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近衛予備隊-314 [高校生バトル-74]

「そんなことより、交換留学生の話はどうなってる?」
「一か月程度の短期は問題ないのだけど、長期は卒業資格とかが関係して難しいみたい、短期を中心にする代わりに人数を多めにってどう?
 当初は学業優秀者をと考えてたのだけど、音楽関係の子も対象に加えるとか。」
「多くの子に他国の文化を経験して貰うのは悪くないと思う、近衛予備隊が王立高等学校に名称変更するとは言え、学校の制度が全く違うのだから留学を通して色々考えて欲しいと思っているよ。
 だが、音楽関係の子にとってメリットは有るのだろうか?」
「あまり固く考えないで仲間を作るぐらいで良いと思うの、私としては高校生全員に女王陛下の暮らす街を経験させてあげたいのだけどね。」
「交換留学生を意識して寮を建ててはいるが…、う~ん、一か月交代ならそれなりの人数を受け入れられるし、文字通り交換なら、アビュニス王国へ行く子の部屋も使えるかな。」
「そっか、送り出したい人数分の部屋をこちらでも用意すれば良いのね。」
「取り敢えず留学期間は一か月程度とし少人数で始めてみてから調整して行こうか?」
「そうね、でも、うちの高校生全員に留学の機会を与える話は検討して貰うわよ。」
「ああ、問題ない。」
「で、王立高等学校って人数は何人ぐらいになるの?」
「少しハードルを下げたから、五千人ぐらいに増えるかな、ただ、卒業と言う制度がないからね。
 自分と同期で会社の部長をやってる奴は自分の肩書から詩織近衛予備隊を外す気が無いんだ。」
「予備隊であっても詩織さまの名を冠する部隊の一員で有ることに誇りを持ってるとか?」
「そんなとこだろう、結構部下の多い部長なのだが、大災害が起きたら近衛予備隊の一員として支援活動を優先させると話しているし、その為の訓練も行っているよ。」
「会社としてはどうなの?」
「部長が不在でも問題なく回る体制を目指すことで、年齢に関係なく彼の部下達は成長しているそうだよ。」
「次のリーダーを育ててもいる、そう考えて良いのですか?」
「その通り、彼は部下が成長したら他部署への転属もイメージしていてね。」
「そんな人が近衛予備隊のままなのですか?」
「いや、部の改革に成功したら王国騎士団を名乗って貰う、ホントはもう王国騎士団メンバーの資格は有るのだが彼なりの拘りなんだ。」
「部長になるまでだって多くの努力と苦労を重ねられたでしょうに…。」
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