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近衛予備隊-422 [高校生バトル-85]

「寝てるのなら周りに迷惑を掛けないので問題ないと思うのですが。」
「実際、無理して起きてた所で身に付くことは無いので問題ないのですが、つまらない自分の授業を聞かせたがる教師が少なく無いのです。」
「無理強いをしつつテストして評価してるのですか?」
「入学試験の時に、その評価が影響しますので。
 ここの様に小学生が規定の単位を取り希望したら中学生になれるとか、高校生が更に上のレベルで学びたい、研究したいと思ったら大学生になれるという制度では無いのですよ。
 高校受験だけは同じかと思っていたのですが、人物審査に重きを置いていると知りまして。」
「日本の高校では面接をしないのですか?」
「形式的にしている学校が多いです、ただ、こことは違い高校生イコール、エリートではないのです。
 人間的に多少問題が有っても学力試験で点を取れれば高校に合格、また、学力に問題が有る子を受け入れてくれる高校も有ります。」
「高校の基準が違うのですね。」
「ええ、大学進学を目指す子向けの高校や、取り敢えず高校卒業の資格を得ることだけを目標にする高校など様々で、ここのシステムを見させて頂いて改めて考えさせれています。
 日本の名門大学に入学するだけの学力が無くても、ここの高校生は人としての総合力が高いと噂では聞いていたのですが、ここに来て彼らと接し、それを実感させられました。
 私が接した子達は、この国を豊かにするためにとか、詩織さまの国を恥ずかしい国にしたくないとか、働きながら学んでる子が多いみたいですし。」
「実習を経て職に就く、そこでどんな知識が必要なのかを知り、高校サイドに更なる学習の手助けを求めて来る子もいます。
 それが新たな選択科目として高校生に提示されたり、それを大学で学べる環境を整えたり、そんな形で高校や大学は成長しているのです。
 もっとも、大学は趣味的な学部が多いのですが。」
「趣味の延長でも、そこからイベントに繋げ大学の運営費を稼いだりしてると聞きました。
 日本の学生にもイベントで稼ぐ子は居ますが、ほとんどが私利私欲の為。
 大学に合格する為の学習をして来ても、人としての総合力を養う学習とは無縁なので社会の為にと言う意識が弱いのです。」
「豊かな国で育った子と貧しい国で育った子の差でしょうね。
 ここは心の貧しい大人の多い国ですが、高校生達はエリート意識を持って頑張ってくれています。」
「その象徴が近衛予備隊の隊服なのでしょうか?」
「ええ、隊服を着るのに相応しく無い子は能力が高くても高校生になれないシステムになっています。
 勿論、試験の為に自分を取り繕って合格する子もいますが、そんな子でも高校生になり先輩からの指導を仲間と共に受ける内に、隊服の似合う高校生になって行くのです。」
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