SSブログ

夏休み-107 [花鈴-11]

  実際の所、兄は優しく尊敬出来る存在。
 歳が離れてることも有り兄妹喧嘩をした記憶が無い。
 私の我儘を受け入れてくれるから喧嘩にならないのだ。
 そんな兄の、家とは違った一面をこのキャンプでは見せて貰っているのが少し新鮮。
 食事の準備では大学生に指示することも有れば、大学生に教えを乞うことも。
 対人関係でのバランスを意識してるのかも知れない。

「姫さまのお兄さまは頼もしいですね。」
「ふふ、藤田さん、惚れた?」
「ええ、自分がもう少し若かったら告白してたかも。」
「告白するのなら藤井さんではないのですか?」
「彼は微妙に自分とは合わない気がして、嫌いな訳では無いのですけどね、まあそれ以前に彼は特定の彼女を作る気になりつつ有りますし。」
「異性として人を好きになることは、本での知識だけで実の所良く分かってないのですよ。」
「科学的にざっくり突っ込んだ話をするなら、人間の本能、いえ、動物の本能なのです。
「う~ん…。」
「人間は知性が発達したばかりに社会の仕組みが複雑になりましたが、男女間の根底には子を持つと言う本能が絡んでいます。
 動物の多くはより強い子孫を残す為により優秀な相手を求める訳ですが、タイミングと言うのも有ります、所謂発情期が人間にも有ると思っていまして。
 一年中発情期みたいな人もいれば色んな条件が揃って異性を求める…、あっ、こんな話を姫さまにして良かったのかしら。」
nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。