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近衛予備隊-453 [高校生バトル-88]

「私達の理念が広がって行くのは嬉しいわね。
 各国の大使館や領事館は上手く機能してるの?」
「それぞれが駐在している国と交渉し領事館を増やしつつ有ります。
 以前は大使館すら少なく、それも貧弱でしたが、千年王国となり国籍を取得する人が増え始めてからは領事館を千年王国マーケットの近くに開き、そこにインターナショナルスクールを併設と言う形を目論んでいます。
 すでに千年王国マーケットを中心とした一帯がそのエリアで一番栄えた土地となり、地元の人達から周辺地を含めて千年王国と呼ばれている所も有るのですよ。」
「その国の愛国者と揉めなければ良いのだけど。」
「ですね、ただ、今まで手に入りにくかった物がマーケットで買える様になり、マーケット関係で雇用の場が増えてることで喜ばれていると聞いています。
 そのままバーチャル千年王国の延長ぐらいに思って貰えていれば良いのですが、千年王国があちこちに領土を広げていると思われたら少し心配です。」
「そうね、千年王国の自治領になる話が一つ進んでいるのでしょ。
 独立国として存続させるより千年王国の統治下に入った方が経済的に安定させられるだろうと。
 マーケットの展開から近衛隊が力を発揮した国で、詩織の信者が多いことも有り既に我々の会社がそれなりの影響力を持っている小国です。
 極めて平和的なのですが他国は侵略と捉えるかも知れません。」
「それに対して第三国からの武力攻撃とか有ると思う?」
「武力による侵略では有りませんので大義名分は立ちません、自治領になる話も我が国の経済改革やタリート自治州での展開を知った上での話、国民は千年女王の下で国の改革を進めたいと願っているのですから。
 武力攻撃が有るとすれば宗教上の教義を理由にしたテロぐらいでしょう。」
「私が女神となったことで様々なことが早く進んだ一方、異教徒の神を認めない連中には面白くない思いをさせているのでしょうね。
 バーチャル女王への移行を早めてはどう?」
「様々な意見が出ていますが、千年女王は若くて美しいままが理想だとは思います。
 ただ、バーチャル女王への移行はタイミングが難しいです。」
「そうね、CGを駆使することで私がカメラの前に立つことは減っているけど…、暫くしたら本人が撮影現場に立つことは無くなったとアナウンスするのはどうかしら?」
「詩織が不利益を被らなければ良いのですが。」
「企業のトップとしての仕事は殆どリモートにして来たし、対外的に私が姿を現わす必要の無い形が出来たから問題無いでしょう。
 私の仕事もバーチャル女王がしてることにするつもりだったし。」
「大企業のトップがバーチャルで問題無いのですか?」
「勿論リアルな人間が仕事をするのだけど、企業の象徴はバーチャルでも構わないでしょ。」
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