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近衛予備隊-365 [高校生バトル-79]

「中川さん、日本の学校は授業形式ばかりだと聞きましたが、どうなのです?」
「ええ、日本の学校は自分にとって授業を受ける場所でした。
 その授業は教師次第、早く終わって欲しいと思うことも良く有りまして、退屈で眠くなる授業を苦痛に感じていたのは自分だけではないと思います。
 自分は中学生時代にしばらく入院していたことが有るのですが、退屈な授業を受けなくて良いのが嬉しいのと暇つぶしで自習に励んだ結果、テスト範囲の授業を全く受けなかったにも関わらず、退院後の期末テストで学年順位を大きく上げることに成功、クラスメイトから称賛を浴びました。
 自習能力が有り教材が整っていれば、つまらない授業は必要ないと実感したのです。
 ここの授業は眠く成ったら寝てて構わないのですが、授業時間が短いからか寝る子は居ないです、そもそも自分の意思で授業を受けに来ていますので私の中学生時代とは全く異なります。」
「中川さんの授業は人気だと聞きましたが。」
「おかげさまで盛況です、数学の単元授業、ポイントだけ楽しく説明するのに二十分も有れば充分。
 子ども達は自分達の作ったルールに従って数学バトルプリントに取り組みますが、彼らなりに勝敗を決めた後はそれぞれ教え合っています。
 数学を学習する一つの目的、脳のトレーニングに嵌ってる子達が難しいバトルプリントを要求して来るのは嬉しいですね。
 日本の公立中学では学習に対して受け身の子が多く、受け身だから楽しくないのです。
 自分は入院後の期末テストを切っ掛けに変わりましたが。」
「我が国では理数系の教育が特に遅れていた関係で、有能な技術者が少なく日本を中心とした海外の技術者に頼らざるを得ないのですが、今の教育システムで育てられると思いますか?」
「そうですね…、エミリアとも相談して…、簡易発電所を皆で構築してみるとか、なんなら複数のチームで競い合うというのは如何でしょう。
 そんな体験を通して技術者の道を志す子は普通にいると思います。」
「発電所の業務実習を体験する子は居ましたが、自分達で電力を起こすことには取り組んで来ませんでした。」
「電灯を一つ灯す程度の簡易発電なら子どもでも取り組めます。
 建設中の学校は夜間も開ける予定ですので、通学路を照らす照明を、風力発電や簡易水力発電を利用し、子ども達と共に設置と言うのは如何です?」
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