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近衛予備隊-444 [高校生バトル-87]

 我らが共和国を王国に移行、これまでの国家改革の進捗を見たら反対出来る人は少ないだろう。
 詩織さまが日本人だと言うことを反対理由に挙げる人がいたが、多くの国民にとって女神さまの国籍に意味は無い。
 国家元首、大統領である自分が詩織さまによって育てられたと理解してる人は多く、自分は王家の王子でも有るのだ。

「シャルロット、我が国が王政に移行するに当たって問題は有ると思うか?」
「ここまで準備が粛々と進められて来たのを見て来たけど、小さくなった反政府組織ぐらいでしょ。
 一番迷惑しそうなのは、血筋を重んじ伝統有る王国の王家ぐらいかしら。」
「かもな、とても素晴らしい王様の血筋で有っても…、まあ、今は象徴に過ぎない所が多いのだから、笑顔が素敵なら問題無いのだろう。
 王家が国政の実権を握ってる国は何とも言えないが…。」
「初代女王さまはどうしてらしたの?」
「何時も通りさ、既にアビュニス王国の女王、この国では世界的には国と認められてない村レベルの王国の女王だったが、企業のトップとしての実績が有って気にもしていないさ。」
「タリート共和国のことは?」
「元々このエリアの経済改革を目論んでいたのだから、それが一歩進んだぐらいのことみたいだ。
 一人の女王の下に国々が手を取り合えれば良いのだがな。」
「でも、今は良いけど時を経て詩織さまが退かれたらどうなるのかしら?」
「次の国王に頑張って貰うしかないが、その準備は自分達で出来ることだ。
 我が王家は国に関係なく王子王女を迎え入れて行く。
 彼らには王家の一員としての仕事をこなして貰いながら、政治経済を学んで貰い尊敬されるリーダーに成長して貰う。
 そこで権力闘争が起きる様なら我々の挑戦は失敗だな。」
「失敗しない為の教育なのよね。
 でも、生まれながらに王位継承権を持っていた訳では無いのだから…。
 何にせよ、女神さまの後を務めるのは大変そうだわ。」
「先のことだけど色々検討はしてるんだ。
 先々の国王は詩織さま同様、王宮から出歩くことを好まれないとしてね。」
「映像で国民にアピールするの?」
「実物がパレードなどでアピールするのは王子や王女で充分だろ。
 実物を見たと有難がる人はいるが、それが所謂影武者だった所で何の問題もないと思わないか。
 実質的な国王の役割は王子や王女が分担し摂政と共に担えば良い。」
「ジョンは王子のまま大統領から摂政になるのだから、そう言うことなのね。」
「詩織さまがお疲れの時は、女王としての役割全てを我々が担う。
 それが女王になって頂く条件でね。
 詩織さまの姿をCGに置き換える案も出されていて、それが実現したら千年女王として代替わりを気にする必要が無くなるのかも知れないんだ。」
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