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二学期-243 [花鈴-25]

「それならハードルを下げてのスタートでも良いのでは?」
「いやいや、もしかしたら著名人とコラボ出来ると考えた方が楽しいじゃない。
 ダメ元だけど、実現出来たらその効果は、ハードルを下げた人達の何倍にもなるのよ。
 企画に乗り気の大学生達も自分の能力を試してみたいと頑張っているの。
 自分がお近づきになりたいミュージシャンをターゲットにしたりしてね。」
「ただの大学生がアタックしても…。」
「ふふ、ただの大学生でもそのバックに有るのは大企業の社長の姿だけでは無いのよ。
 まだ始まったばかりだけど、カナダで暮らしていたLilyや大賢者と話してみたいと言う話が来始め調整中。
 父との対談企画をシリーズ化したいと言う話に関しては会社でも前向きに検討して貰ってるの。」
「そこまで…、お父上が絡めば失敗は無さそうです。」
「それだって父の会社にもメリットが有ると捉えられているからで有って、娘に甘い社長だからではないのよ。」
「宣伝効果ですか…。」
「徳沢さんは、その辺りの事情に疎過ぎると思うわ。」
「人々がちょっとした宣伝で心を動されてしまうのって残念な気がするのですよ。」
「でも、エントリーの時点で審査をするから嘘は流せないし、宣伝には経済を動かす大きな効果が有ると言う視点を持たないと…、徳沢さんは大企業に向いてないとしても、その辺りの認識はしっかりしてないとダメよ。」
「ですかね、YouTubeで稼ぐことでも抵抗を感じるのです。」
「社会経済を一から学び直す必要が有りそうね。
 お金の流れを作る必要が有るし、ユーチューバーの人達だって努力して稼いでるのよ。
 実際に稼げてる人は、YouTubeで稼ごうと思ってる人達の何%なのかは知らないけど。」
「楽して稼ごうと言う姿勢が自分にはどうしても…。」
「そこまで楽なものでは無いの、私達のチャンネルだって普通の労働に対する対価として妥当な額の収益を得てるのであってそれ以上では無いのよ。」
「結構な額の収益だと聞いていますが?」
「それだけの投資をし努力をした結果なのよ、徳沢さんはその辺りの視野が狭いのよね。」
「えっ?」
「自分の価値基準が絶対だと思ってるでしょ。」
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