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正月-272 [花鈴-28]

 山川編集長の案を絵梨に見せたところ…。

「真面目にまとまり過ぎてると思う、どこかに小学生が中心になってる本なんだぞって感じの内容が有っても良くない?」
「言われてみればそうね、小学生で無くても書ける内容ばかりでは面白みが無いわ。
 でも、絵梨が思う小学生らしさってどんな感じなの?」
「絶対実現出来なさそうなことを堂々と書く。
 その後でどんな条件が揃えば、それが実現出来るのかを検証するってどう?」
「夢を描くってことね、この地では実現出来なさそうだけど、実現出来たら盛り上がるだろうってイベントとか…。」
「イベントなら、スーパーアイドルを呼んでの大規模フェスなんてのを企画したいわね。」
「うん、人を大勢集める会場は用意出来なくてもネット配信…、ライブビューイングも有りかな。
 本物を目の前で見ることは出来ないけど、物理的な障害はクリア出来るし、人気の有るミュージシャンなら…。
 直接生で見られる観客を数十人程度に抑える代わりに高額チケット、ライブビューイングでは自然の中で歌うミュージシャンの姿を楽しんで貰うとか。」
「問題は…。」
「絵梨のイチオシが出てくれるかどうかね。」
「彼でなくても、過疎地の為にと泣きつけば興味を示してくれる人はいると思うわ。」
「私が泣きつけば良いのかしら?」
「出来るかどうかは分からいけど、姫が動いたら実現出来そうな気がして来た。
 ダメ元で大人達に話してみない?」
「絶対実現出来そうにないことだけど、検証結果は明るいと絵梨副編集長は思ってるのね。」
「私は子どもだから無限の可能性が有ると育てられて来たし、姫が動いたら大学生達が必死になって実現させようとしてくれそうだもの。」
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