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三学期-357 [花鈴-36]

「確かにな、数学が得意な小学生はそれだけで理解されるが、社会学をメインに考えてる小学生となると…、そもそも社会学のことを知らない人は少なからずいるのだから。
 まあ、その辺りのことも含めて説明出来る小学生、そんな感じで売り出して行けば、店の宣伝に繋がる動きが色々出て来るだろう。
 そこまで頑張らなくても店は繁盛しそうな気がしてるけどな。」
「私も、それなりに行けるとは思っているのだけど、より確実な成功を目指して最善を尽くすべきだわ。
 店に対する注目度は可能な限り上げないと。」
「うん、人見知りな所が有った花鈴が、会長になって何か吹っ切れたみたいだね。」
「そうね、立場が人を成長させると言われて会長になったけど、それは本当だったかも。
 ただの小学生だったら、沢山学ばなかっただろうし。」
「今では周りの大人達を驚かせる知識を持ち、判断出来る能力を伸ばしている。
 花鈴が立場に押し潰されて潰れてしまう可能性を指摘されてはいたのだが、私の娘はそんなに柔で無いと信じてたよ。
 学校の先生達にも負けて無かったのだからな。」
「それは絵梨と教頭先生の力で、私は後ろから見てただけよ。
 ただ、その過程で色々学ばせて貰ったと感じてるわ。
 絵梨が教師を軽んじる発言をした時に教頭先生が論理的に窘めていたりとかね。
 流石、教頭先生だなって思った。」
「能力の高い子に対しては論理的に説明出来る大人が必要なのが、教師でも論理的に説明出来ない人がいるからな。」
「そんな人は大学生達との学習会で行き詰っていたそうよ。」
「花鈴達が裏で動いたのか?」
「まあね、論理的な話を期待している小学生に対して、子どもなのだからと舐めた話をしていた人には大学生の前で恥をかいて貰う、そんなレベルのことでね。」
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