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近衛予備隊-452 [高校生バトル-88]

「まだ特に罰は与えていないのね。」
「ええ、今の所は頭の悪そうな愉快犯ばかりですので、タイミングを見計らって一気に叩きます。
 彼らを見せしめのスケープゴートにすれば、バーチャル千年王国も落ち着くと考えています。
 今後はそれぞれの国の法律と照らし合わせて脅迫罪などを適用して貰うことになるでしょう。」
「我々に協力的ではない国の場合も?」
「リアル千年王国の法に基き少なくとも友好国への旅行は出来なくなります、後は登録時に本人が了承した規約に沿ってとなります。」
「国籍やパスポート同様、リアル千年王国を前面に押し出して行くのね。
 海外在住のまま千年王国の国籍を取得する人は増えたの?」
「ええ、二重国籍が認められている国の人達は、詩織さまに忠誠を誓った上でリアル千年王国の国籍を取得しパスポートを手に入れています。
 国民は毎月万単位で増えているのですよ。」
「二重国籍を認めていない国の人達は残念な気持ちになっているのかしら?」
「思い切って今までの国籍を放棄し千年王国の民となる人もいます。」
「バーチャルで国民になるのは軽い気持ちで大丈夫だろうけど、国籍変更にはそれなりの覚悟が必要でしょ、彼らにメリットは有るの?」
「メリットは少ないかも知れませんがデメリットも少ないと考えられてのこと。
 千年王国のパスポートではビザの取得が難しい国が有ると言うことぐらいでしょうか。
 他は国籍に関わらず居住国の法律に縛られますので。」
「言われてみればそうね、バーチャル国家でパスポートとか難しいことを考えるより早いとは聞いていたけど。
 タリート共和国が千年王国タリート自治州になっても、国民の生活はあまり変わって無いのと同じなのね。」
「タリートが変わるのはこれからですよ、既存の学校を単位制に変更し、職業実習を大きく取り入れ始めていますし、農地改革などは時間の掛かる作業です。
 各国で国籍変更した人達は、大使館に集まり新たな学校の設立を考えていましてね。」
「学校?」
「自国の学校制度に不満が有って千年王国の国民になった人達は、我が国の教育制度をお手本にインターナショナルスクールの設立を試みているのです。
 学歴を考えたら子どもが不利益を被るかも知れないのですが。」
「日本の場合、真面目な子なら自分で学習し高卒認定試験を通れば良いのだけど、他国の事情は分からないわね。」
「学歴を気にせず、自分の子どもには自国の教育制度下で無駄な時間を過ごさせたくないと考えた人達が教育の理想をと動き始めたそうです。
 目標は近衛予備隊の支部を自国に設立することだとか。」
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