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二学期-256 [花鈴-26]

「お母さんが考えてるのは財団と言うより寄付型のクラウドファンディングで、多くの人に関わって貰うことを目標にしてるの。
 寄付型だから、姫から名誉有る称号を得られるぐらいのメリットしかないのだけどね。
 ギフテッドの子達に対する支援を目指して、自分が応援したいと思う個別の案件に対する寄付と全体的な寄付を募って行く。
 そうしないと地味な分野への支援が弱くなるでしょ。」
「うん、テレビに出て目立ってる子ばかりに寄付が偏りかねないかな。」
「優秀な研究者が金銭面で苦労する日本の制度に愛想をつかして海外の研究機関を目指す人も少なくないの、そんな優秀な人達を私達で支援出来たら、私達の活動を理解し協力してくれるかもで、姫のお父さんにとってもメリットが有るとお母さんは考えてるのよ。」
「ラブアビス国の一員として支援しその力を発揮して貰えたら、個別にクラウドファンディングを実行するより効率的だものね。」
「ギフテッドの子を持つ親の中には、それで得られた資金を利用してここへの移住を考える人が出てもおかしくない、私達にとっても色々なメリットが有るのよ。」
「クラウドファンディングで寄付してくれた人達は、若い人達の成長を楽しめるってことかな?」
「そんなとこ、花鈴姫の成長を含めてね。
 姫がどんな大人になって行くかに興味の有る人は少なく無いのよ。」
「それは絵梨もでしょ?」
「私もYouTubeチャンネルで知られてはいるけど、姫とは全然比べ物にならないレベルだわ。
 小さな会社とは言え大社長の娘が小学生で会長を務めていて、大学生を顎で使っているのだから。」
「ちょっと待った~!
 顎で使ってるなんて人聞きが悪いでしょ。」
「いやいや、花鈴姫と大学生達との関係性が面白いとのコメントが有ったりするのよ。
 花鈴姫の指示で働いてみたいとかもね。」
「そんなコメントが…。
 なら働いて貰おうか。」
「何処の誰だか分からない人に?」
「最初の指示は、自分の力で私達の活動を後押しをする企画を立案すること。
 報酬は相談の上でってとこね。」
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