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再生-432 [花鈴-44]

 夕食時、父と政治家の話を…。

「そうだな、政治不信はずっと前からあるが、今は内閣支持率が本当に低い。
 度々不祥事を起こして来た与党だが、野党が情けないから野党よりマシと言う理由で票を入れてた人は、もう諦めるしかないのかもな。
 ここの市長には人間的に信頼出来る人を推そうと考え準備しているが、選挙に勝とうと思ったら多くの協力者が必要になるだろ、その辺りが難しいのだよ。
 市長選は政党に拘ると票を集めにくくなるから無所属で立候補となるが。」
「父さん、今の市長は人気が無いと聞いたことがあるよ。」
「まあな、失言が有ったし、反対運動の起きてる計画も有る。
 ただ、だからと言って落選するとは言い切れないし、別の候補が当選するかもしれない。
 選挙運動で能力の高さをアピールするのは難しいし、現市長は市長としての知名度が有るだろ。
 有権者の中には、単に顔が好みだからと言う理由で投票する人もいるからな。」
「余程の有名人で無い限り、有権者は立候補者のことを殆ど知らずに投票するのでしょ?
 市長として動き始めた人を見て後悔することも有るのではないかしら?」
「沢山有ったと思うよ。
 支持してる政党に裏切られた気持ちになることもね。」
「お父さんも裏切られたことが有るの?」
「ああ、でも、知事や市長は全国に大勢いるが、問題になる人は僅かだと思う。
 まあ、その僅かによって大勢の人が迷惑を被ったりするんだ。」
「名古屋の都市高速道なんて工事中に市長が交代して工事ストップ。
 そのお陰で何年も完成が遅れてしまい、随分無駄なことをしたんだ。」
「やはり公害が理由?」
「まあな、しかし、都市高速で信号待ちを減らした方が空気が汚れないし、無駄な燃料を減らせるからメリットの方が大きいと思う。
 市長は一部の反対意見と全体的な利益を考えて判断を下す立場に有るのだが、当時の市長は判断を大きく誤ったと思うよ。」
「市長の判断次第で大きな損失を生み出すことも有るのね。」
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