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近衛予備隊-386 [高校生バトル-81]

「佐伯学長、お久しぶりです、大学の方は如何ですか?」
「随分形が出来て来たよ、色々驚かされたけどね。」
「どんなことで?」
「経営学部生達が実習として会社を立ち上げてることに驚いたが、小企業を買収し立て直していてね、その利益を大学の運営費にと考えていたんだ。
 資本金は詩織のおこづかいだそうだが、調べてみたら結構利益を出している。」
「その分本部からの資金が減らされるのでしょうか?」
「いや、それは詩織が許さない、大学設備の拡充に充てられるだろう。
 高校生達が立ち上げた会社の利益も学校設備の拡充に充てられているからな。」
「国として教育にもっと予算配分をしたいのですがなかなか難しいのです。」
「インフラ整備に貧困対策だろ、仕方ないさ。
 政策研究室のメンバーも今のペースで問題ないと話してたよ。」
「政策には彼らの意見も取り入れていますので、問題が有ったらこちらに伝えて貰わないと困ります。」
「彼らはジョンのシンクタンクなのか?」
「ええ、大学生全員に対して国政に問題が有ると感じたら教えてくれる様に話しています。」
「なるほど、大統領が絶大な人気を誇っているのはそう言ったお願いを普通に出来るからだろうな。
 これから大学生になる連中にも、それが伝わる様にしておこうか?」
「お願いします、先輩達が指導してくれるとは思いますが学長からも伝えて頂ければ安心です。
 今後大学生はどの様な形で増やして行くのですか?」
「高校生の中から大学で進めている研究に興味が有り優秀な子をピックアップして行く。
 自薦他薦出来る体制はもう直ぐ出来上がるよ。
 教育学部は教育実習生の中から教員を目指す者全員を教育学部へと言って来たから了承しておいた。
 教育学部生が何人増えようが大学の予算に影響ないからな。
 国軍兵士出身者が教師を引退したがっていて教員は不足気味だろ。」
「はい国軍には無理なお願いをしました、子どもに教えるより施設環境を整えたり実習の手伝いに専念したい人が多いと聞いています。
 高校生と留学生からこの国の教員に成りたいと申し出てくれる学生が増えてくれれば良いのですが。」
「ここで教職に就きたいと言う留学生の多さに少し驚いたが、教育システムの差を見せて貰って納得したよ、選択授業でも人気の有る先生の授業は大勢が熱心に受講していた。
 義務教育内容は簡単で全員がクリア出来る水準、そこから選択授業に繋げて行けるかどうかが教師の力量だと聞かされて授業参観をして来たが、改めて学校教育について考えさせられたな。」
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