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新学期-376 [花鈴-38]

「工房か、それも面白そうだな。」
「でしょ、作品制作を体験出来るとかも考えてるし、イメージを聞いて造って貰うとかも。
 県内には陶磁器関係の会社が多く有るし隣の県にもね。」
「良い形の工房を立ち上げられたら…、話はどの程度進んでるの?」
「まだ、少しづつ打診してる段階、それで上手く行かなかったら公募をと考えてる。」
「最初から公募でも良かったのでは?」
「公募はそれなりに手間も費用も掛かるのよ。
 全然はずれな人にも丁重に御免なさいをしないとだから。」
「実績のある人に打診してるんだ。」
「ええ、何某らかの賞を取っていても、それが収入に結び付いて無い人を中心にね。
 工房の場所は確保済なのだけど。」
「その辺りが良く分かって無いな、土地は簡単に確保出来るものなのか?」
「店の土地は農業から引退するする人に譲って貰ったけど法的な処理に時間が掛かったわ。
 でも、農業を続けられない人から譲って貰ったり、お借りしたりして農業公園への目途は付きつつ有るのよ。
 変に欲を出して高値を要求して来る人はパスしてるけど、高齢者の方々は土地を持て余し気味でね。
 自分の土地を荒れさせてしまうぐらいならと協力的なの。」
「ここの土地は有効活用出来るんだ。」
「まあね、でも社員達は最大限の有効活用を考え、貪欲に動いてくれてるのよ。
 固定資産税が安いから、放置したままで構わないと考えてる様な人ともコンタクトを取っていて。
 田中社長の指示では有るのだけど、ここに住んで無い人が所有してる土地なんて少ない方が良いに決まってるでしょ。
 まともに管理されていないのだから。」
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