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夏休み-181 [花鈴-19]

 大学生達のキャンプはまだ続くのだが、私達が宿泊するキャンプは一区切りと言うことで、その締め括り的なファイヤーストームが行われた。

「花鈴姫達の宿泊は今日が最後ですので姫から一言お願いします。」
「はい、短期間でしたが大学生の皆さんと様々な意見交換が出来ましたし、今後も株式会社花鈴に協力して頂けることが決定し意義深いキャンプになりました。
 この地域を盛り上げて行く仲間として、これから作成する長期計画に一人でも多くの方が参加し続けて下されば嬉しいのですが、この地から遠く離れた所に住むことになり簡単には来られなくなっても、この地を故郷として想って下さい。
 故郷的なものを持たない都市部の人達が、何の所縁も無い過疎地でも故郷だと思って下さることが出来たら、細やかながらもこの国のバランスは良くなると思うのです。
 そんな話を含めて、今後も情報発信して行きたいと考えていますので宜しくお願いします。」
「有難う御座いました。
 今夜の前半は歌など、後半はフリーデスカッション、アルコールに関しては節度ある範囲内でならと姫さまから許しを得、差し入れも頂いていますが、この場に相応しくない言動をし始めたら強制退場になると理解して下さい。」

 大学生の中にもお酒を飲めない人はいるのだが、多少お酒が入った方が饒舌になってくれる人もいるので、お酒の差し入れは相談して決めた。
 酔っ払いの行動を観察してみたくも有るのだがLily達がいるので程ほどにとお願いしてある。
 それでもフリーディスカッションの終盤では…。

「我らが姫に対して自分は忠誠心を抱いているのですよ。
 忠誠心と言う言葉は知っていましたが、このキャンプを通して初めて芽生えた気持ちで企業に就職して会社にそんな気持ちが芽生えるのかどうか分かりません。」
「分かるよ、お守りしたいって思うよな。」
「ロリコン的な感覚では無いの?」
「失礼だぞ、俺は姫さまの能力を認めているんだ。
 確かに可愛いが、それだけでは無い、こんな小学生はバイト先の学習塾にはいないんだ。」
「だろうな、姫さまレベルの小学生がそこら中にいたら、頑張って国立大学に入学出来た自分が惨めになる。」
「大賢者もいるのだけど。」
「大賢者は数学の得意な子ども、Lilyは英語も話せる子ども、絵に描いた梨は口の達者な子ども、ひろっちは冷静に姫に仕える子どもだけど、姫さまは子どもの姿をした大人なんだ。」

 酔った勢いかこんな話で盛り上がり…。
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