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近衛予備隊-414 [高校生バトル-84]

「近衛予備隊はスタート時こそ無試験でしたが、近衛隊のスタッフが直ぐにリーダー育成の必要性を感じたそうで、有能な子のみを隊員とすることになりまして。
 無試験の一期生がパフォーマンスで人気者になったことも有って、子ども達が憧れる存在になり、入隊を目指して学習に励む子が増え、詩織さま直属の名誉ある隊との認識が確立されたのです。
 入隊後は隊の団結を強調する先輩に指導されますし、何と言っても最も多感な時代を共に暮らす近衛予備隊の仲間は家族以上の存在になって行くのですよ。
 その近衛予備隊総司令官からの指示には重みが有るのです。」
「高校生の服装は自由だが隊服を着ている子が多いのは、そんな気持ちの表れなのかな?」
「彼らは隊服を身に付け誇らしい気持ちになり、学習や実習に励むのです。」
「その指示を大統領が出してはダメなのか?」
「駄目では有りませんが、彼らにとって大統領が何をしてるのかは学習を通してだけで、然程有難味の有る存在では無いのです。
 それに比べたら近衛予備隊総司令官は指揮系統のトップですからね。
 これまで災害時に度々出動して貰っていますが、彼らは指揮系統が乱れたら作戦行動が失敗すると認識しています。」
「う~ん…、同一人物なのだから大統領からの指示でも良さそうなものだが…。」
「まあ、気持ちの問題なのですよ。
 総司令官は隊員たちの健やかな成長を願っていますが、大統領は国民全体のことを考えています。」
「あまり考えたことは無かったが、大学生も同じ認識なのかな?」
「大学生の中には自分の授業を受けた学生が少なからずいます。
 最近は回数が減りネットを介してのみになっていますが、過去の授業映像も見て貰っています。」
「特別な授業なのか?」
「そうですね、以前は普通に英語を教えていましたが、今は何故数学に取り組んで欲しいのかなど隊員が学ぶことの再確認を中心に話しています。
 それと我々が目指している社会環境については全隊員向けに話をし、質問にも応えて来たのですよ。」
「そうか…、近衛予備隊総司令官は隊員と向き合っているということかな。」
「ええ、時間は限られますが可能な限り。」
「そして大統領は自身の職務に励み彼らのことは忘れてると?」
「忘れてはいませんが、まあ、そんなとこです。」
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