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夏休み-135 [花鈴-14]

「自分がお婆ちゃんになるなんて全然実感が湧かないけど、事故に遭ったり重い病気をしたりしなければ何時かはお婆ちゃんになるのよね。」
「ええ、それを意識していたら、認知症のお年寄りのことだって大切にしなくてはと思いませんか?」
「そうね、でも認知症の人って可愛いのよ、施設の職員は老いて子どもに帰ると話してましたが、言われたことを一分後には忘れていても、日にちが分からなくなっても大した問題では無いのよ。」
「まさかお年寄りで遊んでたりはしてませんよね?」
「しないしない、観察者として人の能力についてとか考えるだけ。
 お年寄りに嫌われたくはないですよ。」
「観察者ですか。」
「冷静に見ていたら普通の人が何を考えてるか分かると父から教えられました。
 但し、分かってもそのことを話しては行けないのですけど。」
「確かに心を読まれてると知られたら友達が減りそうです。」
「藤井さんも実践してることでしょ?」
「そうですね、でも、花鈴姫の考えてることは、さっぱり分からなくて。」
「え~、嬉しい時は嬉しそうにしてると思うのだけな。」
「いえ、時々常人が考えることの斜め上みたいな発言が飛び出しますし、何か企んでいそうだったり。」
「う~ん、否定は出来ないけど、人に害を与える様なことは少ししか考えてないわよ。」
「はは、少しは考えてるんだ。」
「上から目線で偉そうなことを言って来る小者は嫌いなの。
 そんな人は僅かだけど。」
「はは、姫のロック魂ですね。」
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