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鳩山内閣に足りなかったもの [言いたい放題、書きかけ的]

ようやく鳩山首相が退陣し、というよりも小沢氏が一歩下がることの方が嬉しいのですが…。
とにかく国政が少しでも安定し、よい方向に向かってくれることを願うばかりです。

さて、自分はと言うと、どうやら六月二十日をもって離職となることが確定のようです。
自分で決めたとはいえ、悲しい無職生活(借金有り)が間近に迫ってきました。
仕事の条件の悪さに…、先日も一人やめたそうで、宅配業界大手Sの…、請負、みんな半分騙された様な形で始めて…、条件にばらつきがあるので、普通に続ける人もいますが、がまんして続けるか…、まぁ、やめていく人も少なからずというのが現状なんです。
愚痴っても仕方ないですけどね。

ということで、ネットが使える内に、思っていることを書き記しておきたいと思っています。
一通り書いて、もし余裕があったら、書き直すかも、ということで、とりあえず「言いたい放題、書きかけ的」というカテゴリーにしておきます。

さて、今回は「鳩山内閣に足りなかったもの」と、タイトルを付けてみました。

鳩山内閣の基地移設問題で唖然としたのは、事前に何もしていなかったということです。
ネクストキャビネット、次の内閣、とか銘打って動いていた、と聞き及んでいましたが、どれほどの事をしていたのでしょう?
結果を見れば、基地移設が実現可能かどうかの事前の調査研究が十分なされていなかったことは明白です。
政権政党になるまでは、米国の意思を確認したり出来なかったのでしょうか?
しっかりとした調査研究をするだけの人も予算もなかったのが現実としても、はたしてそれだけだったのでしょうか。

権じいの村の中で、政治団体宇宙のこととして書き上げたかったことの一つは、我が国の今日的問題点を色々な視点で捉え考え方向性を提案していく集団です。
学生だって、主婦だって参加できる会議の場、私利私欲とは無縁の人達が色々な角度から問題点を洗い出し、未来に向けて提案していく、そんな会議の場が政党内にあれば思ったのです。
そこには当然専門家も参加しますし、欠かせない存在です。
私は、政治も経済もど素人です。
しかし、昨今の政治を見ていると、今の政治家達が本当にプロであるのか疑問に思うこともしばしです。
問題を、色々な角度から見ていない、見えていないとも思います。
例えば、公務員を減らす、という発言が出てきます。
ここからは目先の歳出を減らすという意識しか伝わってきません。
この不況下、雇用の場を減らすことのマイナス効果を考えているのですか? と、問いかけたくなります。
安易な制度改革(必ずしも良くなっているとは言えない)によって公務員の仕事を増やしているにもかかわらず、減らす?
公務員を減らして、臨時的な職員を増やして補うのでしょうか。
それでは、問題となっている、派遣やパートといった非正規雇用の場をさらに拡大させることと同じなのに…、気づいていないのでしょうか。
郵政改悪で非正規雇用を増やした自民党と同じことをしようとしているのに。
高校の授業料無償化、子ども手当て、悪くはないかもしれないけど、ばらまき的で、本当にこの国を良くしようと考えているのか疑問です。
では、どうして?
国の問題というのは多岐に渡り複雑なものです、民主党は、それを僅かばかりの人物だけで決めて推し進めていこうとしていないでしょうか。
本来多面的に検討されるべき課題が、充分検討されることなく決められてしまっている、という感が有ります。
官僚政治からの脱却は大いに賛成なのですが、官僚の担ってきた重要な部分も有ります。
そのあたりの…、自民政権から脱却して、変革していこうという政治のシステムが、未完成なだけでなく、方向性も示されていないのが現状だと思います。

優秀なリーダーの条件として、部下に任せることのできる人、という考え方に私は賛成です。
部下に任せる所は任せ、最終判断と責任を自分がとるというのが優秀なリーダーの条件だと思っています。
と、いうことで、国政の多岐に渡る問題を分析し研究するそんな集団、つまり調査研究を信頼をもって任せることのできる機関が国政に必要だと思うのです。
ただし、諮問委員会というレベルでは不十分だったり偏ったりということがありがちです。
専門家を名乗っている人でも、実は机上の空論を論じているだけという人も少なくないからです。

国政の問題に関して、立場の異なる人達がそれぞれの様々な観点から分析し研究する機関があって良いと思うのです
当然、そこからは色々な意見が出てくるでしょう。
そして正反対の意見でも、どちらも理にかなっているということもあるでしょう。
その中から、どの案を押し進めるか判断していくことが政治家の役割です。
一つの目標に向かう時、同じ頂を目指していても道筋は一つとは限りません。
そして、ここでの政治家の判断が大きなポイントになります。
彼もしくは彼女が、本人にとって都合の良いことを優先するのか、日本にとって、世界にとってより良いと思われることを選択するする人なのか、そしてその判断が結果的にどうなったのか…。
どんな問題でも、すべての人が正しいと思える判断をするということは不可能に近いことでしょう。
それでも、より多くの人がその判断を支持するだけの力を持った人の判断であれば、より安定した国になっていくのではないでしょうか。

ちょっと話がそれますが、国政を左右する判断を下す時、どちらがより自分にとって有益かという価値基準で動いてきたのが、自民党政権だったと思います、国や世界にとってではなくです。
まぁ、政治には利権がつきものですから…。
民主党も同じ道をたどるのか、本当に国民の為の存在となるのか、しばらく様子を見たいとは思っています。

明日へ、百年後を見据えて イントロダクション [言いたい放題、書きかけ的]

退職を六月末までに伸ばされてしまいまして…、まぁようやく自由の身となれました。
身辺整理と平行して、頭の整理をしつつ…、自分の考えをまとめて記しておこうと思っています。
余程ラッキーなことが無い限り、七月最終週あたりがリミットとなりますので、ネット生活の遺書みたいなとこです。


明日への希望、夢、皆さんはお持ちでしょうか。
小さな夢から大きな野望まで人それぞれだと思いますが、何か有れば、無い人よりは豊かな心を持つことができると思います。
明日への希望、夢、それを少し強引に分けてしまうと、極めて個人的なもの、自分一人だけ、もしくは夫婦や家族で共有する小さな夢、的なことと、社会的に共有する、共有できることとに分けることができると思います。
結婚して幸せな家庭を築きたいは前者ですし、より不幸な人の少ない社会にしたいと思えば後者です。
ワールドカップで自国のチームが勝てたら良いのにと思うのも後者に属するかもしれません。
もちろん、個と集団とは密接に関係してますから簡単には分けられらないことでは有りますが、話を単純化する為に、ここでは前者を個人的な夢、後者を社会的な夢とさせていただきます。

では、社会的な夢について。

あなたは、明日の日本がどんな社会だったら良いと思いますか?

答えはもちろん様々でしょう。
ただ、この設問に対して、きちんと自分の意見を主張できる人の割合は高くない気がしています。
私自身、何年か前まで考えたこともなかったですし。
現在の我が国の社会情勢を考えると、とりあえず自分の生活が安定して、とか、自分の就職がうまくいく社会、といった個人的な夢の叶う社会、と答える人も少なくないと思います。
現代社会は多くの問題を抱えていますから。

明日へ、百年後を見据えて -1 [言いたい放題、書きかけ的]

「う~ん、どうも勢いよく書けないなぁ~。」
「先生、どうしたんです?」
「うん? ああ山形くんか。
自分の思ってることを文にしようとしているんだけどね、いまいち勢い良く書けないんだ。」
「そうなんですか。」
「まぁ内容が硬いし、選挙とかもあるし…。」
「選挙が影響?」
「ああ、支持政党は無いけど…、自民党が政権を握っていた頃は反自民で書けば勢い良く書けたかもしれない。
でも民主党になって、そうだねがっかりさせられることも多いけど、言ってることは自分の考えに近かったりしてさ。
そのことは書くことのメインじゃないんだけど、どうも引きずられてしまってね。」
「そうなんですか。
で、先生の今回のテーマは何なんです?」
「うん、簡単に言ってしまうと、大学に明日の日本や世界を考える学部とかを設置したり、カリキュラムに明日への夢を創造していく様な内容を組み込むということ。」
「はは、またまた夢の様な話しなんですね。」

「そう、夢の様なお話しなんだけどね…。
山形くんは、明日の日本がどんな社会だったら思う?」
「えっ、明日の日本ですか…。
う~ん、今は自分の就職のことで…。」
「そうか、今、日本の若者の多くはとりあえず目先の問題で手一杯になってるからな。
学生なら就職か…、山形くんは就職難を肌で感じ取っていると思うけどね。」
「はい。」
「そして、就職した後も色々大変なんだよ。
一昔前なら、まだ企業に人を育てるという気持ちがきちんとあった。
以前の日本は就職するとその会社の定年まで勤務する人が多かったんだ。
だから学校を卒業したばかりで、現場のことが何も分からない新人も大切にされてきたのだと思う。
それが今は、企業や職種にもよるけど…、新人だけじゃなく人を大切にしない企業がうんと増えてしまったからね。」
「そうなんですか。」
「自由競争の社会で企業が生き残るためには、より安く製造して企業間の競争に勝ち残らなければいけないからな。
その為には人件費を抑えることになる。
正社員にはより密度の高い労働を求め、その数を減らし、非正規雇用や請負といった形態で人を働かせる。
これによって目先の利益が上がる。」
「目先ですか?」
「ああ、そしてどうなったか…。」
「…。」
「格差社会、ストレス社会。」
「なんか暗いですね…。」
で、企業の業績が下がるとまずは人減らしだ、非正規雇用の人たちを切って、社員の早期退職を促す。
こんなことは中間管理職の役目なんだろう。
そんな人減らしの作業を行ってきた中間管理職の男は、ふと気づく、自分がやめれば一人減らせることに。
別の中間管理職の男は人減らしに成功した。
だが、自分の息子には正規雇用の場がなかった。」
「な、なんかブラックですね。」
「現実の話なんだ。」
「なんかなぁ~。」

「百年後もこんなことやってるのかな?」
「えっ? 百年後ですか?」
「これだけの問題を抱えている訳だから、今の経済社会が完成されたものである筈がないと思わないか?」
「そ、そうですよね。」
「じゃ、どうする?」
「えっ…。」
「もっと研究されて良いと思うんだ。
社会経済、政治色々な分野でもね。
資本主義は行き過ぎた自由競争の結果、貧富の差を拡大させ、自殺者の高止まりに見られるように、ストレスの多い社会を生み出してしまった。
社会主義は崩壊しただろ。
今までも色々な考えが発表され、実践されてきた訳だけど、まだ完成度の高い社会になっていないと思うんだ。
人類は類として発展してきた筈なのに、先の見えない人が多くいる日本。
このままで良いのか?」
「良くないです。」
「だから研究するんだ、大学が中心となって。
社会のシステムを大きく変える必要があると思うから簡単なことではないと思う、でも何もしなかったら良くなっていかないし、夢もない。
すぐに大きく変えようとすれば無理もでる、でも百年後を見据えていれば、そう我々の次の世代のためにと考えていれば違ったものになってこないかな。」
「でも百年後なんて、自分、生きていないと思いますよ。
先生だったら…。」
「はは、もちろんこの世に居やしない。
でもね、そうだな、老人が孫をかわいがるのは本能かもしれないと思うんだ。
自分たちはやがてこの世を去る、しかし自分の遺伝子を引き継いだ者がこの社会を引き継いでくれる。
例えば、林業が業として成り立っていた頃、檜の苗を植える老人がいた。
植えた檜の苗が成木になる頃、自分はこの世に存在するとは思ってもいなかっただろう。
でも、その苗が成木となったら自分の子孫がそれを生きる糧とすると信じて植えた。
自身も先祖の植えた檜を切って生きる糧としてきたのだから。」
「先祖から受け継いだものを子孫へ、ということですか。」
「ああ、そして、自分の孫のことばかりではなく、自分が死んだ後の、自分の暮らした村、町、国、この星のことを考え生き死んでいった先人もいくらでもいる。
もちろん、そういったすべての人たちが、次世代の人の生活を良くした訳ではないけどね。」
「はい、解ります。」

「今、この国の政治経済の中心で力を持つ、政治家や企業人たちの内、どれぐらいの人が、明日の社会をきちんと見据えているのか、いささか疑問なんだ。」

明日へ、百年後を見据えて -2 [言いたい放題、書きかけ的]

「あっ、国の借金のこととかですか?」
「うん、政治家たちが、本当に国の将来を見据えていたら国債発行残高何百兆なんて…。
もっとも、インフレ状態にしてしまえば借金は実質的に減らすことはできるけどね。
そうなったら、貧乏人は生きて行けなくなるけど。
まぁ、低所得者層中心に金をばらまいたり、最低賃金を千円以上に上げたりして、低所得者層の購買意欲を上げてのインフレ誘導ならば面白いかもしれないけど。
エコポイント制度なんて貧乏人には無関係なばらまき方だから。」
「えっ? う~ん、そうか、物価が上がれば税収も増えるのかな…。
え~と。」
「倒産する企業も増えるし、世界経済との兼ね合いもあるから難しいけどね。」
「そうですよね。」

「さて、話しを戻すと、どれだけ国の借金を増やそうが自分の懐には関係ない、自分たちに一票入れてくれる人たちに満足してもらえることに金を使っていれば自分たちが潤う、そんな政治家の論理でここまで膨らんだ国の借金、もうやばいレベルなのか、まだまだ大丈夫なのか私には解らないけど、健全でないことだけは確かだよな。」
「はい。」
「で、消費税を上げる話しが出てきた訳だ。」
「何か首相の話しが批判されているみたいですけど。」
「うん、鳩山内閣に足りなかったものでも書いたことなんだけど、管首相の発言も、きちんと調査研究してからの発言ではなかったね。
自民党政治の尻拭いをするには消費税を上げるしかないとの結論に達したのだろうけど、どう上げるか、低所得者層の負担増にどう対処していくのか、その場しのぎの発言が出てたな。
年収に応じて還付、複数税率、なんて…。
制度を複雑化するとどうなると思う?」
「え~と、一旦受け取ったものを還す、ということは何か手間な気も…。」
「その通りだな、還付する金額の問題だけではない、当然そこには手間が発生する訳だから…、歳出を減らすために公務員の人数を減らすそうだけど、その公務員の仕事を増やすことにもなるだろうね。
制度を変える度に公務員の仕事が必ず発生するからなぁ~。
一方で安定した雇用の場を増やすと言っているのに、安定した雇用の場である公務員削減、削減した公務員の埋め合わせは、不安定な短期契約だったり…。
制度の変更が改革と呼べればまだしも、時には制度改悪だったりする訳だな。」
「なんか腹が立ってきます。」
「でも、仕方ないことでもあるんだ、考えの異なる多くの人々が一つの社会を形成している訳だから。
存在する色々な利害関係、それらをよりバランスのとれた形で調整していく、それが政治家の一つの役割だからね。」
「今はバランスが取れているとは思えませんが。」
「そうなんだ、だから…、話を戻そうかな。
政策だって若者たちにも、もっと研究して欲しいと思うんだ。
現状の分析だけでなくね。
そうだな消費税のことだって、上げる必要があるのか、上げた場合どうなると予測されるのか、低所得者層に負担の少ない形の模索、もう一歩踏み込んで税制そのものをもっと良い形にできないか。
こういったことを、政党の党利党略、政治家の私利私欲抜きで、もっと研究されても良いと思うんだ。

先を見据えての、よりよい国作りをどんどん提案していく。
政党なんて枠組みに囚われずにね。
そんな場、システムがこの国にあっても良いと思う。
もちろん色々な案が出てくる、正反対の意見も出てくるだろう。
でも、きっと、科学的根拠のある、論理的な提案が沢山出てくると思う。
その意見をどう汲み上げ、実際の政治に役立てていけるかどうかは政治家の度量かな。」
「う~ん。」
「それとね、若者たちが明日に向けての研究をしていくことは別の意義もあるんだ。」
「何なんです?」

明日へ、百年後を見据えて -3 [言いたい放題、書きかけ的]

「自分と国家を考えるということかな。」
「どういうことです?」
「自分と自分の属する集団を考える、と言ってもいい。
山形くんは日本と自分の関係を考えたことあるかな?」
「えっ? 日本で生まれ育った日本人ですけど…。」
「でも日本人であることを特に意識するのはオリンピックとかワールドカップとかの時だけじゃないかな?」
「そうですね、スポーツの国際試合の時は日本の選手ががんばっていると、盛り上がりますよね。
あと、桜の季節かな…。」
「なるほど、でもね、それ以外では国民としての意識が弱いと思うんだ、特に若い世代ではね。」
「はい…。」
「国との結びつきだけではない、自分の住んでいる地域との結びつきだって弱くなってると思う。
その地域の住人という感覚が弱くはないかな。
自分の生活に直接係わってこないからね。」
「そうですね、自分も子どもの頃は地域のお祭りとかに参加してましたけど、都会に移り住んでからは…、隣に住んでる人ととも声を交わしたことすらないです。」

「え~っと、村落共同体って言葉聞いたことあるかな?」
「昔の村では、否が応でも協力し合わなければ生きていけなかった、ってことですか?」
「うん、それから…、徴兵制のある国、その国民である若者…、戦争してる国の若者は、否が応でも国のことを考えるんじゃないのかな、日本の若者たちとは全く違った感覚で。」
「…、でしょうね…。」

「今の日本は、色々な意味で個人と集団との関係が弱まっていると思うんだ。
その分、気楽に生きられる訳だけど、社会が弱くなり、ひずみが大きくなった。
自分さえ良ければ良いと考える人が増えたおかげで、人に優しくない企業が増えて…、且つ巨大化してしまった。
自分たちの属する社会に対する意識が弱まり、その社会を大切にしない、このことが貧富の差の根源の一つだと思う。
もちろん、それだけじゃないけどね。」
「…、そういえば、選挙の投票率…、若い世代は低いみたいですよね。」
「ああ、それは、この国の政治家に魅力がなさすぎることもあるけど、この国が、自分の国だという意識の弱さにもよると思うんだ。
だから。
大学に、色々な形で、この国の将来について考える場があって良いと思うのさ。
老いた国…、平均寿命の高さ、高齢者の人口比率に占める割合という問題ではなく、明日への希望のなさがこの国を、精神的に老いた国にしてしまっている…、そしてさらに。
でも、明日の日本を考える若者が増えたら、いや、明日の日本を作っていく権利は若者にあると思うんだ。」
「権利ですか…。」
「今は、そんなことを、若者たちが気づけないシステムになってる気がするんだ。」

「う~ん、難しい話ですけど…、現実問題としてはどうなのですか?」
「な~に方法はいくらでもあるさ。
そうだな、例えば…、大学の研究活動の中で、まず百年先をイメージして、有る程度完成させたい社会システムを描いてみる、学部によって、その方向性は違ったものになるだろうけど。
理想的な税制度、理想的な法律の体系、理想的な経済システム、理想的な社会福祉のあり方…。
そういったことを、まず目先の現実から離れて描いてみるのさ。
もちろん、答えは一つじゃないけどね。
そしたら、現状と理想をつないで、そのプロセスを構築してみる。
五年計画、十年計画といった形でね。
簡単に完成度の高い研究がまとまらなくても良いと思う。
卒論として取り組むのも有りだな。
いや、ぜひ卒論としても取り組んで欲しいと思う。
小さくきちんとまとまった卒論の方が良い評価を受けるかもしれないけど…、学生時代の貴重な時間を使って研究するのなら、この国のシステムを変える様な、でっかい、夢のような研究をしてくれる学生が増えたら、楽しいと思わないか。」
「…、小さくまとまった…、ぼくらは型破りのことなんて…。
最近、幕末ものがちょっとしたブームになっていて、自分もちょっと考えたことがあるんです。」
「うん。」
「吉田松陰の松下村塾では何を教えていたのか。」
「吉田松陰か私も不勉強でよくは知らないけど、少なくとも、大学入試のテクニックとかではないだろうな。」
「はは、もちろんですよ、ただ、自分たちが高校で、大学で、勉強してきたこととは別次元のような気がして…、もしかすると、高校の授業で同じようなことを耳にしてきたのかもしれないけど、自分の心には届かなかった。
とにかくテストで点を取らなきゃいけませんでしたから。」
「なるほどな。」

明日へ、百年後を見据えて -4 [言いたい放題、書きかけ的]

「教育の場も色々な問題を抱えているからね。
まぁそういったことも含めて、明日の社会を動かしていく若者たちが自分たちで、この国をより良くしていくことを模索していく、そのことによって、国民として、集団の一員としての気持ちを高めて欲しいと思う訳さ。
戦時中の、お国のために、とは全く違った意味と形でね。」

「はい、一度じっくり考えてみます。
ところで、ここまで大学での話しが中心でしたが、学生ばかりが若者でもないのですけど。」
「うん、その通りだ。
今回の参議院選挙でも色々考えさせられたしな。」
「首相が、消費税UPを選挙前に公言するとは思いもしなかったです!」
「だよな、しかもその後のドタバタ、鳩山退陣で少しはまともになるのかと思いきや…。
政治は、というか少なくとも選挙では、人の心理が読めなくてはね、何かまた力量のない人物が総理やってるって思うと日本国民であることが嫌になってくるよ。
総理大臣…。
なぜか支持する人が多かった小泉、ファンの人には申し訳ないけど、その功績は何?
まともに漢字も読めない人とか…、漢字読めないのなら原稿にふりがなでも付けてもらっておけば良かったのに…。
愛国心とか言ってた人もいたけど、その前に私たちが愛せる国になるよう、道筋をつけておいて欲しかったな。」
「ですよね。」
「やっぱり、既存の政党では魅力、力量という点に於いて限界だと思う。
今回、公務員削減をメインに掲げて票を集めた党もあったけど、その結果とかきちんと説明できるのかな。
市町村の合併で、地方公務員を減らした、その結果どうなっているか、どうなっていくか。
企業の人件費削減が何をもたらしているか、全く分かってない様なお目出度い党が、他に入れる党がないからという理由で議席を伸ばしてしまう。
と、なったら結論は…。」
「結論?」
「私たちの手で政党を作るしかないと思わないか。」
「えっ? で、でも…。」
「まあ簡単なことじゃないし、まずは政治団体からだけどね。
実現の可能性は低いし、たとえ実現できても、優秀な人材が集まらなければ既存の政党と同じになってしまうかもしれない。」
「ですよね…、でもどうやって作るんです?」
「まずはネット上でってどうだろう?」
「どうなんでしょう…、色々な人がいますから。」
「極端な発言も出てくるし、一見、正反対の意見も出てくるだろう。」
「まとまりにくい気もしますが。」
「な~に、一つの集団を作る必要はないのさ。
今の政党だって色々な考えの人間が妥協点を見出して、より大きな団体になった方が有利だから、一つの政党になっているに過ぎないからね。
逆に他の政党とは、そうだな利害関係もあって…、他の政党の考えに賛成でも賛成できなかったり、どっちでも良い様な対案を出してみたり。
でもネット上ならそんな縛りはない訳だし、論理的な意見が出てこれば、政策の共同研究の場ともなるだろう。
政治のプロではない人の意見が沢山出てこれば面白いと思うし、それを既存の政党が参考にしてくれたら、もう少しましになるかもしれないからね。」
「極端な意見が出てくる気もしますが。」
「だろうね、まぁ他の人たちが受け入れにくい意見は、こんな意見もあります的に残して、議論の中心からはずす必要も出てくるだろうね。
場合によっては違う政治団体を作ってもらうとか。」
「具体的に、どんな形で作っていくのですか?」
「はは、まだ思いつき段階だからな、時間かけて色々考えてみようってとこさ。
私自身、政治も経済もど素人だからね。」
「そうですか…。」

明日へ、百年後を見据えて -5 [言いたい放題、書きかけ的]

「さて、まぁ素人考えってとこだけど…、景気対策について考えてみようか。」
「現時点での最重要課題の一つですね。
何か案でも?」
「ああ、まずは低所得者層の、賃金引き上げだな。」
「そう言えば、最低賃金を計算すると生活保護を受けてる人より収入が少なくなる場合もあるとか、ニュースになっていますね。」
「うん、そんな額では働く意欲もな…。
だから、上げるべきという声も出てる訳だけど、話は単純じゃない。
仕事によって色々条件が異なるからね。
若くて元気な人がやれば一時間で済む仕事を、のんびり三時間かけても良いということなら、安くても、まぁボケ防止とか健康のために働くという人もいるからな。」
「そうですよね…、雇う側としてはコストの問題もあるわけですし。」
「ああ、単純に上げたら、やっていけなくなる零細企業も少なくないだろうね。
でも、人件費を極端に抑えなくては成り立たない企業もどうかと思う。
親会社の言いなりにならざるを得ない状況でそうなってしまった零細企業も多いと思うけど…。
例えば、原料が値上がりすると、企業努力で製品価格を据え置く、なんて発言が出てくる、消費者は物価が上がらなくて良かったと思うかもしれないけど、企業努力なんて人件費の抑制だったり、下請けへの締め付けだったりする訳だ。
企業努力によって価格が据え置かれたおかげで、泣きを見ている人がいるという事実にも目を向けるべきだと思うんだ。」
「安く商品を手に入れることができる、その影で泣いてる人がいるということですか…。」
「そういうことだな。
だから…、最低賃金という言葉が出てきたけど、適正賃金という考え方があっても良いと思うんだ。」
「適正…、ですか。」
「もちろん人によって条件が異なるから単純じゃないけど…、例えば三十歳未婚の男性、賃貸のワンルームマンションに住んでいて、近い将来結婚したいと考えている、子どもは三人欲しい、住んでいる地域やその他の要素によっても変わってくるけど、さて彼の年収はどれくらいが適切だろう。」
「うわ~、難しいですね。」
「確かに簡単に計算できることではない、でも、現在非正規雇用の形で働いている人の年収は、近い将来結婚したいと考えている、子どもは三人欲しい、という条件だけで、適正と言える金額からほど遠いものになっているのが現実じゃないのかな。」
「でしょうね。」

「今まで働く人の賃金はどの様に決まってきたと思う?」
「やはり需給関係でしょうか、人手不足なら上がり、余っていれば下がる。」
「だろうね、もちろん特殊な資格とかも影響するだろうけど。
ただ、正規雇用が当たり前だった頃は、まだバランスがとれていたのかもしれない。
それが、景気が良くても非正規雇用の形で人件費の抑制を図るようになってしまった。
また現在の経済システムが、一国での失敗が世界中の経済に大きな影響を与えてしまうような、脆弱な経済システムであることを皆が気づいてしまった。
さあ、どうする?」
「うーん…。」
「私は、根本的に社会のシステム、それに対する考え方を変える、方向性を持つべきだと思うんだ。」

明日へ、百年後を見据えて -6 [言いたい放題、書きかけ的]

「突飛な考えと思うかもしれないけど…。
賃金適正化法。
幾つかの条件をクリアした労働者には、結婚して子どもを安心して育てることのできるだけの給料を支払わなければならない。
って、どうかな?」
「はぁ、条件って?」
「勤続三年以上で、真面目に働いている人…、誰でも良いとなると崩壊した社会主義国の二の舞となってしまうからね。
金額は未婚者と既婚者で違って当然だけど、結婚したら給料が上がる、子どもが生まれたら給料が上がるという保障は欲しいだろうな。」
「今、低賃金で働いている人たちが対象になるということですね。」
「ああ、例えば…、介護の仕事をしている人たちなんてひどいからね。
体力的精神的にきついものがあって、夜勤もあるのに、適正と言える賃金からほど遠い条件で働いている人も少なくない。
社会福祉の分野は、もともとボランティア的に働く人に支えられてきた一面があるからか、まぁ今の制度を作る時に人の労働を安く、軽んじていたのだろう。
もっとも、そうしないと現行の公的介護保険制度は成り立たないのだろうな。」
「えーと…、賃金適正化法って、賃金を上げるための資金はどうするんです?」
「広く一般の国民が負担する。」
「税金ですか?」
「いや、基本的には物価が上がるということだ。」
「それじゃあ、消費者は受け入れてくれないのではないですか?」
「もちろん、受け入れてもらうためには、きちんとしたプロセスを経る必要がある。
えーと、介護、つまりサービス業の話しは別でしたいから、まずは製造業販売業を例に挙げてみようかな。
賃金適正化、まずはそれを努力目標としよう。
うーん、まずは総理大臣の演説だ…。

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みなさん、我が国の労働環境は大きな問題を抱えています。
効率化、低コスト、自由競争の社会は、競争が故に働く人のストレスを増大させています。
貧富の差を拡大させ、それは少子化の一因ともなっているのが現状です。
さて、今日の本題に入る前にみなさんに考えていただきたいことがあります。
かつて友愛を語った首相がいました。
それは隣人愛を失ってしまった国民に向けての言葉と思えて、少しばかりの期待を抱かせてくれたものでした、その結果がよく分からないままの退陣でしたが…。
でも、今一度、特に企業のトップクラスの方々に考えていただきたいと思うのです。
大企業が我が国の経済を支え発展させてきたことは紛れもない事実でしょう。
しかし、その豊かさの影で大きなひずみを生み出してしまったこともやはり事実です。
利己的な、自社さえよければ、自社の利益が何ものにも優先されるという企業人の発想により、同じ国に住む者の幸せどころか、自社のために働いている人の幸せをもないがしろにしてきませんでしたか。
下請け、孫請けを泣かせて。

それは現在の社会システムの下では仕方のないことだったのかもしれません。
でも、もし隣人愛、友愛の心が少しでも残っているのであれば、今からお話しさせていただく提案を考えていただきたいのです。

それは賃金適正化法です。
最低賃金の話しではありません。
この国で真面目に働いている若者たちが、きちんと結婚し子どもを安心して生み育てることのできるだけの賃金を得ることを目的としています。

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てな調子で、まずは企業人に向けてのメッセージから始まる訳だ。」

明日へ、百年後を見据えて -7 [言いたい放題、書きかけ的]

「問題は、もちろん賃上げ分をどう補填するかだ。」
「ですね。」
「具体的に考えてみよう。
まず首相の演説を聞いて趣旨に賛同した企業は、全従業員に適正な賃金を支払うための試算を行なうこととなる。
適正賃金を決めるのは簡単じゃないかもしれないけど…、そう、この施策はインフレ誘導も目的としてるから物価上昇分も加味しなくてはいけないからね。
適正な賃金体系が決まれば、それまでの賃金との差額の計算。
これは、そんなに難しいことではないだろう。
この差額を従業員数を減らすことで穴埋め、と考えては意味がない。
製品、商品価格に上乗せということになる。」
「消費者が納得するでしょうか?」
「結局は首相の力量となるのかもしれないけど…、論拠としては、今の商品価格が販売競争に勝つために人件費を抑えて成り立っていること。
安く買えれば嬉しいかもしれないけど、その裏に好ましくない労働環境が存在するということ。
安く買えて嬉しいかもしれないけど、そのために、自分の子どもたちが、そういった魅力の乏しい環境で働くことになる、なっている現状を訴えたら…。
物価の上昇もやむを得ないと考える人も少なくないのではないかな。
今まで所得の少なかった人たちも、真面目に働けば、きちんとした給料が貰える、ということならば、少々物価が上がっても困らない訳だしね。」
「でも、問題も色々有りますよね。」
「うん、ややこしい問題が山積みだ。
まずインフレになる。
適正賃金法は、今のデフレ状態から脱却するための施策でもあるからな。
収入が増えた層は当然購買意欲も上がる。
賃金を上げるために企業は商品価格を上げざるを得ない。
動く金の量が増えれば、所得税など国の収入が増えたり、借金が実質的に減少するという面はある。
反面、行き過ぎたインフレは別のひずみをもたらすだろうな。
物価上昇と賃金上昇バランスがとれている必要があるし、物価も賃金も上がり続けてしまうのではね…。
世界経済との兼ね合いもある。
当初輸出産業は賃上げ分を輸出品に転嫁することは難しいだろう。
国際競争力という壁があるからね。
適正賃金法によってインフレが進行した場合…、円は上がるか下がるか。
つまり経済人たちがどう判断するか、全く不透明と言えるな。
日本国内で買い物をする時、百円で買えたものが百二十円になる。
でも国民一人当たりの所得は上がっている状態。
労働者の給料が上がって、国内需要が伸び国内経済に安定感を感じられる様になったら…。
ならば経済的に安定している国の通貨としての評価につながるのか?
等々、色々な思惑が交錯して…、つまり不確定要素が多すぎるということだね。

賃上げ分をどう商品価格に転嫁していくかという問題もあるな。
他社との競争原理が存在する訳だから、単純に価格を上げれば良いとはいかない。
そこで…、一つの案としては企業が商品価格の根拠を明示しての値上げ。
それと独占禁止法の見直しかな。」

明日へ、百年後を見据えて -8 [言いたい放題、書きかけ的]

「独占禁止法改正となると、大変なことですよね。」
「うーん、まあその通りなんだけど…、そうだな、その話しの前に、私の考えている根本的な部分の話しをさせてもらった方が良いのかな。」
「根本的な?」
「ああ、今、話していることは、社会体制を根本的に見直すということが前提になっているからね。」
「えっ?」
「まぁ、夢物語の続きな訳だけど…、このことを理解した上で考えて欲しいことなんだ。」
「百年先を見据えて、ということですか?」
「そんなとこかな。
自由主義経済はその競争原理によって我々に文明の発展という結果をもたらしてくれた、反面、社会に大きなひずみを生み出し、不安定要素も抱え込んだままの…完成されたシステムと呼べるものではない。
計画経済も…、まあ予定通り行かないことも良くある話しということだったみたいだ。
独裁国家は、国家元首に踊らされて幸せな気分になれる人ばかりとは思えないし。
では、より多くの人々により安定した生活をもたらすシステムを、と考えると競争の原理を残しつつも、今よりももっと制約のある状態、法による規制も必要だと思うんだ。
本当は企業による自主規制だけで、人々の生活格差が広がらないのが理想なんだけど、利己的な考えが主になってしまってる現状と、企業が問題意識を持ったとしても簡単には動けないだろうから、法による様々な規制もやむをえない気がする。
ここでポイントになってくるのは、自由な競争と規制とのバランスということだね。」
「規制緩和という言葉をよく耳にしますけど。」
「もともと、日本のシステムは、規制によって成り立っている、もしくは規制によって成り立っていた部分もあって、本当の自由主義国ではないという人がいるぐらいさ。
その規制も時代の変化によって、また人々の利害関係によって…、そうだね…、例えば、働く人を守るための規制は企業の立場からすれば人件費の負担を大きくする、規制する側が企業を重視する形で規制を緩めれば、当然労働者の側の不利益となる。
大切なことは、規制を緩和しようが強化しようが、最終的に国民にとって有益な方向へ向かえば良いということ。
そのためには、その規制がバランスがとれた状態で機能する必要がある、ということになる。
簡単なことではないけどね。」
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