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三学期-358 [花鈴-36]

「生意気な小学生を実践している訳だ。」
「まあね、元々先生達には良く思われて無かったのだから、その延長。
 でも、生意気を通すには言葉で相手に勝てるだけの根拠が必要で、私達はそれなりに学習して来たの。
 教師の中には学習意欲の薄い人もいて、その人には絶対知識で勝とうと。」
「五分で理解出来ることを一時間掛けて学習して来た人達に負ける訳には行かないか。」
「まあね、勝ち負けの問題は本筋では無いけど、子どもだからと舐められたら面白くない。
 絵梨とはそんな話をしてるの。」
「教師サイドも、子どもに舐められたく無いだろうから勝負になる訳だ。
 ただ、学習能力は花鈴達の方が遥かに勝っていそうだから手加減はして差し上げろよ。」
「長幼の序は弁えてるから、最初は下手に出てたわ。
 でもね…、視野の狭い先生がいるのよ。
 小学校と言う限られた空間、自分のペースで学級運営して来た人にとって、私や絵梨の存在は邪魔でしかない、大賢者みたいにギフテッドの子として転校して来た訳でも無い私達をどう扱って良いのか分からなかった、そんな所かしら。」
「色々動いてくれる大人が居なかったら、居心地の悪い小学校だったのか?」
「かも、でもね、教頭先生が私達のことを理解してくれていたから、先生方との勝負が楽しかったのも事実なの。
 小学校の抱える問題を考えることに繋がったしね。」
「社会学の中でも花鈴にとっては得意分野と考えて良いのか?」
「うん、現役の小学生なのだから当然でしょ。」
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