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近衛予備隊-428 [高校生バトル-85]

「子どもの集団もリーダー次第で良くも悪くもなるのですね。
 やはり歳の違う子で構成されているのでしょうか?」
「地域で構成され兄弟もいますので普通のことです。
 好ましくない集団も有る訳ですが、それなりに社会集団の約束事を身に付ける側面があり、リーダーによっては生きて行く為の窃盗はしても、それ以外は真面目な子達だったという例も報告されています。」
「そう言った集団で子ども達は社会性を身に付けるのですか…。
 日本では子ども達の社会構造に問題が有りまして、学校では同じ年齢の子でクラスを構成し、学校生活の殆どをそのクラスで行いますが、遊ぶのも同じ年齢の子が中心になっています、ある意味歪んだ社会になっているのです。
 かつては有った地域の子ども社会が都市部では崩壊してしまいまして。」
「それは変えられないのですか。」
「ここの様な子ども社会を知らず、意識さえしていない教員もいます。
 異年齢の子と交流するメリットを理解している人は少なからずいるのですが、学校での管理を考えたら手間が掛かります。
 子どもを取り巻く環境は大きく変化して来ましたが、良くなったとは言い切れないのです。」
「そうですか、我が国は発展途上ですので今は良くなりつつ有る段階ですが、先のことも考えておくべきなのですね。」
「今の制度のままで問題なく進んで欲しいです、教師がずっと試行錯誤していてくれれば…。
 しかし、ここの単位制学習はもっと大変だと思っていましたが、意外と余裕が有るのに驚きました。
 試験に合格すれば、上の学習へ進められる。
 それを細かく行うのは大変だと思っていたのです。」
「試験は行っていますが、その合否だけが子どもに対する評価。
 学習環境を整え教師が教えもしますが、学ぶのは子ども自身なので手間は掛からないのです。」
「近衛予備隊からの教育実習生が子どもの相手をするだけでなく、子ども同士が教え合っていて、教員の役目は見守ることなのですね。」
「学校によって異なりますが、ここは教育実習生の人数が多いので、子ども達の単位に関する管理も彼らが担っています。
 それぞれの学習に対して、どんなアドバイスが必要なのかも考えてくれているのですよ。」
「それが実習生にとっての学習なのですね。
 高校生と言っても歳の近い小学生、年上も普通にいるのでやりにくくないかと思っていたのですが、誰も気にしてないみたいで。」
「人間的に問題が有れば教育実習生にはなれません。
 十三歳でも十五歳の子とも良好な人間関係を築ける子が学習に関するアドバイスをしているのです。  
 教師役の子でも、遊ぶ時は年上の指示に従っているのですよ。」
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