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三学期-330 [花鈴-33]

「ねえ姫、企業城下町と言う言葉を教えて貰ったけど、大社長もそれを意識してるのかな?」
「勿論よ、大規模では無いけど、この地域を活性化させることを目標にしての本社移転だったからね。
 株式会社花鈴だけで無く、子会社や下請け企業が増えつつ有るのよ。
 我が社も、農家を含め経営で苦しんでいたり迷っている人達には積極的に関わって行く方針なの。
 だから新店舗では稼ぎたくてね。」
「資金の問題か…。」
「大賢者も分かって来たじゃない、お金は大切、そしてその価値を高めるのは、その使い方。」
「使い方?」
「貯金しましょう、なんて馬鹿げたことなの。
 利息何て無いに等しいからね。
 それより投資なのだけど、分かる?」
「分かんない。」
「何に自分のお金を使うか。
 例えば自分のスキルアップにお金を掛け、将来稼げる自分にするって投資も有れば、将来に向けて株式を買ったりする投資もあるのだけど…、株式のことはまだ学習して無いかな?」
「無いね、そもそも株式会社が何なのか全く分かって無いし。」
「皆はどう?」
「父が株式会社花鈴の社長ですが、分かっていません。
 姫、この機会に教えてくれませんか?」
「そうね、興味の有る人は明日我が家に集合。
 時間は十時でどう?」
「行くしか無いでしょ。
 小学校では教えてくれない難しい事に接するチャンスだもの。
 大賢者はおやつや、お昼ご飯目当てで行きそうだけど。」
「いやいや、僕だって…、そう…、興味の幅が広がったと言えば良いのかな。
 姫、社会には複雑で難しい問題が沢山有るのだよね?」
「ふふ、難しいと言われて、それを避ける様な子じゃないものね、大賢者は。」
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