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再生-434 [花鈴-44]

「そんな制度を変える事は簡単ではないと思うのだけど、全く無理なのかしら?」
「人それぞれ考え方は様々だからな。
 共産主義が良いと言う人や社会主義が理想だと考えてる人もいるし、王政や条件付き独裁国家は有りだとかね。
 有史以来様々な国家が存在して来たが完璧な国のシステムは未だに出来てない。
 今の世界情勢を見てると、この先も難しいと思うよ。」
「AIが発達しても?」
「人間は最終判断までAIに委ねることはしないと…、言い切れないが…。」
「判断か、政治家が判断する根拠は役人がまとめたものだよね?」
「ああ、大臣でも自分の担当してることに対して素人です、なんて人も少なからずいたのだから役人に言われるがままだったとしても不思議ではないな。」
「与党と野党で意見が分かれることが多いのでしょ?」
「ああ、野党は与党とは違った案を出したいと考えている。
 違った案を出したとして、政治的判断で一番難しいのは、二択のどちらを選んでも結果は似た様なことになるけど、そのプロセスに置いて利益を受ける人が偏るような場面だと思うんだ。」
「う~ん…、どっちを選んでも結果に大差がないと、かえって判断しにくいか…。」
「そんな案件ならAIに判断を任せて良いんじゃないの?」
「AIが判断材料とするデータに間違いが無ければな。
 花鈴、完璧なデータって作る事が可能だと思うか?」
「無理なの?」
「無理だな、ネット上のデータを元に判断しているAIは普通に判断ミスをしているんだ。
 政策に関するレベルとなると、利害関係が複雑になって…、極端な話、一人を殺しても十人の生活が豊かに成るのであれば良しと判断する可能性だって有る。」
「有りうるな、花鈴、社会の様々なことに対して優先順位を付けることは難しいと思わないか?」
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