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新学期-372 [花鈴-38]

 谷川くんに対する大学生達の評価にはバランス感覚に長けていると有ったが、会って納得した。
 大賢者より何か月か年上なだけとは思えない程、大人だと感じさせられたのだ。

「研究テーマは沢山抱えているのかしら。」
「まあな、姫の興味が分かって来たらその分野でも話せるかも。
 勿論、過疎地の再開発は研究テーマの一つになってるよ。」
「それは心強い、何か案は有るの?」
「もう少し状況を確認してからでないと…、まだ有力な案として出せるレベルでは無いんだ。」
「それを前提としてでも話して貰えると、色々早くなると思わない?」
「そうか、まだ正解が分かっていなくても検討対象になる可能性が有るってことかな?」
「谷川くんが納得する前からスタートした方が効率的かもでしょ?」
「自分の考えが的外れでも、早めに検討して貰えたら無駄な時間が少なくなると言うことか?」
「的外れだったとしても、大学生達にとっては良い経験になると思う。
 谷川くんの思考プロセスに接することで彼らも学べると思うの。」
「成程、そう言う視点も有るのか…。」
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