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徳沢-55 [花鈴-06]

「ここではね、でも屋外では色々やって来たのよ。
 ご飯を炊いたり、カレーを作ったりは薪を使ってもね。
 その薪が木の種類によって燃え方が違うって知ってた?」
「全然だよ、そんなことはテストに出なかったからな。」
「テストに出ることって将来役に立つことばかりだったの?」
「どうかな…、でも少なくとも小中学生が学んでる事は必要なことだと思う。
 音楽とかは直接生活に結び付かないかも知れないが、心を豊かにと言った目的が有るんだ。」
「音楽のテストで、一人ずつ皆の前で歌わせるってどう思う?
 私と違って歌の苦手な子もいるのよ。」
「う~ん、そう言ったことも経験なのかな。」
「それで音楽が嫌いになった子に対して、何の為の授業なのか説明出来るの?」
「そ、それは…。」
「うちの父と学校の先生の大きな違いはそこなの。
 学校の先生は論理的に説明することが出来なくてね。
 だから絵梨と私が大きな顔をして学習の手伝いをしていられるのだけど。」
「その辺りに花鈴姫の秘密が有るのかな。」
「知りたい?」
「勿論。」
「その見返りは?」
「畑の作業を頑張るとか。」
「それがね、越して来た社員の人達が体験したいそうで畑の仕事は減ることは有っても、隣の敷地整備が終わるまで増えることはないのよ。」
「姫さまとしてはどの様な見返りをお望みなのでしょうか?」
「そうね、先生達の再教育と教師の職務の見直しをして欲しいかな、勿論上から目線でね。」
「上から目線と言うのは?」
「私からの質問に明確な答えが出せない人がいるのだけど、あやふやな論理に基づいた適当な回答で誤魔化そうとするのだけ、それをやめて貰いたくてね。」
「自分はそんな立場にないのですが。」
「学生の立場から、私が質問した内容を表現を変えてしてみたら、どんな答えが返って来るのかに興味はない?」
「あっ、有ります。」
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