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新学期-374 [花鈴-38]

「利益率か…。」
「商品価格って微妙なのよ、高級品は高い方が売れたりして。
 ひたすら安い商品をと考える人がいれば、少し高くても質の良い物を買おうとする人がいるでしょ。
 その辺りを考慮して価格設定をしているのだけど、そもそも一般的に百円で売られている商品が、ずっと前から五百円で売られていたとしたら、その五百円を高いと感じるのかどうか。
 百円で売られているお菓子でも美味しければ高級なお菓子として五百円の価値が有るのかもしれないのよ。」
「確かに、百円で売られて来た商品がいきなり五百円になったら凄く高いと感じるだろうけど、ずっと五百円だったのなら普通かもな。
 そもそも商品によって利益率が違うのだろ。」
「生活必需品は低価格の商品が必要なのだけど、より良い物をと質を重視する人に向けては、より良い品をそれなりの利益率で販売、但し、価格を幾らにしたら一番利益が出るのかは難しい問題でね。」
「どうしても必要なら高くても買わざるを得ないが、高過ぎると買うのを諦める人もいるかな、気持ち良く買って貰える価格か…、あの店の価格は適正?」
「ここに住む人向けの商品は都会のスーパーと同じぐらいにし、観光客向けは高めでスタート、売れ行きを見ながら微妙に上げ下げし、それなりの利益率で多く売れ最大の利益が出る様に研究してるところなの。」
「特売商品は?」
「形が悪いだけで普通に美味しい野菜や果物、売れ残りそうな食品は安売りしてるけど、形の悪い野菜は仕入れ価格も安いのよ。
 売れ残りそうな商品は仕入れる数を減らして安売りしない方向。」
「競合する店が少ないから価格設定し易いとか?」
「ええ、国道沿いのスーパーやドラッグストアの商品価格をある程度把握しつつも、それに合わせて値下げしない方針、特に賞味期限とか無い商品はね。
 安く買いたい人はガソリンを使って他の店まで行って貰って構わないと言うスタンスなの。」
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