SSブログ

近衛予備隊-417 [高校生バトル-84]

「学生達は私の娘と大統領に感謝していると良く口にするよ、尊敬する女王や大統領の為にもっと働いて国家改革を進めて行きたいともね。」
「詩織さまがどれだけこの国の為に動いて下さったのかは皆知っています。
 自分は詩織さまの意向に沿って共和国の運営に携わっているのに過ぎないのですが、一応国家のシンボルなので。」
「尊敬に値する人物が国を動かしてるのだから、自分達が甘えてはいけないそうでね。
 大学の予算は少ないのだが増額要求は新規事業に繋がる工学部ぐらい、大学ってこんなに安く運営出来るのかと、思わず日本の大学を調べてしまったよ。」
「遠江大学は趣味の集まりなのか金銭を要求して来ないのですよね?」
「ああ、彼らはお金に余裕の有る人達だが、教育水準の低い国が改善されて行く様を見てるのが楽しいと聞いたことが有る、手土産持参で遊びに来て、ついでに学習指導とかしてくれる連中だからな。」
「しかし大学の予算が足りてないのは心苦しいです。」
「そこは気にしなくて良いよ、工学部の研究者は我々の会社に籍を置いていて会社から給料を受け取っているし、文学部など多くの学部には給料を受け取る存在がいないからな。
 様々な情報にアクセス出来る様にして有るから、自分から学ぶ姿勢の有る学生に先生は必要ない、趣味で相談に乗ってくれる遠江大学メンバーだけで充分なんだ。」
「彼らがもっと上を目指す様になってもですか?」
「ああ、試行錯誤しながらも現場と直結で研究している教育学部は、常に今考えられる最高の教育を目指している。
 それ以上の教育学部なんて存在しないんだ。
 それを、外国語学部を始めとした各学部がサポートしてるのだから、最高の大学だと思う。
 工学部が背伸びする必要は無いからな。
 各小学校に併設されたサテライトキャンパスは数だけでなくパソコンなどの環境も充実させ大学生が活用しているが、そこに数学研究室の建物が加わったからな。」
「しかし学生ボランティアが建築に当たっているとしても、建設資材の費用はどうしたのですか?」
「聞いて無いのか?
 一期工事は近衛予備隊の先輩である君の第一夫人が全額負担し、二期工事は第二夫人が、三期工事以降は自分達で起業して得た利益でと、起業に関する初期投資は私が相談に乗っているんだ。」
「妻達のお小遣いで建てられる程度でしたか…。」
「学生達は立派な建物を望んでいないんだ、誰でも気軽に入れるのが理想なのだそうでね。」
「そうでしたか、王宮関連の建物とは逆なのですね。」
「王宮は王室の権威付けも一つの目的になるし、それ以上に観光名所だからな。」
nice!(10)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 10

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。