SSブログ

近衛予備隊-429 [高校生バトル-85]

「近衛予備隊の子達は色々な意味で大人ですよね。
 教育実習生になるまでに受けて来た学習の成果なのでしょうか。」
「新兵でも先輩達が災害時に活躍していることを知っていますし、ほとんどの子は自分達もその場に立つことを想定して入隊して来ます。
 予備隊に入隊することは、その覚悟も有ってのことなので、十三歳でも大人扱いされます。
 大人扱いされる場で我儘は言えませんし、言おうとも思わないでしょう。
 高校生に成りたての子達は、子どもから大人へ至る入り口の年齢ですが、大人扱いされることで成長します。
 試験時に自分を取り繕い誤魔化して合格した子は、その辺りで苦労するのですが、ほとんどの子は名誉ある近衛予備隊の一員、大人の一員だと自覚しているのです。」
「その辺りの考えがしっかりしていない子は学力的に問題無くても不合格になるのですね。」
「ええ、不合格になった子は中学生に成りますが、近衛予備隊に対する憧れの強い子は何故不合格になったのかを考え再度挑戦します。
 高校には十八歳まで受験資格が有りますので。」
「日本人の私は時々混乱してしまいます、十七歳の新兵を十五歳の先輩が指導することも有るのですよね。」
「国軍の先輩は新兵に対して厳しいですが、予備隊の先輩は新しい友達が出来たぐらいに考えていますので、新しい仲間が無理なく学習や実習に臨める様にサポートしてくれます。」
「卒業がないから十八歳でも問題無いと。」
「ええ、十八歳で新兵になる様な子は中学でそれなりに学習していますので、得意な分野を高校の先輩に教えることも出来ます、子ども同士教え合い高め合うのが近衛予備隊の精神ですので。」
「高校でトラブルは無いのですか?」
「勿論子どもの集団ですからトラブルは起きますが、そのトラブルに対してどう対処するのがベストなのかを考えるのも学習の一部、トラブルの分析をしたい子は少なくないのです。
 ただ、高校ではそれほどトラブルは起きないので、小中学校のトラブルに目を光らせています。」
「そこで人間関係を学ぶと考えればよろしいのですか?」
「ええ、そのまま職場で活かしていますよ。」
nice!(9)  コメント(0) 

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。