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夏休み-172 [花鈴-18]

「そんなにずるいことでは無いわよ。
 観光客の人に重機の操作を楽しんで貰いながら、ここの土地造成を進めて行くだけなのだから。」
「でも重機をプロが操作することと比べたら作業効率は凄く低くなるのでしょ?」
「絵梨は重機の稼働率って考えたこと有る?」
「勿論無いわ。」
「余程効率良く作業の注文が入らない限り眠ってる時間の長い重機は少なからず有るのよ、会社の担当者次第だけどね。
 今、ここで考えてる作業は急ぐ必要が無いの、だから指導者の給料を講習費で確保しつつ造成工事などを観光客がしてくれたら金銭的な効率は凄く良くなるかもでね。
 作業体験と言う名目で観光客にお金を払って貰って働いて貰うなんて素敵じゃない?」
「姫が腹黒だとは知ってたけど、そこまでとわね…。」
「え~、誰もが納得するシステムでしょ、お金を払ってでも重機の操作は体験してみたいものでしょ、ねえ、大賢者?」
「だと思うよ、でも平日は体験希望者が少なくて赤字にならないかな?」
「その辺りは有給休暇を取って平日に、なんてキャンペーンも有りだと思うの。
 有給休暇を取る切っ掛けがないまま使わない人がいるみたいでね。
 免許取得を目的としての講習になるのだから有休を使う理由になるでしょ。」
「免許か、取っても使い道が無かったりして。」
「そんな人の為には、免許取得後に現場実習として整地作業とかに当たって貰うの。
 あくまでも実習で有って労働ではないのだけど、美味しい食事に作業後のお風呂やお酒を楽しんで貰って満足して貰いつつ、自分が整地した土地が公園となって行く姿を思い描いて貰うなんて夢も有って楽しそうでしょ。」
「うん、有りかも、僕だってブルドーザーを動かしてみたいと思うからな。」
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