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近衛予備隊-332 [高校生バトル-76]

 詩織さまが庭で小鳥と戯れている光景は離れた所からカメラで撮影。
 小鳥と詩織さまだけの綺麗な庭はまさに別世界。
 編集されたDVDは飛ぶように売れ会社を潤している。

「この所、新規事業の立ち上げや組織の改編に気を取られていて自分の収入は気にしてなかったわ。
 ちょっと確認してみるね。」
 詩織さまは手元の端末で確認。
「うっ、私のグッズやDVDだけでこの金額なの…。
 私の所でこれだけの資金を止めていては犯罪行為に近いわね、ジョン、学校の設備にある程度使うとして、新たな投資先はどう?」
「詩織の情報に飢えてる人達がいますので、本やDVDで詩織の軌跡を振り返りつつ、詩織の考えを伝えて行く企画は如何です?」
「そうね…。」
「ついでに宗教団体を立ち上げるとかはどうでしょう。
 既存の冠婚葬祭には関与せず、市民教育を目的とし寄付金を納める必要は無く、教団のグッズ購入も強制しない、何なら詩織が教祖もしくは神として自身が唯物論者だと発表しても良いと思います。」
「神が唯物論者なんて矛盾の塊だわ。」
「ではそこは秘密のままで。
 ただ、詩織に対して特別な感情を抱いている人の数を考えたら、すでにキリスト教が興った頃の信者数を遥かに上回っているかも知れません。
 この勢いのまま世界平和を旗印に掲げ、影響力を高めて頂ければ、ここは聖地となり我が国の観光業は安泰になるのですが。」
「私にどれだけの影響力が有るのかは分からないけど…、私達の展開は元々世界平和が目的でそれなりに達成出来てると思っていたの。
 でも、宗教団体でなくても遠江王家から始まる『教え』をアピールして行くのは有りかもね。」
「近衛予備隊のメンバーはその教えを受け止めて成長し、今はそれを広めようとしています。
 王国騎士団が指導する国立学校では『教え』に沿った教育を実践していますので弱い者いじめが随分減ったそうです。
 遠江王家に端を発する『教え』は宗教的要素を帯びて広まっているのですから…。
 詩織の力で戒律で縛る宗教から人々を開放することは出来ないでしょうか。」
「そんな問題も有ったわね、それに向き合って行けるだけの体力はジョンの部下達に有るの?」
「我らが女王陛下から一声有れば、王国騎士団、大統領親衛隊は直ぐに動きます、勿論近衛予備隊を肩書にしている連中も。」
「近衛隊は人種も宗教も様々だから…。」
「そんな違いを乗り越えて来たのが『教え』ではないのですか?」
「そうね、近衛隊の考えを聴き、遠江の王さまとも相談し、直ぐに方向性を示せる様に動くわ。」
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