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社-03 [シトワイヤン-28]

宗教とは一線を画すと言いながら、舞姫さまの社や賽銭箱は門前町も含めて神社のビジネスモデルをそのまま模している。
社の管理スタッフからお祭りの提案が有ったのも自然な流れだ。
そもそも清香村で新たに作られたお祭り、そこで舞を披露したのが舞姫さまという芸名の始まりでもある。

「姫さまは提案の有りました、社でのお祭り、どう思われます?」
「管理スタッフの仕事に変化が出来て良いのでは有りませんか。
乱暴な祭りでなければ、来客数の落ちる時期を狙っての開催に問題は無いと思います。」
「それぞれの社で独自にやって貰うか統一した何かを提示するかですが。」
「独自で良いでしょう、海外も含め観光業としてのメリットが有れば良いのです。
お賽銭収入からの寄付額が高止まりしていますので自治体も協力してくれるのでは有りませんか。
門前町含めかなりの収益です、税収の伸びも期待されているでしょう。」
「はい、舞姫さまの社を展開し始めて、改めて神社という存在を見直しました。
伊勢神宮とか、昔から多くの人が参拝に訪れる所は地元経済を支えて来たのですね。
人を集める力、姫さまは神様に負けてないです、舞姫さまの社も過疎地の経済を支える存在になり始めていると思います。」
「周辺の開発まで進めて行けそうなのですか?」
「ええ、店の利益が大きいので、それぞれの地元に新たな観光資源を作って行く事で還元し、来客数を維持して行く方針です。
観光地としての魅力を高め安定した集客を目指して行く、お祭りもその柱の一つになればと。」
「お祭りで何をするか具体的な案は有るのですか?」
「3Dプロジェクションマッピングを使う案が出て来たのですが、それならお祭り限定でなくとも良い訳で、でも映像をお祭りバージョンにするという手も有ります。」
「見て楽しむのですね、参加型のは如何でしょう?」
「盆踊り的なものですか?」
「う~ん、プロジェクションマッピングの映像に合わせて踊るとか、踊りも年齢層に関係なく踊れるものと、それぞれの年齢層に合わせたものとか…、海外の社でも作って貰って教え合うとか。
何の伝承も謂れもないのですから自由に楽しめたら良いですね。」
「確かにそうです、祭りに関係なく3Dプロジェクションマッピングは社を盛り立てるべく使って行こうと考えていますので、上手く使えないか検討して貰います。」
「楽しいお祭りになりそうなら、私も行きたいです。」
「う~ん、スケジュールが合えば…、姫さま、ヘリコプターという選択肢は如何ですか?」
「ヘリコプターってヘリポートが必要なのではありませんか?」
「それぐらい簡単に出来ます。
災害時の備えを兼ねて社の近くに作ります、ヘリも購入して…。」
「それなら普段は観光用にしても良いですね。」
「はい、調べて検討して見ます。」
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