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夏休み-168 [花鈴-17]

「それは私にでは無く社長である父に対してのものなの。
 大人達は私を通して父を意識してるのよ。」
「良く分からないけど、それだけ偉大な社長と言うことかな。」
「企業の在り方に関して書いた本がそれなりに売れていて、その印税をここの活性化資金に充ててるからね。
 本社移転の関係でここの工務店は安定した収入が見込める様になったし。
 どんなに立派な大社長でも地元の利益に繋がることをしていなかったら尊敬されてないと思うわ。」
「地元に利益をもたらしているから尊敬されてるんだ。
 でも、それは姫もだろ、姫の会社はお年寄り達の生活に直結しているのだから。」
「それが出来るのも父の後ろ盾が有ってのことなのよ。
 誰も小学五年生が自力で活動してるとは思ってないの。」
「そっか、それで姫はどの程度自分の判断で指示を出したりしてるのかな?」
「指示はそんなに出して無いわよ、社長がいるからね。
 社長と相談することは有るけど、私は社長のお手伝いをしてる程度なの。」
「それでも着実にファンを増やしているよな。」
「絵梨のお陰でね、初対面の人にでも気軽に声を掛けられる心臓の強さは私にないのよ。」

「はっくしょん。」
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