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バトル-371 [高校生バトル-38]

「コンサルタント担当が指導に入ると直ぐに結果の出始める会社が多かったが、研究者の派遣を始めたら、それが更に加速していると言う背景にはそんな事情も有ったのか。
 それにしても担当者とは視点が違うのかな?」
「でしょうね、製品の品質改善や新商品開発が直ぐに進み始めたと言う報告も上がって来ていますので。」
「短期間で新商品の開発なんて簡単に出来ることではないよな。」
「研究者にとっては研究室と違った新鮮な環境、そこで先生扱いされ地元の若者とも交流。
 研究開発のバックアップはチーム詩織が行っていますので、大学の研究室とはスピード感が違うのです。
 派遣研究員が直ぐ目に見える成果を出し始めたことでコンサルタント担当の仕事も捗っています。」
「成程ね、地元の若者と言うのは?」
「会社の従業員やその友人、都会から派遣されて来た男性に興味深々だとか。」
「そんな交流が有れば張り切らざるを得ないと言うことか…。」
「研究者の中には人生初のモテ期に戸惑っているとのことで、チーム詩織が相談に乗ってる人もいるのですよ。」
「理由はともあれ簡単に結果が出てしまうと言うことは、社員の資質にも問題が有ったのかな?」
「地方の中小企業に優秀な人材は僅かしか就職しません、その工場で培われて来た技術の伝承は出来ても、それ以上の事は難しいのです、余程社長やその側近が優秀でないと。
 新しい技術を取り入れれば費用対効果を考えてもプラスになりそうでも、それを運用出来る技術者が居なくて諦めるしかなかったと言う話も聞いています。」
「中小企業が優秀な人材を確保するのは至難の業なのだろう。
 一方、大学の研究者達は研究を楽しんでいても、運やコネが無いと収入面での不安が有った訳だ、大企業に上手く就職出来なかった人達はね。
 そこを結び付けることに成功し結果が出始めたと言うことかな。」
「中にはマッチングが上手く行って無い事例も有りますが、まあ合格点の範囲で運営出来ていると考えています。
 ホームレス再生事業でも就業先と良好な関係を築けてる人達が増えていますので、誰を何処に紹介するかが事業のカギを握っていますね。」
「一般の就職でもそうだが、その辺りが上手く行かないとな。」
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バトル-372 [高校生バトル-38]

「お兄さま、私は来春高校卒業となりますが株式会社SHIORIの代表取締役はどうしたら良いと思います?」
「詩織のままがベストだと思うが、流石に重荷になって来たのか?」
「皆さんの協力が有りますのでそれ程では有りません、ですが高校生社長が一つの売りでしたので、世代交代は必要かと思いまして。」
「そこは、チーム詩織の社長業務担当に高校生を増やし、子会社の取締役を任せたりして行けば良いのではないかな。
 詩織はワンマン社長ではないのだから、会社の象徴的存在として事業全体を見守ると言う今のスタンスが一番だと思うんだ、高校卒業後海外に拠点を構えるとしてもね、日本に居なくても問題ないのだろ。」
「はい、支社や関連企業が広く散らばっていますので何処にいても同じです、然程多くない業務の大半はネット経由になっていますので。
 遠江王国内では有名になり過ぎ、気楽に街を歩けなくなってしまいましたので、お兄さまにお話しした通り、卒業のタイミングで日本から離れる話を進めています。」
「周りの反応は?」
「父はとても寂しそうな顔をしながら、何事も経験だからと認めてくれました。
 ただ仕事を円滑に進めて行く上でも一人では無く、チームを組んで行動して欲しいと話しています。」
「流石に企業グループのトップが一人で海外移住なんて無茶だからな、治安の問題も有るだろ。」
「はい、まだどの様な形が良いのか検討している最中ですが、気を付けたいと思っています。
 先進国でも危ないエリアを抱えている国は少なくないです。」
「移住先のイメージはまだ出来て無いのか?」
「移住と言うより、一か所に留まり続けないで世界各地を見て回りたいと考えています。
 但し忙しく移動するのではなく、一か所に最低でも二か月は滞在したいですね。」
「それは良い、観光旅行では何も分からない、アルトバルでも長めに滞在したことで見えたことが有ったものな。
 滞在する国はどうやって決めるんだ?」
「ミュージカルを切っ掛けに私達のことを知り、自分達の地区でも社会問題と向き合う活動がしたいと言う声が世界の各地から届いているではないですか。
 具体的に話が進み始めている案件は僅かですが、今後増えて行くと思いまして、そんな地域から回ってみたいと考えています。」
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バトル-373 [高校生バトル-38]

「お兄さま、英語版の高校生バトルや日本留学を考える人向けのサイト利用者が増えて来たね。」
「そうなのか、最近チェックしてなかったが、良い形でバトルは成立してるのか?」
「ええ、スタート当初は欧米の大学入試を前提としたバトル内容に戸惑う人が少なからず居たのだけど、ランク分けが進んで自分に合ったレベルを選べる様になったからね。
 取り組み始めた人達は、共に成長することを目的とした高校生バトルの趣旨を理解した上で参加してるから、国によって異なる教育事情を乗り越えてくれると思うわ。
 参加者同士の交流も少しずつ進み始めてるのよ。」
「彼らは詩織が拠点を海外に移すことを知っているのか?」
「日本国内でも発表していないのだから、勿論秘密、発表してから協力してくれるかどうか相談することになるでしょうね。」
「始めの内は遠江王国の友好国に滞在すると話してたから問題無いと思うが、世界中を回るとなると心配だよな。」
「そうね、治安の悪い所は始めから却下だけど、それでも…。
 英語の通じにくい国へ行くことも有るだろうし。
 お兄さまは心配になって何度も会いに行きそうだな~。」
「まあ、折角だからと義兄弟姉妹が交代で遊びに行く話も出てるけどね。
 雅はどうするつもりなんだ?」
「詩織からの情報を見ながら判断するつもり、チーム詩織からも交代でサポートに行くことになったから、一緒にとか。
 学校の方は馬鹿げた出席日数の制約がようやく緩和されたから、かなり自由に休める様になったの、学校を休んで何をするのかに制約は有るけど、仕事としての海外視察だから問題無いでしょ。」
「だったな、高二にして教科単位は優秀な成績で取り終えているのだからもう卒業でも良いぐらいだよ。」
「日本の大学へは行かないからどうでも良いのだけど、一応クラスメイトと一緒に卒業することにしたからね。」
「遠江大学での研究テーマは絞って行くのか?」
「仕事関係に一つずつ手を付けて行こうと思ってる、今まで学んだテーマの中で興味の有る事を掘り下げながらね。」
「経済関係は既に二流大学卒ぐらいの実力が有るのだろ?」
「とは言われてるけど、どうせなら一流になりたいわ。
 公式には大学として認められていない、遠江大学で研究を深めてね。」
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バトル-374 [高校生バトル-38]

「詩織、海外移住への準備は進んでいるのか?」
「はい、お兄さま、間もなくアルトバル方面の三か国で順次住まいの建設が始まります。
 最初の滞在地は王国なので王宮住まいになりますが、その後の国ではスタッフとの共同生活になります。」
「ホテルでも良かったのではないか?」
「現地スタッフから私達が暮らした後、観光に利用したいとの要望が有りましたので…。」
「観光?」
「私が宿泊した施設を記念館的なものにしグッズ販売などの拠点にするそうです、その為三軒それぞれ内外装を凝った造りに。
 その後順次建てられて行く住まいも統一感を醸し出しつつ、それぞれ個性を出して行くのだとか。」
「聖地巡礼の場にするとか?」
「は、はい…。」
「あのエリアなら繁盛するだろうな、お姫様か女神様、どちらの路線で行くのだ?」
「一応、遠江王国の姫ですが、どうも現地スタッフが話に尾ひれを付けてしまっている様で…。」
「尾ひれ?」
「私が多くの人を救ってるかの如く…。」
「それは尾ひれでは無く事実だろ、チーム詩織の存在は大きいが、それも詩織有ってのことだからな。
 ファンサービスだと思って女神らしく振舞えば良いと思うぞ。」
「ファンサービスですか…。」
「多くのファンが沢山稼せがせてくれる、そのお金を社会改革に使うのが我らが女神さまの役目だな。」
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バトル-375 [高校生バトル-38]

「詩織が向こうで暮らす家の概要を見せて貰ったが、一軒一軒がなかなかの豪邸なのだな。」
「庭園など後に観光客向けとなる施設が多いのです、家が広いだけで私が使うのはほんの一部、部屋が広過ぎると掃除が大変だと思いません?」
「掃除は現地スタッフにお任せで良いのではないか。」
「プライベートルームを現地スタッフに見せては夢を壊してしまうかと、パソコンのモニターが四台並びますので。」
「大きな企業グループのトップでも有るのだから、それぐらいは当然だろ。」
「二台はシミュレーションゲーム用、他は社内の極秘データを表示してることも有ります。」
「色々な意味で見せられないのだな。
 自由に散歩すら出来ない遠江から逃れる筈がもっと不自由になりそうだね。」
「そうでもないです、私達の滞在中敷地内は一般人の立ち入りは禁止ですので。」
「敷地内で満足なのか?」
「お兄さま、家の敷地ではなく村の敷地内ですよ、この機会に各地の従業員と交流したいと考えているのです。」
「村民が全員関係者の村か、それでも詩織目当てに人が集まって来そうだが。」
「ファンサービスの場は別に作り、ルールを守れない人と会う必要はないと言うスタンスを取って行きます。」
「どんなファンサービスを考えているの?」
「基本はYouTubeに上げる動画撮影を兼ねてのミニイベントが中心ですが、月一ペースで大き目のイベントを企画しています、お兄さまもいらして下さいね。」
「ああ、遊びに行くタイミングを合わせるよ、で、どんなイベント?」
「現地の伝統文化に私が取り組むことを考えています、喜んで頂けると思いません?」
「うん良いと思う、ただ作法には気を付けなよ、些細な事で不興を買ってしまうことも有るからな。」
「ですね、再度確認しておきます、男女や年齢で違うことが色々有るのですよね。」
「詩織的には、無くして行きたいことだよな?」
「はい、ですがそれも文化だと思える範囲では微妙です。」
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バトル-376 [高校生バトル-38]

「ねえ、お兄さま、詩織を守る近衛兵の映像、見てくれた?」
「ああ、衣装のデザインに苦労してたそうだが、なかなかの出来だったな。」
「詩織の衣装とバランスを取る必要が有るでしょ、YouTubeチャンネルの視聴数にも影響するからとデザイナー達はかなりのプレッシャーを感じてたみたい。
 でも、お披露目の映像が好評だったから報われたわね。」
「近衛兵の一期は三十人とはいえ国の予算、除隊後は国の幹部として働いて貰うとしても国民が賛成してくれて良かったな、雅。」
「うん、当初の思惑通り多国籍、十四か国からだけど、基礎研修の段階から遠江王国への忠誠と言うか、詩織に対する忠誠心の塊が集まったそうで頼もしいわ。」
「選び抜かれた人達だと聞いたが。」
「条件を高く設定したのに応募者が多くてね、合格者の中にはアメリカの名門大学に合格出来るレベルの人もいるのよ。」
「それでも近衛兵の道を選んだのは?」
「株式会社SHIORIの幹部候補と言うのが魅力的なのでしょうね、研究は遠江大学でと言う人達だから。」
「そんな人達だと近衛兵としてのトレーニングに抵抗を感じたりはしないのかな?」
「女神の如く崇拝する詩織の警護をさせて貰えるのに不満なんて有る訳ないでしょ。
 合格者全員の面接映像を見せて貰ったけど詩織を崇拝する気持ちの強い人ばかりだったわ。」
「崇拝か…。」
「詩織は元から大人びていたけど最近は更に綺麗になったでしょ、写真集やポスターの売り上げが日本国内でもぐっと伸びて、エッチな写真どころか水着姿もないのにね。」
「ようやく日本人も詩織の魅力に気付き始めたと言うことか。
 雅の魅力に気付くのは早かったのにな。」
「ふふ、その分飽きられるのが早かったりして。」
「まだまだだろ、YouTubeチャンネルで稼げてるだけでなく本を出せば必ず売れる、近衛兵達の給料は印税からだろ。」
「今の所はね、でも近衛兵の人数を増やしたいから、もっと稼がないとね。」
「今の人数で充分じゃないのか?」
「リアルで多い方がインパクトが有るし、雇用の場人材育成の場としての意味合いが有るでしょ。
 彼らは私達の意思を受け継ぎ、更に広めてくれる存在だと位置づけているの。」
「そうか…、そう考えると少ないか…。」
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バトル-377 [高校生バトル-38]

「雅、詩織の近衛隊は結構利益を出してるみたいだな。」
「うん、グループとしての活動と個人の特技を上手く絡めてアイドル的に売り出したからね。
 十四か国から集めたことも有って、各国のテレビ局が取り上げてくれ、グッズ製造が追いつかないぐらいに人気急上昇中なの。
 立ち上げて間もないYouTubeチャンネルの登録者も順調に増えてるから、編成の拡大を早めても問題なさそうよ。」
「雅の思惑通りと言うことか?」
「まあね、知性派、武闘家、踊れる人に歌える人、個別に売り出してもそれなりの評価を得られそうな人達だけど、詩織の近衛としてユニットを組んだことで半端ない相乗効果を生み出せたわ。
 知性派は日本語も堪能で、日本のテレビ番組でも重宝され始めてるでしょ。」
「そんなんで詩織の警護は大丈夫なのか?」
「しばらくは治安の良い土地が続くし、現地の警察や軍隊も警護したがってると言うか、適当な理由を作って詩織に会いたい人ばかりみたい、詩織は覚悟してたけどスケジュールが組みづらいとぼやいてたわね。」
「社会改革に向けて稼ぎたいから現地の要人と良好な関係を築いておきたいとは話してたが。
 でも女性の立場が弱い国も有るから思う様には進まないかもな、若さもハンディになるだろうし。」
「その辺りは同行してるスタッフが女神さま路線を進めると話してて、ちょっと楽しみでは有るのよ、女神さまが女性の地位を高めてくれないかとね。
 女性の地位が低いエリアでも女神様となると扱いが違って来ると思わない?」
「う~ん、それは有るかもな、詩織には男尊女卑を打ち破るだけの力が備わっているかも。
 だが、思ってたより広範囲で女性は弱い立場に立たされているみたいだな。」
「そうね、女性が子を産み、育ててる間に男性が社会的な地位を確立して来たと言う、長い歴史的な過程を経て今の社会が有るとしても…。
 でもね、何処までが本能で何処からが後天的に得た感情なのかは分からないのだけど、私はお兄さまの…。
 お兄さま以外の男性を慕う気はないから微妙な話しだけど。」
「はは、始めて出会った時から変わらないのは嬉しくも有るが…。」
「詩織が旅立って寂しそうだったけど、私が旅に出ても寂しい?」
「そんなの当たり前だろ。」
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バトル-378 [高校生バトル-38]

「近衛兵達はプリンセス詩織への忠誠心を良く口にするよね。」
「それも現地スタッフの戦略なのだろ。」
「そうかもだけど、彼らの言葉は本心としか思えないのよ。
 忠誠心って私達の身近で感じることはあまりないでしょ、少し不思議な感じがしない?」
「うん、詩織がそれだけの存在になってると言うことだろうな。
 始めは容姿を気に入られて人気が上がったが、今は人として尊敬されてる。
 人はヒーローを求めていると思うのだけど、それは時にスポーツ選手だったり…。」
「政治家がヒーローになると、独裁に繋がったりもしたのよね。
 でも、詩織は多くの人に愛され尊敬されるリーダー。
 近衛兵達は単なる詩織のファンではないと感じるわ。」
「俳優やミュージシャンのファンになるのとは違った感情か…。」
「詩織をトップとして展開している私達の活動の中で多くの社会的弱者が救われ、多くの貧困層が生活改善に成功していることが知られ始めてからグッズの売れ行き、特に高額な商品の売り上げが伸びてるのは、そんな感情と無関係で無いと思うの。」
「雅のファンも多いよな。」
「アンチの数もね、世界的に見たら知名度的に詩織のアンチがもっと居ておかしくないのに。」
「気にしてたのか?」
「アンチの数は人気の裏返しとは聞いてるし、詩織と私ではスタンスが違う、でも詩織の人気は異常だと思わない?」
「次のイベントもチケットが早々と売り切れだからな、近衛兵目当ての人もいるのだろうが、向こうではいよいよ女神さま扱いが本格化しそうだとも聞いている。」
「これなら、私達の社会的弱者を救済して行く活動、もっと進められそうよね。」
「進めて行くしかないだろ。」
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バトル-379 [高校生バトル-38]

「近衛隊は随分精力的だな。」
「ええ、イベントが終わったと思ったら十人が次の宿泊地へ先行して移動、村の造成工事にまで参加するとは思ってなかったわ。
 でも評判は良いのよね、近い将来観光地として売り出して行くことを前提に村の周辺地の紹介をしながらだけど、知名度を上げつつ有る近衛隊のメンバーが汗してる姿は恰好良いのよね。
 貧困家庭で育った若者達、その生活基盤となる農地や工場予定地を造成する手助けをしつつ、私達の活動を広くアピールしてくれて、現地スタッフからはスポンサーが増え、更なる村の拡大を考えてるとの報告が有ったのよ。」
「貧しい村が生まれ変わる所を見るのが楽しいからか、YouTubeチャンネルの視聴者数も伸びてる、雅の思惑通り近衛兵の増員を進められるのではないか?」
「うん、思ってた以上に稼いでくれてるのよね。
 面白いのは各自が特技を披露して人気度を上げてるのだけど、必ずしも出身国でファンが増えてるのではないってこと、人の価値観ってホントに様々だと痛感したわ。
 このままアイドルとして認知されて行けばメンバーの中からトップスターが生まれるかもね。」
「映画とか?」
「映画は当たれば大きいけどリスクも有るでしょ、YouTubeからでもトップスターを生み出せると思うのよ。
 今まで通りの予算で動画を制作していても、近衛隊メンバーは多国籍だから宣伝を工夫すればもっと伸びると思うの。
 メンバーにはドラマ撮影を提案したのだけど、それがプリンセス詩織にとって喜ばしいことなら成功させたいと返って来ていてね。」
「人材的にはどうなんだ?」
「予算の目途が付いたら、足りない人材は近衛兵として補充して行けば良いでしょ。
 裏方もこなす近衛兵として、アピールするのも有りだと思うの。
 そこにもドラマが有ると演出しながらね。」
「ドラマ撮影の舞台裏もドラマ的に編集して公開するとか?」
「所謂メイキング動画以上の作品に仕上げられたら面白くなると思わない?」
「う~ん…、出来栄えにもよるが試してみるのは悪くないかな。」
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バトル-380 [高校生バトル-38]

「雅は詩織の所へ行く予定、決めた?」
「うん、学校が夏休みに入って直ぐにしようと思う、近衛隊の組織はすでに固まりつつ有るけど、その頃にはもっと落ち着いているだろうからと、詩織がね。」
「三か国目に入って二週間のタイミングなら良いかもな、我々もそれに合わせてスケジュールの最終調整をして貰うよ。
 しかし近衛隊は十七か国からの参加で男女混合だろ人数が増えてもトラブルは無いのかな。」
「国民性の相違、男女差などで行き違いは有ったそうよ、でも詩織を尊敬する真面目な人ばかりだから平和的に解決出来たみたい。
 女性隊員が積極的に体を動かすから男性隊員も手を抜けないと聞いたわ。」
「村造りは大変そうだよな。」
「それでも男女関係なく重機の操作に慣れて来たことも有り、予定以上に進んでいるそうよ。
 今は村人になることを希望して集まって来た人達の教育に時間を掛けているのだとか。」
「近衛隊が詩織と共に三か国目へ移動した後は大丈夫なのか?」
「数名の隊員が残って村の管理業務に当たることになってるの、本体メンバーと随時入れ替わりながらね。
 次の国へはすでに先行部隊が入っていて、詩織は後に観光地化し私達の拠点ともなる村々を近衛隊の管轄下に置きたいと話してたから、隊はまだまだ増員することになりそうだわ。」
「それだけの利益を上げているのだな。」
「一人一人のキャラを明確にしストーリー性を持たせた上で隊員紹介動画を作成したでしょ。
 そこに隊員間の恋愛事情を盛り込みつつ近衛隊の活動を紹介してるからね。
 学校の友達も誰がカッコ良いとかで盛り上がってるのよ。」
「アイドル路線で成功してるのに土木作業をして貰ってて良いのかな?」
「歌って踊るより働く姿が恰好良いとか、歌とダンスのチームも出来つつ有るけど。」
「そっちは専門外じゃないのか?」
「人数が増えるのに合わせ特技を持つ人も増えてるそうでね、近衛隊の紹介動画、ネタが尽きることはなさそうなの、書類審査の上、面接待ちの人が少なからずいるしね。」
「あまり待たせ過ぎるのは良くないと思うが…。」
「書類審査は、お金を稼げる特技の持ち主を優先と追加し出し直して貰ってる段階なの、それをどう捉えるかは人それぞれだと思うのだけど、自分の給料以上に稼いでくれる人が増えたら近衛隊は安泰でしょ。」
「う~ん、そんなこともチーム詩織同様、トップが詩織だから成立することだよな。
 私利私欲だけの人は関わって来そうにないな。」
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