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神沢祐樹-149 [高校生会議2-23]

「絵美、お風呂は済ませた?」
「ええ、千恵は原田さんへの告白、済ませたの?」
「ば、ばか、そんな事する訳ないでしょ、出会って間もないのに。」
「祐樹さま、まだ進展はないみたいです。」
「それは残念だな。」
「も~、もしかして二人して私をからかって遊んでるの?」
「うん、気軽にからかえる友人は千恵だけだろ。」
「何それ…。」
「千恵、喜び過ぎです、少しは隠さないと。」
「そ、そんな…、祐樹くんの特別な友達…、もぉ~、乙女心を弄んで~!」
「絵美には人をからかうという経験がなかったから、ここの所ちょっとトレーニングをしてるんだよ、で、数学でも教えて欲しいのか?」
「いえいえ、そんなトレーニングはしなくて良いし…、ねえ、SNS上で絵美の話題が盛り上がってるって知ってた?」
「そうなのか、まあ今日の衣装、可愛かったもんな、めちゃくちゃ写真撮られてたし。」
「そうじゃなくてディベート後の話なのよ、絵美の話を生で聴いた人達が才女としての絵美を発信していてね。」
「そうか…、録画されたものとは違ってインパクトが有ったのかな。」
「のんきね、賛成意見ばかりではないのよ。」
「うん、賛否が分かれると楽しいね。」
「え~、絵美の発言に対して否定派が多いとまずくない?」
「問題ないだろ、むしろ面白いかも、そうだな、今日のテーマそのままに俺達がディベートを始めたらどうなるのか、皆さんに知って頂くのも良いかな。」
「それって、もう結論が出てるって事なの?」
「いや、絵美からどんな発想が出て来るか分からないからね、でも…、一人で物事を考えるより、二人で考えた方が楽しくて発想が広がると分かって貰えるんじゃないかな。」
「祐樹さま、そう言った事の発表は、もっと先の予定では有りませんでしたか?」
「そうだったね、でも隠しておく必要も無いと思う、今、後付けで思いついた理由としては次のCDが大人向けって事、絵美のお嬢様キャラに才女の一面を加える事はプラスになると思わないか?」
「私は、キャラとか考えた事有りません。」
「そこなのよね、絵美って自分を作ったりしない自然体、そこが女性にも受け入れられてるのだと思うわ。」
「千恵、俺達二人のディベートという企画をスタッフに上げておいてくれないか、今日とは違った討論をお見せできると思うんだ、番組のネタは幾つ有っても良いと言われているだろ。」
「分かりました、ディベートの勢いでお二人が喧嘩別れするという筋書きも書いておきますね。」
「ふふ、有り得ませんよ、私達の討論は多面的に検討して色々な可能性を探る場ですから。
千恵、あまり祐樹さまに拘っていると、原田さんと仲良くなれませんよ。」
「大丈夫よ、LENTOファン同士なんだから。」
「そうか、良い感触を得てる訳なんだ、頑張れよ。」
「うん…、でも祐樹くんに言われると微妙だな…。」
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