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二学期-233 [花鈴-24]

「はい、高校の学習は大学入試に向けてが絶対で視野の狭いものでしたが、それに気付かせてくれたのは大学の講義では無く、姫さまの登場するYouTubeチャンネルでした。
 姫さまの、社会学的に考えて高校生までに学習しておかなくてはならないことが、学校教育の現場で欠けているのは学歴社会の弊害だとか…。
 特に印象的だったのは、大人として成長した自分の姿をイメージして学べているのか、と言う言葉です。
 高校時代の自分は大人になった自分なんて考えたことも無くて。」
「子ども時代は大人になる為の学習期間だと思うのです。
 ところが、大学入試に向けて学力を高める期間だと勘違いされている方が多い様で。」
「はい、定期テストで上位に入り模試で結果を出すことが私にとって高校時代の最重要課題だったのですが、就職してから本当に必要なこと、学び考えておくべきことは他にも有ると教えられました。
 高校生時代は暗記に多くの時間を費やし、自分で考える、ことを疎かにしていたとも思っています。
 数学でさえ、考えて解くより過去問を沢山暗記して対応する癖になっていたのは学習塾での指導に影響されて、今はそんな学習塾にも大きな疑問を抱いています。
 ただ、学校と違い個別指導は効率的でしたので、この兎沢小学校の取り組みは良いと思っています。」
「大学生になって沢山考える様になったのですね?」
「ええ、もっと広い視野を持ちたいと考えています。
 受け身の学習では無く、自分から探求していく学習を学生の内に沢山したいと。」
「素敵です。」
「姫さまとYouTubeチャンネルで出会えて無かったら、真面目だけどつまらない人間のまま学生時代を過ごしていたと思います。
 私、佐々木茜は姫さまと共に素敵な大人を目指したいのです。」
「少し大げさですよ、でも、学校改革は自分で考える人にしか進められないと思っています。
 自分では何も考えられず、慣例に支配されてる大人には無理ですね。
 ところで、私は素敵な大人になれそうですか?」
「勿論です、既に素敵な姫さまなのですから。」
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