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夏休み-199 [花鈴-20]

 確かに水野さんが参加しているグループはボランティアとして募集されたものだが、彼の状況を考えると少し心配でアルバイトとして働いて貰おうと考えた。
 たが小規模発電とイルミネーションに関してもグループ活動の一部となり、その報酬として彼らの食材費をアップする、つまりはお肉の量を増やすことで合意。
 水野さんは色々計算していて何とかなるそうだ。
 結果、グループで取り組んでくれたことで調査は早くなり、小学生の夏休みが終わる頃には報告が。

「こうしてみると小規模発電と言っても規模も仕組みも様々なのね。」
「それだけに面白いと思うのですよ、ここにそれらを集めれば観光だけでなく視察に来てくれる自治体などの関係者が増えると思うのです。
 すでに小学校の取り組みや企業の本社移転と言った視察したい事業が有るのですが、それが増えれば注目度が更に上がります。
 イルミネーションはそのままこの一帯の宿泊客を増やすことに繋がると思いますし。」
「発電施設一つ一つの投資額はそれ程では無いのね、まあ、数を増やして行くとなったらそれなりの額になるのでしょうが、小規模水力発電のランニングコストは安く感じるわ。」
「主に点検と掃除だけですから、余程日照りが続かない限り安定した発電が期待出来ます。
 掃除も建設時に少しお金を掛けて置けば維持費を抑えられるみたいです。」
「電気を売ると言う発想も有るのね。」
「ええ、小規模発電でもイルミネーションを灯すだけでは無駄みたいです。
 太陽光と違って時間帯や天候に左右されにくいですから、会社関係の電力を賄えますよ。
 災害で電力会社からの送電が止まっても我々の小規模発電が生きていればと考えたら、そのメリットは大きいです。」
「私なりに調べもしたのだけど電気が安定供給されてる仕組みって結構複雑なのよね。」
「ええ、でもここで発電した電力をここで使うのは効率的です。」
「やはり、地産地消と言うことなのかしら?」
「ええ、何かとロスが少ないですから。」
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