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近衛予備隊-326 [高校生バトル-75]

「ジェーンは民主主義について学んで来たのだろ?」
「学んで来たからこそ、子に継承されない王政や優しい独裁政治の良さが見えた気がするのです。
 独裁国家で無くても大統領の失政で国力を落とす国も有ります、歴代の大統領が任期を終えた後、不正行為で逮捕されまくってる国も。
 政党間の争いの中で嘘でも良いから民衆を惹きつけた人が大統領に、その力量に問題が有っても口の上手い人が大統領に成ってしまう。
 民衆は、候補者がどんな人なのか分からないまま雰囲気に流されて投票するのでしょう。
 そんな形で選ばれた人より詩織さまが認めた人、王家で王国経済の発展に尽力された方にお任せした方が安心です、口先だけのごまかしではなく実績があって大統領になられたジョン王子の様に。」
「ふむ、我が国の少し変則的な政治形態を国民は理解した上で支持しているのだろうか?」
「難しいことは考えていないでしょう、マーケットが出来て便利になったら、そこに詩織さまとジョン王子の写真が飾られていたとか、マーケット関連で給料の良い仕事に就けたとか。
 そして国立学校が出来、子どもが給食を食べられる様になったのはジョン王子と言う若くて格好良い大統領が尽力してくれたお陰だと。
 そんな、目に見えることがジョン大統領への支持に繋がっているのだと思います。」
「前大統領の足元には及ばないが、インフラ整備を進める為に少し強引なことをしてるのだがな。」
「電力の安定供給を優先して…、大統領の会社を大統領が優遇、他国なら大問題になるのですね。」
「みたいだな、誰も文句を言わないのは電力供給の安定化が必要なことだと理解されてるからだろう。」
「かも知れませんが、お金の流れを全て公表しているからでは無いでしょうか。」
「詩織さまの指示で、ずっと行ってることだが。」
「戒厳令までは不正が当たり前だった国です。
 公表されている内容を精査した人は、大統領はもっと自分の為にお金を使っても良いと話したとか、そんなに慎ましやかなのですか?」
「どうかな、子どもが増えてベビーシッターを増やした、一般人と比べたら贅沢してると思うよ。」
「歴代の大統領と比べたら…、大統領の個人資産を教育資金に充ててることも知られています。
 今まで個人の才覚で増やして来た資産なのですから、ご自身や家族の為に使われては如何です?」
「すでに満ち足りているが、子ども達は将来自分の給料で生活して行くことになるだろ。
 だから贅沢過ぎる環境は良くないと思ってね。」
「ジョン王子のお子さんですから心配ないと思いますが。」
「それは分からない、売れない音楽家になるかも知れないし事業で失敗するかも知れない。
 子どもの持つ可能性は多いが、その中には残念なのも含まれるのだよ。」
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