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近衛予備隊-391 [高校生バトル-82]

「はい、簡易水力発電装置を見せて貰い、水車の形状によって発電効率が変わると教えて貰いました、自分でも発電効率の良い水車を作ってみたいと思い、流体力学などの学習を進めています。
 高校生が立ち上げた会社も見学させて貰いました。」
「そうか…、大学にはまだ流体力学を研究する研究室がないのだが、ついでに立ち上げるか?」
「そんなに簡単なのですか?」
「数学の研究室より簡単かも知れない、今まで発電装置の開発に取り組んで来たメンバーから希望者を募り、ワンランク上の知識に触れて貰う場とする。
 遠江大学に指導してくれる人材がいなかったら探す必要が有るけどな。」
「高校生を大学生にするだけなのですね。
 大学生になってメリットは有るのですか?」
「そう言われてみると微妙だが、研究室が立ち上がるのなら今まで以上に高度な情報に触れられる様にサポート出来るだろう。
 彼らは結果を出しているから必要ないかもだけど。」
「それは無いと思います、実験を通して得られたデータから最良の水力発電機を開発していますが、彼らはそこに理論的な裏付けが欲しいと話していました。
 それが解れば更に効率的な発電機を作れるのではないかと、そんな話を聞いて自分は流体力学などに興味を持ったのです。
 彼らは英語で調べていますが自分は日本語でも調べられますので役に立てるかも知れません。」
「成程、亮二の目から見て流体力学などの研究室を立ち上げて行くのは彼らにとってプラスになると思うのかな?」
「ええ、簡易発電の可能性は大きいです、効率を考えたら大規模な発電と送電網には全くかないませんが、災害時や観光を意識した取り組みは進めるべきだと思います。
 今は発電効率以上に観光資源としての需要を考えていますが、これから電気自動車の充電が出来るレベルのものの改良が進めば、開発の遅れてる地域でも使えると思います。
 大学の研究室なら3Dプリンターぐらい置けますよね?」
「あっ、そうだな、今までは簡易的な物が中心だったが、電気自動車の充電を日常的に行うことを考えたらレベルアップを図る必要が有る。
 電力会社の社長をしていた頃には、様々な発電方法、様々な規模による発電を考えていたが、高校生が取り組んでる規模の物までは頭に無かったんだ。
 でも、実際、大雨による土砂災害が有った所では停電の復旧に時間が掛かったのだけど、取り敢えず簡易発電機を持ち込んだことで住民に安心して貰えたそうだ。」
「はい、自分も聞きました、近衛予備隊が支援物資を取りまとめ王国騎士団の指示で国軍が運ぶ。
 自分も高校生になって近衛予備隊の一員になれたら誇らしいです、子どもでも国の役に立てるのですから。」
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