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三学期-322 [花鈴-33]

「羨ましい様な…。」
「悪くは無いけど私が虫歯になりそうな気分なっただけでなく、チョコレートの食べ過ぎは良く無いのよ。」
「お兄さんから貰って沢山食べたのね?」
「目の前に有るとつい…。
 山積みのチョコレートから色々学べたわ。」
「成程、普通の小学生はそこから何も学べないかもだけど、姫には学びが有ったんだ。
 女の子達は大勢の女子がお兄さんにチョコを上げると知ってただろうに、それでも贈るのか…。」
「兄はアイドルなのよ、彼女達にとって。
 だから、チョコレートを贈る事に意味が有ってそれ以上でもそれ以下でもない。
 ただ兄が沢山チョコレートを貰うと考え、チョコレートを入れて帰る為の紙袋を用意していたのは中二でピーマンの会会員でも有る香奈さん、流石だと思わない?」
「はは、お兄さんにとってはチョコレートを貰うより嬉しかったかもな。」
「ええ、更にチョコレートは沢山貰うだろうからと、別の物をプレゼントしたみたいでね。
 何かは教えて貰ってないけど、香奈さん、頭良いから論理的に考えて兄の喜びそうなものを贈っていそうなの。」
「玉の輿狙いで?」
「そんな下心が有っても良いと思うわ、香菜さんなら。」
「お兄さんは、どうなの?」
「そうね、たまに香奈さんの事を口にするから…、う~ん…、もう付き合い始めてるのかも…。」
「もし、そうだったとしたら、妹としてどうなの?」
「少し微妙な気持ちも有るけど、邪魔は出来ないわね…。」
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