はないよ。」
「でもね…。」
「それより、麻衣さんが提案してくれたウワサ作戦は思ってたより効果的だぞ。」
「えっ、地味な活動だと思ってたけど?」
「知り合いから結構尋ねられるレベルになって来たんだ、親父が決断したら宜しくと返しているよ。」
「噂って、どうやって広めたの?」
「俺たち家族は芸能人並みに注目されてるだろ、三郎の近況とか聞いて来る人に、ぽろっと漏らしている内に、尾ひれが付いて広まったみたいだ。」
「ぽろっと…、尾ひれね…。」
「ちょっと尾ひれが付き過ぎて総理大臣の座を狙ってるのですか、と聞いて来る人がいるぐらいだが、親父に対する印象は悪くないみたいだぞ。」
「へ~、三郎を将来の総大臣にと言う話ではないんだ。」
「それはさすがに早過ぎるだろ、三郎が望んでる訳でもないし。」
「そうよね…、でも噂話って思ってたより怖い気がして来たわ。」
「まあな、今は良い噂だが、この先どうなるかは分からない、ネットで広がり始めたら…。」
「お父さんの隠し子が登場したりとか?」
「さすがにそれは無いと思うが…。」
「お父さんは、沢山子どもが欲しいと考えてた人でしょ、素敵なおじさまと言われて人気だし。
 でも…、私達関連のスキャンダルを暴こうとして来た週刊誌とかが、養子の話しまでたどり着いたらどうなのかしらね。」
「売名と考えるか美談と捉えるかで随分違って来るのだろうな。」
「マスコミは平気で憶測記事を出したり偏った報道をするのよね、面白可笑しければ良いと考えていたり、誰かの都合に合わせたりして。」
「それでも、俺達には登録者数の多いYouTubeチャンネルが有るからマシだろう、おかしな報道がなされたら直ぐに反撃だな。」
「そうね、ねえ、お父さんの市長選に向けたチャンネルは何時頃開設する?」
「まずは親父抜きで市政を紹介して行くのを立ち上げれば良いだろう。
 正式に立候補したら、その映像を利用しながらアピールして行けば良い。
 選挙に関しては全然心配してないんだ、もしうちの親父が市長選に立候補したら当選しますかね、と尋ねた人は全員が当選するって答えてくれたよ。」
「あっ、その人達が噂の出処なのね。」
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バトル-70 [高校生バトル-07]

「麻衣ちゃん、君が提案してくれたウワサ作戦、少しやり過ぎてないか。」
「お義父さま、反響は有りましたか?」
「大有りだよ、道を歩いてたら見知らぬ人から声を掛けられるんだ、三郎くんのお父さんですよね、市長選応援してます、とか。
 会社でも…、いきなり退職する訳には行かないから社長には話したのだが、社長はそれを口外する人では無いのに…、事前運動に当たる様なことはしてないよな。」
「大丈夫ですよ、ウワサ作戦実行部隊、私達四人は法学部の学生がまとめてくれた注意事項を守っています。
 実行部隊以外の人達も、友香姉さんの指示で制作して貰ってる、公職選挙法バトルでトレーニングしてますので安心して下さい。
 今の感触なら選挙運動にお金を掛けなくても当選ですね。」
「噂だけで?」
「現職には勝てますし、どんな対立候補が出て来ても勝てます。
 お義父さまは当選後の事を考えていて下さい。
 選挙に勝つ事ばかり考えていて、市政改革なんて微塵も考えて無い現職市長にはレベルの違いを見せつけてやりましょう。」
「まあ、選挙の事ばかり考えてそうな政治家は国政の場にも少なからず居そうだよな。
 それも民主主義的選挙制度の弊害では有るのだろうが、他に良いシステムが無いのだから仕方ないかな。」
「う~ん、良くないシステムなら有るのですか?」
「資格試験を通った人だけが立候補出来るとか考えてみた事は有るよ、現実的ではないし当選後に不正を考える輩が出て来る可能性は今と変わらない、ただ、明らかに能力の低い人が大臣になるなんて馬鹿げた事は無くせそうだろ。」
「ですよね、せめて公職選挙法や議員に関係する法律のテストで、有る程度の成績を納める事を立候補の条件にするぐらいには出来ないものでしょうか。」
「そうだな、条件に出来なくても、試験を受けて貰い成績を公開して投票時の参考に出来るのなら選挙の在り方が変わるかも知れない、誰でも立候補出来ると言う前提を変える事は難しいだろ…、なあ麻衣ちゃん、私達が投票する時、その候補者に関する情報が少な過ぎると思わないか。」
「ですよね、どこの誰だか良く分からない人、選挙公報や連呼ばかりの選挙運動だけでは…。
 お義父さまは素敵な子ども達の親で有ると言う事だけで、とても大きな情報を有権者の皆さんに伝えておられるのかも知れませんね、私達家族が仲の良い事は何時も羨ましがられますので。」
「それは私の誇れるところだな。」
「今まで選挙制度を変える事は考えていませんでしたが、国民や市民の代表となる人達の能力などの公開を義務付けるのは、国会議員が資産公開を義務付けられているのと同じ感覚で可能では無いでしょうか?」
「その法を検討する国会議員がご高齢の先輩方に気を使って議題にすらのせないとは思うが、我々の案として公にして行くの事は悪く無いと思うよ。
 有権者は候補者の能力が低くても魅力を感じれば一票を投じれば良いのだからな。」
「ですよね…、逆に自身の能力をアピールしたい人向けに私達でバトルか試験を企画して、高校生バトル公認の成績として公表するので有れば、実力が有っても知名度は低いと言う候補者が乗って来ないでしょうか?」
「そうだな、真面目な人の後押しが出来るかも知れない、政党関係なく公平に行えば問題無いと思うよ。」
「直ぐに動き始めますね、私達の選挙制度改革案として。
 ふふ、お義父さま、少しワクワクして来ました。」
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