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バトル-291 [高校生バトル-30]

「詩織、高校生の参加が増えているみたいだけど、問題なく拡大して行けそうなの?」
「会社としては全く問題有りません、当初は商業高校に対して偏見を持つ人の声が聴こえて来たりしましたが、今は静かです。」
「偏見?」
「春子姉さま、中高生はより偏差値の高い大学へ進学することを目標としなくてはならないと考える人がいまして、商業高校生は能力が低いとか。」
「でも、総務や経理担当が、英語での作業にも関わらず卒なくこなしてるから静かになったのね。」
「県立商業高校の方々が構築して下さっているシステムは、海外展開を考えてる中小企業が参考にすべきレベルになりつつ有ると聞いています。」
「かなりハイスペックなのね。」
「はい、教科書通りの基礎を守りつつ、この会社の特殊性を高校の生徒全員で考えて下さっているのです。
 学習や部活動の一環として、実際の作業を複数のチームが同時に行い、結果を照合することでミスをチェックして下さっているのですが、教員の方々も他校の教員と共にチェックしながら実習としての取り組みを見守って下さっています。」
「先生も大変なのね。」
「う~ん、その辺りの実情は分かりませんが、感謝されています。
 一般企業では商業高校に実習の場を与えられたとしても、色々と…。
 特に公立高校の場合、民間企業と近付き過ぎると問題が起こりかねませんが、うちは全てを公開していますし、ボランティア中心の営利企業と位置付け。
 やろうとしてるのは社会問題と向き合って行くことなので、実習の場として条件が良く、このまま毎年生徒が交代しても、長く続けさせて欲しいそうです。」
「任せ切ってるから上司はチーム詩織だけだものね。
 卒業後の就職先になりにくいのもプラス要素になるのかな。」
「みたいです、英語を使う取り組みに共感したOB会が寄付を募り、支えて下さってるとか。」
「OBにしてみれば、より優秀な生徒に育てて欲しいのでしょうね、企業の人事部も絡みそうだわ。」
「総務と経理だけでなくチーム詩織にも担当者がいますので、安心して商業高校プレゼンバトルを始められるのです。」
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バトル-292 [高校生バトル-30]

「商業高校プレゼンバトルは何時からなの?」
「まだエントリーを受け付けていますし、実際のプレゼンで競い合うのは先のことで未定ですが、バトル自体は有る意味始まっていると言えます。
 各チームには準備活動の途中経過報告をお願いしているのですが、簡潔にまとめられた報告が既に幾つか届き始めてまして。」
「準備も含めて採点して行くのかな?」
「初回は採点と言う発想を完全に排除し合否のみの判定になりますが、報告の内容で判断し合格しそうなチームが出て来たらプレゼンバトルの開催日発表と言う形にしました。
 二回目以降は様子を見ながらの随時開催になるのですが、我々としては合格チームを効率良く見付け出して行きたいのです。」
「合格して貰えないと次のステップに踏み出せないものね。」
「はい、道のりは長いです、起業の流れから事業展開、そして黒字運営の維持までを体験しながら研究し、成功パターンを掴みたいです。」
「プレゼンバトルで合格したチームと株式会社SHIORIの関係はどうなって行くの?」
「バトルの参加資格はボランティア社員ですが、合格後に希望が有れば企業内起業の正規担当社員として自分達がプレゼンした企画の運営に携わって貰い、給料などの待遇面を相談することになります。
 ただ、次のステップへの参加は個人の自由、プレゼンバトルはあくまでも高校生の実習と捉えていますので、合格して引退、別の企画でプレゼントバトルへ再挑戦などの選択肢も有ります。」
「合格チーム全員が起業チームに入らないと言う可能性も有るのね。」
「はい、ただプレゼン合格を考えたら具体的な事業展開に向けての準備活動を並行して進めて行かないと説得力が弱いと思います。
 プレゼンバトルは机上の空論で勝負する訳では無く、その企画に基づき実際に事業展開を進め成果を上げることが目標ですので。」
「何とか成功させたいわね。
 日本国に於ける企業内起業の予算はどれぐらいを見込んでいるの?」
「今は一千万円としていますが、合格に値するプレゼンが多くて不足するので有れば、増資か銀行を頼ることになります。
 プレゼンバトルの合格基準は普通に事業展開を進めて成果が出せると皆が思える事業内容ですが、実際に事業展開を進める時には、それを株式会社SHIORIのボランティア社員が応援しますので、成功確率は高くなると考えています。
 少し強気に行きたいですね。」
「ええ、強気で行きましょう、三郎達によって遠江王国で立ち上げた会社が、かなり成功してるのにも関わらず、日本国内でそれを追随する存在がなかなか出て来ません。
 株式会社SHIORIの力で日本社会に喝を入れてやりましょう。」
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バトル-293 [高校生バトル-30]

「詩織、プレゼンバトルに関する各チームからの経過報告は面白いね。」
「はい、次郎兄さま、皆さんの想いが伝わって来ます。
 それで、三っつのチームは既に合格圏内に到達してると思うのですが如何です?」
「そうだな、第一回プレゼンバトルの日程を確定させようか、三チーム以上を合格にしても資金的な問題はないのだろ?」
「はい、皆さん工夫され、初期投資は抑え気味に設定していますので。
 ただ、皆さんが考えている十倍ぐらいは売りたいと思いません?」
「随分強気だね?」
「どのチームも販売先を国内に限定して計算していますし、宣伝活動は自力で出来る範囲に抑えています。
 海外市場にも目を向け、私達のYouTubeチャンネルを最大限に活かしたCM展開をすれば、合格圏に有る三チームの商品は目標としている数の数倍は売れます。
 ただ、一つのチームは予想以上に売れた場合の増産体制を意識していますが、後の二チームはそこまで考えが及んでいないみたいです。」
「製造計画を見直して貰うことにするか?」
「はい、第一回プレゼンバトルを二週間後に開始、プレゼンは増産体制まで考えてるチームをトップに、私達が合格と考えてる三チームから始め、他のチームはそれぞれの希望を聴きながら日程を調節して行くと言うことでどうでしょうか?」
「ネット上に公開されるバトルだからそれで問題ないな。
 合格チームのプレゼンを参考に企画の見直しをして貰えば良いし、商材の開発にまだまだ時間が掛かりそうなチームも少なからずだろ。」
「はい、各チームに合格までの適度な時間差が生まれ、新商品の発表をそれなりに続けることが出来ればと思っています。」
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バトル-294 [高校生バトル-30]

「詩織、商業高校プレゼンバトル、一つ目の合格チームは直ぐに製造販売体制を整えられるのか?」
「勿論です、三郎兄さま、あのチームは合否に関わらず地域の活性化を目指し、商品販売を進めるつもりで取り組んで来ましたので、チームにとってはそれが早くなっただけなのです。
 チームの地元、その新しい名物として売り出すパッケージと、通販向けパッケージ、遠江王国土産としてのパッケージで本格製造が始まり、遠江王国へは来週にも入荷の予定。
 土産物店に置いて貰う話は、すでに十七店舗が了承して下さっていますので、入荷次第、YouTubeにPR動画をアップします。
 もっともプレゼンの様子をそのままPR動画として公開したのを受け、通販での注文が結構来ていますので、製造能力が追いつかなくなるかも知れません。」
「そこの増強は?」
「プレゼンチームから運営チームとなった人達が、事前に交渉していた工場を動かし始めていまして、チームの目標に『自分達の手で地元に就職先を増やす』と掲げていたのを実現させようとの強い想いが伝わって来ます。」
「そうか、何としても成功させないとな。」
「はい、日本での売り上げを見ながら輸出も視野に入れ、アルトバルなどに送れば、日本とは違った食べ方の提案が出て来るかも知れません。」
「そのままでも美味しいが、アレンジのし易さも売り、よく考えられたお菓子だよな。」
「昔ながらのお菓子に大きく手を加えた発想も素敵なのですが、昔ながらのお菓子をベースにしているので増産体制を強化して行くのは比較的楽だそうです。」
「それでも、設備投資は必要だろ?」
「はい、でも大した額にはなりません、新しく工場を建設する訳では有りませんので。」
「株式会社SHIORIとしての負担は少ないのかな。」
「そうですね、チームの皆さんが安心して下さるだけの初期投資をしますが、その額を多めにしても短期間で回収出来そう、それなりの商品ならばそれなりの宣伝で結果が出せそうな気がしていまして。」
「ただ、これからプレゼンバトルで合格しそうなチームが一つ目のチーム同様に行くとは限らないだろ。」
「はい、それでも五番目の合格に成りそうなチームぐらいまでは分析もしっかり出来てると思いますで大丈夫かと。」
「それ以降のチームは難しそうなのか?」
「学校間のレベル差は思っていたより大きいと感じています、生徒の意識に大きな隔たりが有りまして。」
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バトル-295 [高校生バトル-30]

「それでもバトルを通して各チーム、何かを得られているのではないのか?」
「そうですね、会社が何をしているのか、新たに売り出す商材を見つけ改良することと並行して、製造する為の施設を探したり、販売方法を検討することで商業が見えて来たと、皆さんの感想に有りました。
 私達もプレゼンに向けての活動を見させて頂き仕事について考えさせられ、その難しさを感じています。
 当初私達も予想していなかった苦労を乗り越え、合格したチームの頑張りには頭が下がります。
 雇用の場を広げ、黒字にし、それを維持して行くのは大変でしょうが、継続的に会社運営を進めている姿をYouTubeにアップして行けば、合格までにはほど遠いチームへの刺激になると思っています。」
「うん、自分達に足りていない何かに気付くだろう。
 内容が硬いから視聴数は伸びないと思っていたが、高校生の起業と言うことでそれなりに注目を集めているよな。」
「はい、それが通販の数字に現れています、そのままリピーターになって下されば良いのですが…。」
「大手スーパーとかで扱って貰える様にするのが理想なのだが、それにはまず生産体制を強化し、扱う商材を増やして行かないと。」
「ですね、ただ、今後売り出して行くのはお菓子では有りませんので、ブランド名としての高校生バトルがどれだけ認知されて行くのかは微妙です。」
「第二弾は生活便利グッズ、第三弾は漬物、地方の活性化を考えたら漬物には売れて欲しいと思うが、小さな工場を立て直すだけで精一杯かもなのだろ?」
「はい、それでも、第一弾ほど強気には行けませんが、それなりの売り上げは見込めると皆で試食して判断しました、後はPRに力を入れるだけです。」
「海外展開も考えるのか?」
「プレゼンチームの調査では、結構多くの外国人に受け入れられていますので、一度アルトバルなどのアンテナショップに置いてみたいですし、向こうの飲食店でも使って貰えたらと、これから商品を送りチーム詩織が動くことになります。
 王女さまが気に入って下さると良いのですが。」
「食の好みは国によって随分違うみたいだが、うちの支社ではお握りが静かなブームだと聞いてる、切っ掛けが有れば漬物でも売れる可能性は有ると思うよ。」
「お握りですか…、それならまだアンテナショップに並べたことのない商品を、ボランティア社員に推薦して貰い一緒に送ってみましょうか。
 地方の活性化に繋がる商品かどうかを判断基準として。」
「そうだな、先入観は無視して試してみるのも有りだと思うね、アンテナショップでミニイベントを開催しても良いだろう。」
「ただ、輸出の拡大を目指すのなら輸入の拡大も考えたいですね、船便は往復無駄の無い貨物量で有るべきだと思います。」
「そうだな…。」
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バトル-296 [高校生バトル-30]

「輸入向けに進めているのはガーデニング資材、遠江王国の農業公園を中心に販売して行こうと考え、アルトバルで加工し袋詰め作業を始めている、検疫に気を遣う必要は有るが、雇用の拡大には繋げられそうなんだ。」
「遠江王国はガーデニングが盛んですから期待出来そうですね。
 農業公園で使う事も考えれば安定した需要が見込めるのでは?」
「問題はガーデニングと言う発想自体が向こうの連中に無いことでね、個々の商品がどんな使われ方をするのか理解して貰えないと品質を上げにくいだろ、スタッフは時間が掛かるかも知れないと言ってる、それでも簡単な袋詰めだけで商品化出来るものから取り組み、少しずつバリエーションを広げて行くそうだ。」
「宣伝は協力しますよ。」
「ああ、頼む、ホームセンターで売られている商品と差別化を図ることが出来ても、売れなくては意味がないからな。」
「プレゼンバトルチームは商材の選定に向けて市場調査をしていましたが、ガーデニング資材に関しては調査を行ったのですか?」
「勿論調査はしてる、ただその結果は微妙でね、個性的な庭を目指している人が遠江王国では多そうだとは掴めたが、具体的に売れそうなのは一般的によく使われている物。
 となるとホームセンターと競合することになるだろ、我々としてはホームセンターで扱われていない商品で勝負したいと思っているのだが。」
「う~ん…、向こうのエリート階級は庭の出来栄えを競っていましたよね。
 そんな庭の写真をサンプルにして、注文生産を試みてはどうでしょう、日本人が彼の地の庭から何に興味を示すのか分かりませんが、船便でのお取り寄せを強調すれば、届くまでに時間が掛かることを納得して貰えます。」
「そうだな…、試してみるか、庭での動画はそれなりに撮影して有るよな。」
「はい、庭を自慢したい人が多く、撮影スタッフは無駄になりそうだと話してましたが。」
「PR動画としての編集でどれだけの受注に繋がるかは分からないが…、詩織も登場するのだろ?」
「それなりに写ってると思います、現地の衣装を着てリクエストにお応えしていましたので。」
「それなら商品が売れなかったとしても、動画の再生数は伸びそうだな。」
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バトル-297 [高校生バトル-30]

「詩織、向こうでの雇用は増やしているのでしょ、どんな仕事をして貰ってるの?」
「三郎兄さまの会社を手伝いながらの研修がメインですが、それぞれが最低でも自分の給料分ぐらいは稼がなくてはと考え、販売や農作業、ガーデニング資材の加工と言ったことに取り組んでくれています。
 春子姉さま、毎日同じ作業をしたい人と、色々な作業を経験したい人がいますが概ね希望に沿った形に出来てるのですよ。」
「皆さんとチーム詩織は意思疎通が出来てるのね。」
「今は全体の一割ぐらいだけです、英語に取り組んでいると言っても、会話だけで精一杯の人が多く、読み書きに挑戦している人の一部が私達との交流を望んでと言う感じなのです。
 言葉を話し始めてから文字を覚え、読み書きに至るまでにはそれなりの時間が必要なのでしょう。」
「英語教育を受けて来なかった子が多いの?」
「はい、中には母国語での読み書きすら怪しい人がいるそうです。
 私達とメールのやり取りを出来てるのは彼らの中でも優秀な人なのですが、それでも算数が苦手だったりして仕事の幅を狭めていると聞いています、やはり基礎教育は大切ですね。」
「アルトバルでは、貧困層向けの学校を考えてると聞いたけどどうなの?」
「長く続けることを考えると予算的に難しいそうで、暫定的に英語の読み書きが出来、算数を教えることの出来る十代の人達を教師役にして始める方向で動いています。
 教材を整えることが出来れば無理なく始められそうだとかで。」
「給料を抑えられるから若手の教師?」
「はい、まずは社員の弟や妹を対象にしてのスタートになりますが、短時間の作業実習を入れ運営費をカバーして行く予定です。
 子ども達はお兄さんやお姉さんと共に働きながら学ぶことに対して全く抵抗が無いと言いますか、それを望んでいるそうです。」
「きつい仕事では無く、難しい学習で無いので有れば彼らにとって良い型なのかもね。
 教育水準が上がり、それに見合った就職先が確保されたら良いのだけど。」
「はい、彼らの職を確保する為にも、私達の事業は拡大して行かなくてはなりません。」
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バトル-298 [高校生バトル-30]

「事業拡大は出来そうなの?」
「案は出ていまして、向こうでも試し始めています。
 脱プラスチックを強調し木製のガーデニングアイテムを作って貰っているのですが、材料費はあまり掛からないので、加工技術が上がれば利益率を高目に設定出来そうです。
 腐らない加工を施すか、朽ちたら土に還ると言う前提で商品化を進めるのかは検討中なのですが、輸入品目を増やすことが出来れば売り上げアップに繋がるかと。」
「プラスチック製よりは割高になるにしても需要は有るのね。」
「はい、遠江王国での調査では木製に対する好感度は高いです。
 ただ木製と言っても、日本製では割高に、向こうで手に入る木材では安っぽくなってしまうかもと、その辺りを見極めての製品化を考えています。」
「具体的には?」
「丸太をくり抜いたプランターや花壇を囲う柵はデザインの案をこちらから送りました。
 こちらの農業公園で使う事も意識していますが、工事が始まった向こうの農業公園でも使ったり販売したり、エリート層の庭園でも使って貰えるレベルを目指しています。」
「ある程度の雇用拡大は見込めそうなのね。」
「そこは微妙です、どれぐらいの量が売れるのか今までの調査だけでは判断出来ません。
 向こうの技術レベルが上がっても使える木材の質は変わりません、良質な木材を送って加工して貰っていては利益率が下がってしまいます。」
「安い木材を使った商品をホームセンターで扱って貰うとか販路を広げられると良いのにね。
 新規参入ではハードルが高いのかしら?」
「まだ農業公園や遠江王国内のお店で販売して貰う程度の輸入量、販売を始めたばかりですので、しばらくはアルトバル国製をアピールすることである程度売れるとは思うのですが、輸入量を増やしながら販売ルートの増強と言うのはバランスが難しいかも知れません。」
「そうね…、まずは扱い易い小物を中心に輸入量を増やしましょうか、腐るものでなければ売れるまでに多少時間が掛かっても何とかなるでしょう、学生社員の営業研修として商店への売り込みを考えても良いわね。」
「倉庫の当ては有るのですか?」
「確認しておくわ、先日、不良在庫の処分に成功させ潰れかけてた会社の立て直しに成功したと大輔が話してたの。
 アルトバルからの船便は、もう少し貨物量を増やしたいと聞いてるから、詩織の方は新商品のテスト販売や、今売れてる商品の増産を考えてみて。」
「分かりました、PRも並行して考えて貰います。
 お兄さま方は簡単そうに会社の拡大をされていましたので私達もと思っていましたが、自分達で取り組んでみてその難しさに気付かされました。
 やはり、お兄さま方は特別なのでしょうか?」
「そうね、私達の理念に賛同して下さってる協力者が大勢いるってことかな、株式会社SHIORIがその体制を整えられたら同じ様に協力して下さる方は少なからずいるのよ。
 私利私欲の為の会社ではないのでしょ?」
「勿論です、私達が普通に生活して行くのにはYouTubeからの収入だけでも多過ぎますので投資に回せるのです。
 その投資によって、生活改善出来る人がいるのですから。」
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バトル-299 [高校生バトル-30]

「詩織、商業高校プレゼンバトル、一つ目の合格チームは張り切ってるみたいだね。」
「はい、王さま、そのまま会社のお菓子製造販売部門となり、プレゼンバトルにお菓子で挑戦してるチームのフォローや地方で埋もれてるお菓子の売り上げアップなどの企画を出してくれています。
 株式会社SHIORIをお菓子販売ブランドとし、中小のお菓子製造元を取りまとめて販売して行くと言う案にはすでに五社が参加の方向で、統一パッケージのデザイン作成に取り組んでいます。」
「大企業に対抗出来そうなのか?」
「そこは宣伝次第になると考えていますが、個別にアピールして行くよりは効率的かと、ガーデニング資材ともロゴやパッケージを揃えて行く方向になっています。」
「全く違う商品でも統一して行けば…、目指せ大企業だね。」
「品質の良い企業として知名度を上げることに挑戦です、海外では日本製品の販売会社、日本国内では地方で生産されてる商品と輸入品の販売会社として売り上げを伸ばすことで貧困層の雇用に繋げて行きたいです。」
「雇用の拡大は進んでるの?」
「そこはこれからが勝負どころですが、参加を表明して下さってる製造元は、売り上げを伸ばすことが出来たら社員の待遇改善と共にハンディの有る方を雇うことを考えて下さっていますので、私達の力で何としても売り上げを大きく伸ばしたいと考えています。」
「PR次第なのかな。」
「はい、YouTube各チャンネルに上げる五秒CMと、新たなチャンネルを立ち上げ、連続ドラマ仕立ての十分CMを企画しています。
 通販だけでなくお菓子製造販売部門が中心になって食品スーパーと交渉していますので、うちの商品を扱って下さるお店の宣伝もして行こうかと。」
「株式会社SHIORIのイメージを崩さない店なら協力関係の強化は良いと思うが…。」
「お願いするスーパーの調査も必要でしょうか?」
「まあ、特別な調査をしなくても取引を続けていれば色々見えて来るだろう、納品業者に対して無理難題を押し付ける様な所からは撤退すれば良いさ。」
「そんな会社も有るのですね…。」
「会社と言うか一部の社員に問題が有ったケースは耳にしている。
 私利私欲の人と距離を置けるだけの余裕は欲しいと思うよ。
 詩織達の会社と取引の有る会社の人達が気持ちよく働ける環境と言うのも意識してくれよな。」
「そうですね、もう一歩踏み込んで考えてみます。」
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バトル-300 [高校生バトル-30]

「雅、株式会社SHIORIも随分形が整って来たよな。」
「はい、皆が頑張ってくれたお陰だけど、三郎兄さま、私達も成長したと思うわよ。」
「ふむ、どんな所が?」
「チーム詩織のメンバー達も買い物に行った時に見る所が変わったと話していて、以前は単なるお客さんとして見ていたのが経営者目線と言うか、接客や店のシステムに目が行くようになり、それが株式会社SHIORIの運営に反映されているみたいなの、親が経営者をしてるメンバーは家業についても考える様になったとか。」
「そんな子は多いの?」
「それなりにね、親の能力が高ければ遺伝的にも環境的にも恵まれるでしょ。」
「経営者は我々の活動をどう見てるかな?」
「調査をしていないから詳しくは分からないけど、協力してくれる人は増えてるわよ、飲食店ではうちの商品を使ってくれたり、ガーデニング資材を店の装飾として使ってくれたりとね。
 前から私達のグッズ販売に協力してくれてたお店は、お菓子の販売を始めてくれただけでなく、私達のアンテナショップとしての支店を都市部に開店して行く計画も立ててくれてるの。」
「そうか、話は聞いていたが雅達からの繋がりも有ったんだ。
 これから、その輪を広げて行きたいものだね。」
「人脈ってことになるのかな?」
「ああ、私利私欲の人も絡んで来るだろうが、そんな人達とも上手く付き合って行かないとね。」
「会って話せば何となく分かるのだけど全員と面会までは出来ないからな…。」
「まあ、行動を見てれば分かるさ、その為にデータを整理し管理してるのだからね、協力的な会社は売り上げが伸びるだけでなく余分な経費が抑えられて行くが、一見売り上げが伸びていても販売促進などの名目で多くの経費が掛かってる会社はこっちにとって利益率が下がってる場合が有って要注意なんだ。」
「お兄さまの取引先にもそんな会社が有ったの?」
「うん、疑問を感じた担当者が先方に確認して貰ったら社員の不正が見つかり懲戒解雇に、その会社との関係はその後良くなったよ。」
「ぼんやりしていてはダメなのね。」
「取引には信頼関係が必要だが組織にはどんな人がいるか分からないからな。
 チーム詩織みたいな組織は稀有なんだ。」
「そうね、お金の流れは全て公開してるから不正は起きにくい、それはチーム詩織だけでなく株式会社SHIORIでも言えること、詩織ならこう判断するだろうと言う考え方は多くの社員が自身の判断基準にしているみたいでさ。」
「雅はそこに多少イレギュラーな発言で刺激を与えているのだろ?」
「まあね、真面目過ぎる集団は弱さも有ると思うの、自分達とは違う考え方も有ることを忘れては行けないでしょ。」
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