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近衛予備隊-440 [高校生バトル-86]

「大人に対しては義務教育みたいな訳に行かないものね。」
「大人でも学びたい人は学校で受け入れているのですが、学ぶ気の無い大人に強制しても成果は見えません。
 義務教育の成果ですら彼らに理解されるまでには時間が掛かりそうなのです。
 教育のメリットに気付く様になれば少しは理解が進むのでしょうが、細々と暮らしている人達は今の生活に満足してるのかも知れません。」
「でも、子ども達は満足してないのでしょ。」
「意欲の有る子は親に関係なく学校へ通いますが、のんびり過ごしたい子は小学生のまま義務教育を終え、親と一緒に貧乏生活を楽しむのですかね。」
「それで納得してるのなら貧困対策をしても…、普通に稼いでる人から反対されてるのでしょ?」
「その辺りは貧困対策の内容が知られる様になり弱まっています。
 事情を調べた上で仕事の斡旋をメインにしていますから。
 ハンディを抱えている人に対しては生活補助をしていますが、可能な限り、出来る仕事を作ってでも働いて貰う様に進めています。
 のんびり暮らしたい人には短時間の労働ですが、衛生面を考慮した最低限の暮らしを自力で、を目標としています。」
「国家改革が進んで最低限の暮らしも変化したのでしょうね。」
「ええ、衛生的な暮らしを国民の義務と考えて貰っています。
 そこが進まないと伝染病を減らせませんので。」
「蚊や蠅、鼠は減らせたの?」
「王国内はそれらが繁殖する環境を無くしていますので、殺虫剤の消費量も減っています。
 貧困エリアでは学校が中心になって環境改善を図っているのですが、衛生面に無頓着な人ばかりなので難しそうです。」
「そのままだと衛生面の意識改革が進んだ人達との分断が起きそうね。」
「義務教育を受けた子ども達が変えてくれると良いのですが…。」
「期待出来ないの?」
「子どもは親の背中を見ているのですよ。」
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