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三学期-304 [花鈴-31]

「う~ん…、作詞か…、今まで考えたことなかったな。」
「今まで絵梨が書いて来たのとは全く別の分野だものね。
 まあ、失敗しても問題無いし、何事も経験と言う軽い気持ちで良いのよ。」
「そうね…、でもさ…、ヒット曲を多く出して来た人達には何か秘密が有ると思わない?
 秘密と言うよりコツ…、万人受けするテクとか…。」
「ヒット曲を一曲出すだけでも大変なのに、何曲もヒットさせられる人は天才なのかもな。」
「薫は私の詞に曲を付けるなんて面倒ではないの?」
「僕だって素人だから、姫をイメージしたピアノ曲は自然と出来たけど、詞に曲を付けると言うのに挑戦してみるのも有りかと思ったんだ。
 姫の詞に曲を付けたくも有るのだけど、ここは絵梨に敬意を。」
「そう言われてしまうと書くしか無いわね。
 で、姫はどんな歌を歌いたいの?」
「学校の皆が元気良く歌ってくれる歌が良いかな。」
「う~ん…、兎沢小学校のカッコ良い子ども達をテーマにする?」
「良いかも、カッコ悪い子ばかりの小学校に刺激を与えられたら面白いかも。」
「良いね、曲のイメージが湧いて来たよ、絵梨、いきなり完成された詞をくれるより相談しながらってどうかな?」
「そうね、作詞は初めてだから、今までのヒット曲を分析しながらになるけど、少なくとも兎沢小学校で流行る曲にはしたい、未完成のを皆に聴いて貰いながら完成させて行くのも有りよね。」
「良いと思う、作詞小栗絵梨、作曲杉本薫で一曲作ってみよう。
 英語の詞はLilyと相談になるし、姫が気持ち良く歌える様、姫の意見も取り入れてさ。」
「うん、何かワクワクして来た。
 説明っぽくならない様にしながらカッコ良いを如何に表現するのかがポイントになるのかな。
 君、カッコ良いぞ!
 何てのを姫に言われたら嬉しくなるだろうから、第一のキーワードは決定ね。」
「カッコ悪いぞ、も入れる?」
「入れるべきだな、いじめをしてるカッコ悪い奴は沢山居そうだろ。
 一番をカッコ良いぞにして二番はカッコ悪いぞで良いかも。」
「絵梨、どんな行いがカッコ良いか具体的に教えないと駄目な子もいるよね。
 その辺りをぎゅっと凝縮したバージョンと具体的に教えて行くバージョンを作るってどうかな?」
「凝縮した短めのバージョンで人の心を惹きつけられたら、色々教えるバージョン…、長くしないで短めのを沢山作るのも有り。
 お爺ちゃんに教えて貰ったのだけど、鉄道唱歌なんて全部で三百三十四番まで有るんだ。
 それを同じメロディで歌うのさ。」
「三百三十五番まで作ったら話題になるだろうけど私一人ではとても無理だわ。」
「だよな、その辺りは一番二番の歌詞とメロディーを完成させてから考えることにしようよ。」
「そうだね。」
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