SSブログ

近衛予備隊-442 [高校生バトル-87]

「前大統領が年老いても元気過ぎるあまり、こちらに口出しして来る様なら老害だと理解しています。
 幸い彼には色々な楽しみが有り、たまに会食しても政治の話は出て来ないのですが。」
「ジョンと話をするのも楽しみの一つなのでしょうね。」
「老害とまでは行かなくても、近衛予備隊のメンバーは職場で、理解力が落ちたか元々低かった人達相手に苦労してるみたいで、こればかりは対策の立てようがなく苦慮しているとは聞いています、年長者が上司か部下かには関係無く。」
「引退して貰うには早過ぎるのね、でも十年もしたら人が入れ替わって改善されるのではないかしら。」
「日本の老害はそんな感じなのですか?」
「日本は無理ね、十年したら別のお年寄りが…、いえ寿命が延びてるからそのままかも。
 八十を超えてる人が政治の中枢にいるなんて、次を育てられない無能な人の象徴なのだけど。」
「自分達はリーダーになったら次のリーダーを育てる様に言われて来ましたので、自分が担当していた会社の部門を信頼出来る部下に引き継ぐのはスムーズでした。
 大統領職の方は自分がまだ若いですし、知名度の問題も有るのでゆっくり進めていますが。」
「王子や王女の候補も若いものね。」
「でも若い国だからこそ、五十年後とかを見据えたいと思うのです。
 五十年後に自分が老害だと言われない為にも。」
「国際情勢は五年後、いえ一年後でさえ、どうなってるか分からないでしょ。」
「ですね、それでも国のリーダーが先を見据えていないと。
 次の大統領選挙も問題なさそうですし。」
「独裁者としての力を発揮しなくても?」
「ええ、詩織が女王としてバックにいてくれますから、共和国と言っても実質的に王国なのです。
 当選後は共和国から王国への移行を進めようかと思っています。」
「民主主義からは少し後退することになって国民は納得すると思う?」
「多くの国民は民主主義について分かっていないのではないでしょうか。
 自分が初めて大統領になった時は若さとルックスだけで当選したと言われたものです。」
「そうだったわね、でもこの国の国民は幸せだわ、適当に選んだ大統領が優秀なのだから。
 間違って対立候補が当選してたら、この国は終わってたと思うわよ。」
「ですね、もっとも詩織の活動を排除すると訴えた時点で彼の敗北は決定していました、すでに共和国から詩織を女王とする王国にすることを多くの人が望んでいたのですから。」
nice!(11)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。