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バトル-151 [高校生バトル-16]

「景子ちゃん、梢ちゃんのことも有って忙しくなってると思うけど大丈夫?」
「余裕ですよ、チーム妹メンバーは意識が高いですから私の負担は物理的にも精神的にも少ないのです、でもお兄さまが詩織に対するみたいに私のことを景子って呼んでくれたら、もっと余裕になるのは間違いありません。」
「はは、景子と僕の仲だものな。
 景子、僕はチーム妹さくらチャンネルの概要案を見たけど、撮影チームにも見て貰ったの?」
「はい、色々な助言が直ぐに届きまして、各担当チームが検討しています。
 お兄さまにも修正案が有るのでしたらお伺いしますが。」
「いや、敢えて僕からは出さないでおくよ、皆に任せたいと言うのは撮影チームも含めてのことだからね。
 もしチャンネルの反響が悪かったら一緒に考えて行こう。」
「お兄さまは忙しくないのですか?」
「妹達との時間を大切にしたいから気にしなくて大丈夫だよ、大学入試に時間を掛ける気は無いからね。」
「大学入試に失敗しても気にしないと言うのは本当なのですね。」
「ああ、大学に合格してもしなくても、研究はして行くし仕事もして行く、合格したら時間配分が学校に左右されるけど卒業の為に頑張る必要もない、仕事を優先して行くし妹達から学べることも多いからな。」
「お兄さまの学歴に拘らない姿勢には父も共感してまして、高校生部会所属のチーム妹で頑張るのなら学校の成績なんて気にしなくて良いと言ってくれるのです。
 勿論私にだってプライドは有りますから、それなりの成績は維持して行くつもりですが。」
「安心して今のままチームのまとめ役を任せて良いと言うことかな?」
「はい、父からは、お兄さまとその周りにいらっしゃる素敵な方々との時間を大切にし真っすぐ成長して欲しいと言われてます。
 中二になって父と距離が出来かけていたのが、チーム妹を切っ掛けに大人扱いしてくれる様になり、梢ちゃんの話をしたら手伝えることが有ったら協力するとも。」
「親子にとっての良い話題になってるみたいだね、美香ちゃんのお父さんもお礼の電話を入れたら、そんな感じだったよ、わが娘をこんなに誇らしく思えたことは今までになくて、梢ちゃんの為に用意した服なんて安い物だったそうだ。」
「ふふ、それに関して、うちの父はライバル心を燃やしてましてね、負けられないそうです。」
「優しい心、温かい心の輪が…、そんな感じで広がって行くのかな。」
「私がお兄さまの妹なら、うちの父だってお兄さまのお父さんですよね、皆がそう考え始めたら素敵だと思いません?」
「うん、景子、僕らは誰の子かなんて考えなく守ってくれる大人を増やして行く、そんな活動をしたいよな。」
「ええ、その第一歩が梢ちゃんへの支援やチーム妹さくらチャンネルなのですね。」
「さくらチャンネル概要案には楽しいチャンネルにしたいが、チーム妹が目指してる真面目な話も織り込んで行きたいと有り、そのバランスが課題と有ったよね。
 その意識が有るのなら大丈夫だって思ったんだ。」
「でも、本当に難しくて…、お兄さまが今まで盛り上げて来たチャンネルほどのことは簡単には出来ないです。」
「大丈夫だよ、他チャンネルとの相乗効果を見込めるからね。
 うちのメインチャンネルや雅ちゃんの子育て奮闘記でも宣伝するし、チーム妹は市の高校生部会所属だから高校生部会としても紹介して行ける。
 内容も変に作らず自然な感じが良いって編集担当が話してただろ。
 彼はアイドルグループを参考にと話してたんだ。」
「アイドルが参考になるのですか?」
「かなり深く分析していたからね、普通なら何でもない様な出来事でも、チーム妹の歴史として上手く演出し公開して行くとチームを応援したくなる人を増やすことに繋がって行くのだとか。
 梢ちゃんのことでも、直ぐには公表出来ないが、何年か先に梢ちゃんが想い出話しとして語ってくれたら、それを聞いた人達はきっと僕の妹達をもっと好きになってくれると思うよ。」
「ふふ、その頃には妹が何人になっているのかしら。」
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バトル-152 [高校生バトル-16]

「チーム妹の拡大か、どうなって行くにしても人間関係は難しいだろ、活動が活発になって行くとトラブルも出て来ると思うのだが。」
「ですよね、遠くの人からも参加したいと言う声が届き始めているので拡大は間違いないです。
 今の所、私達が考えてるのは、喧嘩をする前に仲直り、謝ったもん勝ちみたいなルール、性格的に合わない人とは距離を置くとか…。」
「喧嘩する前に仲直り出来るのか?」
「喧嘩って何かの行き違いが原因じゃないですか、行き違いに気付ける能力を身に付け相手を尊重する気持ちが有れば可能かと思ったのです。
 とは言え、姉妹喧嘩はするけど他の人とは喧嘩しないと言うメンバーが多いので微妙なのですよ、実際そんな状況になったらどうなのか。」
「う~ん、優しい子だと喧嘩を避ける為にストレスを抱え込むと言うことも有りそうだな。」
「あっ、それはそれで望ましいことでは有りませんね。
 私は言うべき時は男子に対しても言いたいことを言ってますからストレスを溜め込むことは無いのですが。」
「景子はさっぱりしてるからな、でもなかなかそうは行かない子もいるだろう、むしろ景子みたいにバランス感覚に優れてる子は少ないと思う。
 チーム妹メンバーの重要課題としてバランス感覚を、と言っても教えて簡単に理解出来る話でもないよな。」
「ですね、私だってまだまだ…、私達の永遠のテーマになるかもです。」
「まあ僕らは学んでいる途中なのだから、失敗しながら自分を高めて行けたら良いのだけどね。」
「お兄さまでも失敗すること、有るのですか?」
「もちろん有るよ、失敗して反省し同じ過ちを繰り返さない様に気を付ける。
 残念ながら、気を付けててもやらかしてしまう事もね。」
「お兄さまが失敗したと思っても、それに関係した人達は気にしてないと言うことは有りませんか?
 お兄さまは心が広く、皆さんから信頼されてますので。」
「そうだね、トラブルにならない程度の失敗で済んでるかな。」
「お兄さまでも兄弟喧嘩をされるのです?」
「年が離れてるし、兄も姉も優しいから記憶にないよ、兄達が我慢してたのかもだけど。
 うちは両親が子どもの人格を尊重する人だから、僕もそれに応える形で行動には気を付けていたんだ。」
「ほんとに素敵な御家族です。」
「話を聞いてると景子の家も良い家族だと感じるけどな。」
「悪くはないですが、私がまだ未熟だから…。」
「その自覚が有るのなら問題ないよ。
 チーム妹の入会条件を高めに設定してくれたから、メンバーの多くは家庭円満なのではないかな。
 もし、そうで無い家庭の子がいたらフォローしたいけど。」
「そうですね、みんなが相談を受けて貰える…。」
「窓口を作ってみようか、まずチームメンバーだけを対象に始めてみて、様子を見ながら市内の中学生全員を対象にして行くとか…。
 相談し易いように、相談員のプロフィールも公開してメールでの相談から受け始めるとかどうかな?」
「窓口を作っても、どれぐらいの相談が寄せられるのか、その相談内容も分からないですね。」
「チーム妹メンバーだけなら多く無いと思う、そこから拡大する時は市長にも動いて貰うよ。」
「そうですね、梢ちゃんみたいな子が安心して頼れる窓口が有ったらと思います。
 安心感を出すために相談員の紹介を…、やはりYouTubeを利用するのですか?」
「うん、年齢の違う様々な人が相談員になってくれ、相談相手を選べると良いかな。」
「相談員になったのに誰からも相談されない人が出て来たら可哀そうかも。」
「まあ、そんな時は悩める中学生が少ないのだと喜んで貰うことにしよう。」
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バトル-153 [高校生バトル-16]

「三郎、梢ちゃんの件はどう?」
「チームが組まれ動き始めたよ、彼女の両親にはこの集落で働くに当たっての研修と並行して、借金返済に向け借り換えをして負担を減らすことや梢ちゃん達の生活改善を考えて貰ってる。
 今の所生活習慣の改善案を真面目に受け止め転職で失敗する前の生活水準に戻せる様に進み始めてるみたい。
 お母さんも彼らがここで働き始めたら気に掛けてあげてね。」
「勿論よ。」
「梢ちゃんは美香ちゃん達の勧めでイメージチェンジ、髪型を変えて学校の制服も綺麗にね、学校でのトラブルはそんな所に端を発してたみたいなんだ、美香ちゃんとチーム妹メンバーがグループを作りその一員となったことで、いじめを受ける環境ではなくなったと美香ちゃんに教えて貰った、先輩もグループにいるから迂闊に手が出せなくなったとか。」
「そうね、うちに来た時も身だしなみに問題が有ると感じたわ、衣食足りてと言うのはそう言うことなのかもね。」
「美香ちゃんちでお風呂に入れて貰ったり夕食をご馳走になる日も有って顔色が良くなって来たと、あの中学のリーダーから報告が入ってるよ。
 お兄さんの方も家庭が落ち着いて来て家に帰る様になったそうでね、泊めて下さってた友人宅へも両親揃ってお詫びとお礼に伺ったそうだから、良い方向に向かっていると思う。」
「今後の問題はご両親の仕事ね。」
「うん、集落内の掃除や菜園の管理、保育所の雑事が中心になるから、それをどう思うかだね。
 次の就職先を見つけるまでとするのか、長く続けるかは本人任せなのだけど。」
「暴力的な感じはないの?」
「少なくともお酒を飲んでない時は問題ないみたい、飲酒は止められないみたいだけど、あれから梢ちゃんに手を上げることは無くなってるのだから大丈夫…、で有って欲しいね。」
「暫くは見守るしかないのかしら。」
「干渉し過ぎるとマイナスになりかねないでしょ。」
「そうね、その辺りのバランスには気を付けるわ。
 どう、困窮者をサポートする活動は拡大出来そう?」
「梢ちゃんは自分達のことを公表して行くことで、生活に困っている人達が救いの手を求め易くなるので有れば隠さなくて良いと話してくれてね。
 名前は出さずに実話に基づいたドラマ作品をチーム妹で制作する方向で動き始めてる。
 出演はチーム妹メンバーと、その家族や高校生部会の有志、脚本作りに挑戦したいと言う人も何人かいてね、全員がボランティアで、もし収益が出たら全額生活困窮者支援にと。
 家族の中には元演劇部とか役者を諦めてと言う人もいて、集まって相談する日程と会場を調整してる段階なんだ。」
「そこでも盛り上がって欲しいわね、でも、寄せ集めだと芸風が違ったりして揉めそうじゃない?」
「作品は一本に絞る必要ないし、作品の視聴回数が伸びなかったとしても誰も困らない。
 一応生活に困ってる人の目に触れる様にし、公的な援助を紹介する内容も含めるけどね。」
「困ってる人が見て参考になるドラマか…、支援の仕方を考えると言う側面は?」
「そうだね、その辺りは脚本担当と相談してみるよ。」
「三郎は出演するの?」
「自分役で出て欲しいと言われてる、お母さんも自分役で出る?」
「ドラマ女優か…、大根は足だけにしろって言われないかしら?」
「普段の生活をそのまま録画しドラマのシーンに組み込む、セリフの有る時は後ろ姿、声は声優に任せると言う裏技を今思い付いたけど、どう?」
「少なくとも動きはリアルってことね、一応セリフにも挑戦してみたいけどダメダメだったらそれでお願いしようかな。」
「市議会議員選挙に向けての布石にもなるからね。
 登場シーンは多く無くても市長夫人が参加となれば話題にもなる。」
「市長は登場しないの?」
「もう、承諾済だよ。」
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バトル-154 [高校生バトル-16]

「三郎、坂田さん夫妻は真面目に働いてくれてる様だな。」
「うん、育児実習に来た梢ちゃんも嬉しそうにしてた、次郎兄さんは坂田さんと話したの?」
「ああ、穏やかな感じでとても娘を殴る様な人には見えなかった。」
「だよね、家庭内にはまだぎこちなさが残るけど、以前の状態に戻りつつ有ると、奥さんが話してくれたよ。」
「金銭面の問題は解決しそうなのか?」
「大丈夫だと思う、当面、高額では無いと言え二人分の給与所得が有るし借金の返済は無理なく計画的に、持ち家を手放してたら家賃負担が有っただろうけど、ぎりぎりその前のタイミングだったからね。
 切っ掛けが無かったら家を売り、そのお金も直ぐに使い切ってしまう様な状態だったみたいだけど。」
「う~ん、貧困問題って実感が湧かなかったけど、坂田さんみたいに周りのサポートを受けられたら自力で抜け出せる人もいるのだな。」
「でも、そのサポートが難しくて貧困層が増えてしまったとお父さんは話してたよ。
 市として出来ることは限られるのだとか。」
「だろうな、坂田さん一家に対して高校生部会でどれぐらいの人が動いたのだ?」
「そうだね、実際のサポートに当たってる人は数人だけど、サポート体制の確立を目指し研究の一環でも有って、バックには百人ぐらいが一家の問題を共有し考えてる。
 今は、自営の仕事が激減して困ってる一家のサポートも始まったところでさ。」
「その一家もチーム妹がらみなのか?」
「うん、この前紹介した景子がね、妹達の親もまた私達の大きな家族の一員だって、僕らの考えをしっかり理解していて自分の言葉で主張してくれたんだ。
 それを受けて仲間の家が困ってると教えてくれた子がいてね。」
「中二にしては頼もしいな。」
「はは、僕の妹だからね。
 そんな考えがチームメンバーの家族にも広がりつつ有ってさ、景子はチームメンバーの条件として人を思いやる気持ちを大切にする事を入れてたのだけど、その条件をクリア出来ると思ってメンバーになった子の親達だから当然なのかもね。」
「そうすると、仕事が激減の自営業者も何とかなると?」
「うん、高校生部会所属の中学生によって構成されるチーム妹は家族を巻き込んでとんでもなく強力な組織になって行くかも知れないんだ。
 景子のお父さん達は娘の兄、つまり僕の親でも有るのだからと情報発信を始めてくれてね。
 この活動が拡大して行くと、反抗期で親離れの時期だから微妙では有るのだけど、チームメンバーと親との関係がより強固なものになりそうでさ、みなさん、市長選の時にはお父さんに一票を投じてくれた人達なんだ。」
「市民の力でこの街をより住み易く、自己中心的に考えるのではなくと言うことだな。
 しかし、そんな組織がチーム妹と名乗る訳には行かないだろ。」
「チーム妹は仮の名だったのがそのまま正式名称になったでしょ、チームお父さんとチームお母さん、チーム姉、チーム兄なんてのが出来て連携して行く構想は有るんだ。」
「党の一般党員も含まれるのだろうな、うん、党員でも私利私欲が先に出てしまう人もいる、チーム妹メンバーの家族なら高校生部会が仕切る組織の方が良いのかも知れない。」
「このまま高校生よりそれ以外の人が多くなっても高校生部会として動くのがベストなんだね。」
「ああ、三郎のファンは女性だけでは無いからな。
 三郎のお父さんが一万人、お母さんが一万人とかなるのかも。」
「僕の両親なら次郎兄さんにとっても両親だよね。」
「あっ、そう言うことだな、目指せ人類皆家族ってとこか。」
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バトル-155 [高校生バトル-16]

「景子、うちのクラスの女の子がね、女子は全員僕より誕生日が遅いからチーム妹に入る資格が有ると言い始めたのだけど、どう思う?」
「チーム姉が出来そうですよね…、お兄さまが年下の姉でも構わないと言うのなら、今の高校生はチーム姉の所属になって頂いた方が楽なのですが…、チーム妹高校生を新設してチーム妹中学生と分けますか?
 一緒では何かと面倒な気がしまして。
 私も進学したら中学生の活動を後輩に引き継ぐと言う形にすべきかもです。」
「そうだな、チームが多くなっても全員が年齢関係なく高校生部会の一員と言う事で有れば問題ないだろう。
 しばらくは組織固めで混乱も起きるだろうが、それもまた経験だな。」
「混乱するでしょうね、チーム妹はともかくチーム姉が出来るのなら私もと、うちのお婆ちゃんが話してました、年の離れた姉なのだとか。
 基準がお兄さまなのだから、チームお婆さんでも良いと思うのですが。」
「はは、そうだな高校生部会なのだから、チームお父さんよりチーム兄、兄弟姉妹四つのグループに分かれその中でチームを組んだり、性別や年の差関係なくチームを組んだり、それぞれの活動内容によって別れれば良いんじゃないかな。
 お年寄りだって、その方が楽しいだろ。
 それと参加するのにハードルの低いチームが有っても良いと思う。
 家族には色々な人がいると言う事でさ。」
「そうですね、でも今のチーム妹はホントに良い子が集まってくれて崩したくないです。
 特別と言うのに問題は有るでしょうか?」
「名称をチーム妹さくら組みたいなのにして他と差別化を図るとかしても良いと思うよ。」
「さくら組か…。」
「チーム妹さくらチャンネルで思い付いただけだから、その辺りはみんなで相談だね。」
「悪くないと思います、他のグループにもチーム妹チューリップ組とか名乗って貰えば良いのですよね。
 それなら偉そうな感じにならない、でも、さくら組に入るハードルは高いと言う事で。」
「活動内容によって組を調整して行けば良いかな、真面目な活動はさくら組(仮)のメンバーぐらいしか参加しないかもだけど…、合唱団メンバーでもハードルの高さに息苦しさを感じてる子はいないだろうか?」
「あっ、その可能性は有ります、少し心当たりが。」
「それなら合唱団をさくら組(仮)から切り離し別の組にした方が良いかもな。」
「そうですね、組を掛け持ちして良い訳ですから、みんなと相談してみます。」
「高校生部会全体としても各チーム名の整理を考えて貰うよ、事務的な名称だけでなく愛称とかも。」
「愛称は美少女戦士とかでも良いのですか?」
「えっ、セーラームーンとか?」
「保育実習をするチームならチームプリキュアとか、戦う訳では有りませんがアニメのヒロインに憧れてチーム妹のメンバーになった子も多いのです。
 自分達が社会の為に出来ること現実社会で人の役に立てることが出来るのなら通じる所が有ると思いません?」
「そうだな、アニメには詳しくないが…、う~んアニメが無かったらもっと犯罪者が多かったとか…。
 保育チームが子ども達に正義を教えて行くのも面白いね。」
「人として格好良くを、幼児期から刷り込んでおけば良い大人になります、その切っ掛けとしてチーム名に。」
「チーム妹さくら組所属、プリキュアチームと言う感じになるのか?」
「あっ、悪くないかも、それも相談してみます。」
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バトル-156 [高校生バトル-16]

「お父さん、生活困窮世帯の児童を対象とした支援策を高校生部会と大学生部会が共同でまとめることになって少し調べたのだけど、この国の法律を作って来た人達の頭っておかしくない?」
「どんなとこがだ?」
「児童の定義さ、学校教育法ではおおむね六歳から十二歳まで、小学生をさす時によく使われているけど、児童福祉法などでは児童を満十八歳に満たない者、大体高校生以下でしょ、母子及び父子並びに寡婦福祉法では二十歳未満、児童扶養手当法だとゼロ歳から満十八歳に達して最初の三月三十一日を過ぎるまで。
 同じ様な意味でも、道路交通法では六歳以上十三歳未満、小学生とか、とかバラバラなんだ。」
「確かにそうだな、児童と言う言葉を小学生のつもりで聞いてたら高校生だと言うことが有ったよ。
 どうしてこうなってしまったのかは分からないが、普通なら統一した解釈で使われるべきだな。
 法律用語には一般的に使われてる意味と違うものも有り、それを見直そうと言う動きは有るみたいだが。」
「法律って変に解釈出来ない様にする必要が有るのだろうけど、わざと表現を分かりにくくして一般人が理解しにくい様にしてるのじゃないかな、法に関わる人の権威を守る為とかでさ。」
「かもな、私は間違える訳には行かないから、法律を確認する時には弁護士の先生に助言して貰ってるよ。」
「裁判では法解釈で争ったりもするのでしょ。」
「利害が絡むから少しでも自分の有利になるように必死なのだろう。
 それで、生活困窮世帯の児童への支援は満十八歳に満たない者と考えて良いのか?」
「高校生以下としたいから、ゼロ歳から満十八歳に達して最初の三月三十一日を過ぎるまでかな、ただ、高校を卒業しても支援を必要とする人はいるでしょ、上限をどこに置くかは予算にも影響して難しいよね。」
「そうだな、対象者数は当然変動する、私としては大学生を意識して二十四歳ぐらいまでにしても良いと思うのだが、議会は認めないだろう。」
「自立出来る年齢で、そこまで加えたら予算が多く掛かりそうだものね。
 それでさ、ぼんやり考えてたのは市営の会社を立ち上げてその予算を稼ぎ出すって方法なんだけど、どうかな。」
「ふむ、今は民営化が流行ってるが、その逆なのか?」
「勿論利益は追及するけど、もう一つの役割として低所得者層の雇用の場としてや、刑務所からの出所後が働き易い職場として、勿論障害者雇用もね。
 市営企業そのものが社会福祉の場となり利益を出すことが出来たら生活困窮世帯への支援にも充てられるでしょ。」
「業務内容はどんなのを考えてるんだ?」
「例えば販売会社、学校給食の食材を買い付け、給食センターへ効率良く納入すると共に、物によっては一括で多く買い付け市内のスーパーなどへも卸す、大量購入で単価が抑えられれば給食の質を更に上げられると思うし、給食のおかずとしてPRすれば子ども達が給食でどんなおかずを食べてるのか、そのままでは無いにしろ雰囲気ぐらいは親も味わえる。
 家庭で給食より美味しくアレンジとかしても面白いと思うんだ。」
「ふむ、ちょっと調べてみるよ。」
「後は、市の活性化に繋がる仕事を請け負ったりしても良いかな。
 仕事内容は社員次第、能力給や成果報酬を充実させる必要は有るだろうけど、営利を目的としながらも、それだけでは無く社員の生活を重視する企業って、民間では運営しにくいでしょ。
 うちみたいに右肩上がりで売り上げを伸ばしてる企業は更なる売り上げを目指して有能な人を求める、でも有能では無い人にも職場は必要でしょ。」
「赤字になる可能性をどう考える?」
「市長が社長か会長に就任すれば心配ないと思うのだけど、海外向けのYouTubeチャンネルを増やしてその制作を担当して貰っても良いかな。
 今あるチャンネルの姉妹チャンネルとして宣伝すれば、登録者数はすぐに増えるよ、キャストに関してはチーム妹メンバーに英語を頑張って貰ってるからね。」
「聞いたよ、チーム妹さくら組には努力目標として高校生バトルの英語で好成績を納めることが加えられたのだろ。
 負担になる子はいないのか?」
「大丈夫だよ、みんな学業をおろそかにしてないし、英語が苦手な子でもクリア出来る目標設定になってる、それより学習してる英語を実際に使える場が出来るのだから励みになると思わない?」
「そう言うことか、最近、チーム妹ひまわり組合唱団、通称ひまわり合唱団の歌を聴かせて貰ったが、秋の市民祭の時より格段に上手くなってた。
 三郎が上手に餌をちらつかせてるからなのか?」
「頑張らないと二軍、たんぽぽ組合唱団に落とされる、そのデメリットはひまわり合唱団を指揮して下さってる素敵で力の有る音大の先生から指導を受けられなくことでさ。
 上を目指してる子達は必死なんだ、音大に憧れてる子は多くてね。」
「そう言う背景が有ったとはな。」
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バトル-157 [高校生バトル-16]

「三郎、この前市営企業の話をしてただろ、それについて私の周囲では意見が割れたよ。
 民間を圧迫してはならないとか、収益性に疑問が有り赤字の場合、市の予算で補填することになるのはどうかなんて意見が有った。
  でも、チーム牧村のメンバーからは肯定的な意見が多く、刑務所からの出所者受け入れは再犯率を下げる為にも是非と言う言葉が聞かれたよ。」
「市長が提案する事業としては難しそうなの?」
「三郎の話として、初期投資はうちからの寄付である程度賄えると伝えた所、三郎が顧問かオブザーバーの形でも良いから経営に参加してくれるのならと言う話が出てな、ホントは社長になって欲しいそうだが。」
「案だけ出して頑張って下さいでは無責任だものね、でも市長の息子が絡んで批判されないのかな?」
「実際にスタートさせるとしたら、法的な問題も含めてあちこちに確認するが、三郎には今までの実績が有る、市営企業の高校生社長となったら話題性は抜群、高校生部会中心に頼まなくてもサポートしてくれる人は沢山いるだろ。」
「そうだね、最近は海外からも手伝いたいと言うメッセージが届くよ。」
「頼むのか?」
「うん、その人の住む街を紹介して貰うとかね。
 日本からの発信だけでは無くなって行くと、更に登録者数が増え視聴回数が伸びるかもでしょ。
 そのまま市営企業で展開する新チャンネルのコンテンツを充実させることに繋がって行けるかも知れないよ。」
「手伝って貰うだけで良いのか?」
「勿論ギブアンドテイクは考えてる、貿易も体験したいしね。」
「その分リスクが増えることになるな。」
「小さく始めてみて利益が出たら拡大、今までと同じように取り組んで行けば失敗しても損失を抑え気味に出来ると思う。
 相手の利益に気を掛けていれば…、大きな取引は互いに信頼出来る関係になってからだね。」
「そういう事業だと、職場の確保と言う意味合いでは大勢は雇えそうにないな。」
「商売で稼ぎながら、会社の事業としては農業公園を展開出来たらどうかと思うんだ。」
「農業公園?」
「普通に農業をやっても利益率は低いでしょ、そこを敢えて同一作物を大規模にするのでは無く、多くの作物を比較的狭い畑毎に栽培し、野菜が畑でどんな風に育ってるのか見ることが出来たり、芋掘りやミカン狩りなどの体験、採れた野菜の直売所を設けたり、採れたて野菜を使ったレストラン、お花畑エリアも作りたいかな。
 勿論花も販売して行く、公園で収穫した物は全部公園で販売だけど、それで売り切ることが難しければ市内を中心に移動販売を考えても良い、色々な品種を食べ比べ出来たりとかも面白くない?」
「土地は、確保済の所を?」
「元々総合公園周辺の美化を考えてたのだから一石二鳥だと思う。」
「農業従事者に販売員や料理人と従業員が多く必要になる訳か。」
「従業員の人数や能力によって規模を調整すれば良いと思うんだ。
 人手に余裕が有れば手間を掛け付加価値を、余裕がなければ、手間の掛からない花を一面に育てるとかで良いでしょ。」
「それが上手く展開出来たら市の観光スポットに出来るかもな。
 そこで採れた食材を使い、公園でバーベキューとかも、畜産にも取り組むのか?」
「においの問題や伝染病への配慮が必要になるけど、自分達が何を食べてるのか、子ども達に教える必要は有るからね。
 普段販売する肉は他で仕入れたものが中心になるかもだけど挑戦したい、鶏は放し飼い、カルガモ農法など草食動物による除草実験とかも。」
「企画はすでにまとまってるのか?」
「素案を高校生部会で発表しようと思う、そこでまとめ上げ、市議会に諮れるレベルにして貰おうと思ってる。」
「そうか、高校生部会で発表された段階で、関係部署にも動いて貰うことにするよ。
 ただ…。」
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バトル-158 [高校生バトル-16]

「お父さん、何か問題でも?」
「三郎、生活保護に関しては調べたか?」
「まだ少しだけ…。」
「生活保護世帯はそれぞれ事情が違うのだけど全く働けない人ばかりではない、ただ働いた収入が有ると、その分生活保護費は減額されるから労働意欲に繋がらないと言う面が有る。」
「そっか…、すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 生活保護はあくまでも最低限度なんだね…。
 生活保護世帯に関してはボランティアで働いて貰い、報酬はお金でなく野菜などの食材と言うのは法的にどうなのかな?」
「現物支給か、労働の対価とみなされる可能性は有るが…、弁護士の先生に聞いてみるよ、現金支給より良い一面が有るからな。」
「どんな?」
「そのままパチンコで消えるとか酒になるとか。」
「そう言うことか…。」
「それと自分の食べる食材を自分で得ることで、生活保護に頼るだけの生活から抜け出す切っ掛けになる人が出て来るかも知れない。」
「農園を無償で貸し出すことも考えてみようか?」
「そうだな、そこで採れたものが、本当にどうにもならない人の所へも届くと良いのだが。」
「ただ、その辺りの仕組みを明確にしておかないと、税金を納めてる人達の反感を買うかもね。」
「ああ、高校生部会が前面に出て、三郎が重要なポストに就けば反感を買いにくいと思うのだがどうだ?」
「重要なポストと言っても実際にはスタッフに動いて貰うことになるのでしょ?」
「三郎は案を出すことと、対外的な顔で有ることが役目になる。
 私としては法的な面で問題が無ければ市営企業の話を進めてみたいと思っていて、法改正が必要なら党本部に相談するつもりなんだ。
 税金だけに頼らない地方自治体の有り方を世の中に示したいしな。」
「税金の比重が高いから公務員と言うだけで誤ったバッシングを受けることが有るものね。
 株式会社にしないので有れば株主の顔色を伺う必要もない。
 初期投資は市に対して寄付されたお金を使う形にするのだから文句は出にくいと思う。
 規模拡大を焦らず、農業公園ならボランティアに手伝って貰い易い。
 最初は一億、しばらく様子を見て必要ならもう一億、それぐらいなら大丈夫だって大輔さんがね。」
「大輔くんは賛成なのだな。」
「うん、自分達の会社では優秀な人を雇って行きたいけど、そうで無い人にも普通の生活をして欲しいと話してた。
 運営資金が足りなかったら親父さんとも相談するって。」
「ああ、彼には相談済で賛成してくれたよ、長兄からの指示で動けたら面白いと言ってた。」
「なら、問題は法律関係と議会ぐらいなのかな?」
「もう少し練ってみる必要はあるな、皆とも相談しよう。」
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バトル-159 [高校生バトル-16]

「お兄さま、新会社設立の説明映像を見たのですが良く分かりませんでした。
 父は始めの内、流石に難しいと言ってたのが、途中から流石三郎リーダーだ、に変わっていましたけど。」
「景子、実際難しい話なんだよ、高校生部会に向けてアナウンスした内容もこれからどんどん変わって行くことになると思うんだ。」
「そんなことを最後に話しておられましたね。」
「難しくても実現出来れば各方面に刺激を与えられる、それには絶対成功させる必要が有るが、その為に試行錯誤して行くことになりそうなんだ。」
「会社は暫定的に株式会社として発足させてから、市営に移行なのですね。」
「市営企業として運営して行くに当たっては市の条例で明確にしなくてはならないし、より良い福祉企業として充実させて行くには法改正の必要が出て来るのだけど、それには時間が掛かる。
 でも動き始めないと前には進まない、まずは市営にすることを前提にして市の外郭団体的な株式会社から始めようと考えてるんだ。」
「えっと、普通の民間企業では問題が有るのですよね?」
「うん、生活保護を受けているが一日二時間、週に三日ぐらいなら働ける人がいたとする。
 でも働いた収入分が生活保護費から減額されるのなら働いても働かなくても収入は変わらない、当然労働意欲は湧かないだろ。
 その辺りを調整し、働く意欲の湧くシステムを構築したいと考えている。
 ただ会社だから赤字にはしたくない。
 生活保護費で賄われて来た部分を会社が支払うとなると、会社としてはそれに見合った収入が必要になるだろ。
 その辺りを実験的な取り組みとして国からの助成を得られないかと考えていてね。
 金銭的なことだけでなく法的な面でも。」
「普通なら赤字になってしまうのですね。」
「頑張って黒字にし市の財政を潤すことが目標、でも上手く行かなった時の為に後ろ盾が有った方が良いし、公に認められ運営されていると言うお墨付きが有ると活動し易いと思うんだ。
 あまり働かない人にまともな給料を支払うとなると、真面目に働いてる人から反発を受けることになり、難しくは有るのだけどね、ある意味すごく時給の良い仕事になってしまうからな。」
「生活支援を考えるとそうなってしまうのですね。
 一般の人には受け入れえて貰いにくい話しですか…。」
「それでも、貧困家庭の人を社員にすれば、その子どもを守って行き易くなる。
 給料は生活保護費より少し多い程度に抑えるとしても、福利厚生の一環として、子どもの食事や衣服、学用品の支援、進路指導と言った形で子育てに関する親の負担を減らせたらと思ってる。
 まだまだ模索している段階なのだけど、いきなり国で制度化と言うことには出来ないから実験的に市で、うちの会社は好調だからスタート時の費用ぐらいは工面出来る、株式会社を立ち上げた後、法整備が進んだら全部の株を市に寄付することで、市営の特殊な会社に移行しようと言う計画なんだ。」
「う~ん、大人の事情が色々有るってことですね。」
「まあ、そんなとこ。」
「私達はどうお手伝いすれば良いのです?」
「新会社の宣伝にはYouTubeを活用するし、新チャンネルを立ち上げて収入の柱にしたいと考えてる。
 今までのチャンネルに登録して下さっている方々が見たくなる内容にしてね。
 だから、その手伝いをお願いしたい、ボランティアでは無く仕事として。」
「ボランティアでなくて良いのですか?」
「会社として報酬をいい加減にするのは良くないんだ、勿論お金の使い道には気を付けて欲しいけどね。」
「そっか、お礼は焼き芋ぐらいで良いと思ってたのだけど。
 農業公園ではお芋も栽培するのでしょ?」
「勿論さ、幾つかの品種を植えて食べ比べだな。」
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バトル-160 [高校生バトル-16]

「三郎、坂田さん夫妻には新会社の社員になって貰うのね。」
「うん、春子姉さんも彼らの仕事ぶりは見てたでしょ。
 集落の管理業務は農業公園の管理業務と通じるところが有り、適任だと思ってね。
 奥さんは若い頃経理の仕事をしていたそうなので事務をお願いすることにしたよ。」
「ここから何人雇えるかが勝負ね。」
「YouTubeと販売会社で稼いで農業公園の運転資金にと考えてるけど、先行して始めた新チャンネルは順調に登録者数を増やしていてね、番組によってタイプの違う妹が登場と言うのが良いみたい、詩織や雅も人気なんだ。
 必要経費を差し引いても、直ぐに百世帯ぐらいは養える様になると思うよ。」
「一億プラスYouTubeの収入でスタートで有っても、多くの家庭を貧困状態から中流と呼べるレベルまで引き上げるのは簡単ではないでしょ。」
「勿論甘くはない、トラブルを起こす人も出て来るだろうしね。
 坂田さんと話してるのは、とにかく適材適所だけど、どうしても妥協して貰う必要が出て来ると言うこと。
 それには社会の一員としての意識改革を上手く進める必要が有るのだけど、簡単ではないと思う。」
「そうね、それでも衣食足りて礼節を知ると言うでしょ、生活環境が良く成れば意識改革出来る確率が上がると思うわ。」
「そうなると良いけど。」
「楽観視はしてないのね。」
「現状の調査報告を見てるとそんな気にはならないよ。
 病気で働けない人もいるし。」
「さすがに雇えないか。」
「子どもに働く意思が有れば…、でも子どもが働いて家計を支えると言う形にはしたくない。
 望ましいスタイルを模索して貰ってる最中さ。」
「三郎は社長としてどうなの?
 やってけそう?」
「まあね、計画発表以降協力を申し出て下さる方が多くて、本業に余裕の有る人達がボランティアで動いて下さってる、感謝しかないよ。」
「私達が資金を出しながら苦労を背負い込んでると認識されてるからでしょ、資金の流れを明確にしてることも有って。
 その結果、私達がYouTubeで稼いでる額は世間を驚かせたみたいだけど。
 三郎、その辺りのことが今度週刊誌に取り上げられるしテレビ局からの取材依頼も来てるのよ。」
「う~ん、ネタとして面白いのかな?」
「沢山稼いでる人の話題は少なくないけど、稼いだお金を溜め込まず社会の為に使いまくってる私達は珍しい存在でしょ。」
「まあ、標準家庭より贅沢な暮らしをしつつ『足るを知る』と言うお父さんの言葉を当たり前だと思ってるからだけどね。」
「その気持ちが人に伝わり協力を得られ更に収入が増えてる、でも使い道は限りなく有るのよね。」
「だね、昨日は持て余してる山林を安くて構わないから買い取って欲しいって言われたよ。
 安く買っても今以上に荒らさず維持して行くには費用が掛かりそうなのだけど。」
「買ってあげるの?」
「会社の所有にするとお荷物になりかねない、でも、総合公園を起点に農業公園からそこを通る遊歩道を整備、自然林と人工林を組み合わせ四季折々の景観を楽しめる状態に出来たら観光資源に出来るかもと考えてるのだけど、春子姉さんはどう思う?」
「そうね、材木の値段が下がり山林の持つ経済的な価値は下がったけど公園として…、うん、公園として整備し残して行くのは有りだと思うわ、問題はどのお財布から出すかってことね。」
「お願いされた土地を買うだけなら僕のお小遣いで何とかなるけど、問題はその後だな、さすがにボランティアでお願いとは行かないでしょ。」
「整備工事を地元の業者に頼むのであれば地域の活性化に繋がる、みんなも前向きに考えてくれると思うわよ。」
「そう言えば、業者の人から、ボランティアの活躍で市から請け負って来た公園整備関係の仕事が減ると言う話を耳にした。
 その代わりの仕事としてお願い出来れば丸く収まり、綺麗な森が生まれるのかな。
 総合公園から農業公園予定地を通って二キロぐらいだから、実質的に総合公園を大きく拡大することになるね。」
「大きく広がれば観光客の目にも留まり商売繁盛に繋がる、初期投資はケチらずにすべきかも。」
「うん、土地を買う前提で整備計画の素案をまとめて貰うよ。
 総合公園周辺の整備計画も少し変更かな。」
「いっそ山を買いまくって大規模な自然公園にしてしまうとか。」
「う~ん、取り敢えず遊歩道だけを整備なら出来なくもないか。
 山林を買い取って欲しいと言う人は、貰って欲しいに等しい額を提示して来たからね。」
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