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新学期-370 [花鈴-37]

「それでYouTubeチャンネルのテーマなのだけど、まずは谷川くんの視点から私達の活動を見直すってどうかしら?」
「うん、姫達の番組を見て来たからある程度は把握出来てるつもりだけど、実際の現場に立ってみての感想とかを話して行けば、視聴者の理解が更に深まるってことだね。
 う~ん、姫達のチャンネルとは少し雰囲気を変えた演出を考えるべきかな?」
「ええ、批判的になっても構わないし…、個人的には鋭い突っ込み、何てのを期待しているのだけど。」
「六年生達は優しくて大人しいからか…、でも、そんなに突っ込める要素は思い当たらないよ。
 YouTubeのコメント欄を見ても好意的なものばかりでしょ?」
「そこに落とし穴が無いかが心配なの。
 考え方の似通った人達が集まって事を進めてるから気付きにくいことが有りはしないかと。」
「そっか、自分も似通った人の一人かもだけど、自分のテーマとして粗捜しを念頭に置くよ。」
「お願いします。
 谷川くんは社会学的な判断が出来そうだけど、意識してる?」
「うん、姫が社会学の話しをしてるのを見て興味を持った。
 社会は人の心理で動いているのだけど、ちょっとしたことが大きな影響を及ぼすことが有るとか。
 何でも有りで掴み所の無い社会学だけど、そこが面白いと思う」
「更に私達は社会学的実験をしているからね。」
「実験?」
「株式会社花鈴で行ってることは実験的なことばかりなの。」
「あっ、言われてみれば確かに…。
 僕も実験のテーマを提案出来るぐらいにはなりたいな。」
「それには、まずここの社会を知ることからね。」
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