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近衛予備隊-286 [高校生バトル-71]

 王国騎士団は義務教育のスタートに合わせ、近衛予備隊メンバーから選抜する形で結成されたが、主に未就学児を就学させると言う当初の役目を終えつつあり、今は活動の幅を広げつつある。
 義務教育の為に国立の学校を立ち上げた当初は問題が山積み、彼らは苦労したと聞くがそれを乗り越えてくれた。
 それを労う意味も有り数名ずつ食事会に招待することに。

「ジェーンは校長に就任することが決まったそうだね。」
「はい、国軍から派遣されていた校長は慣れないことを頑張ってくれてましたが、パソコンの導入が決まった段階で、これからの教育は若い世代の手でとお願いされました。
 私は校長のお蔭で、仕事だけでなく教育に関する学習が沢山出来ましたので彼の気持ちに応えたいと思っています。」
「仕事と学習、遊ぶ暇が無かったのではないのか?」
「仕事も学習も仲間と一緒でしたの楽しかったですよ、私達が楽しくして無かったら子ども達は学校へ来ようとは思いません。」
「それでも始めは大変だったのだろ?」
「ええ、読み書きの出来ない親でも、それによって損してると感じていれば良いのですが、粗末なものでも食べられ生きられればそれで良いと考える親は、子どもを学校に行かせるより働かせた方がましだと考えていました。
 初期の学校職員は男性ばかりでしたので、女児が学校に行きにくい雰囲気も有りました。
 でも、大統領からの指示で、私達騎士団の女性メンバーが子ども達の相手に専念する様になってからは、彼らの緊張感を和らげることが出来たと思います。」
「とにかく給食をと考えスタートは国軍任せで少々乱暴だったからな、共和国の国軍主体の学校、無理を言って君達に手伝って貰ったが、ろくな準備も出来て無くて、それを子ども達の笑顔溢れる学校にしてくれたことには感謝してるよ。」
「いえ、何故急がれたのかは理解しています。
 私は村が王国になり発展、自分達の生活が変わって行く様を見ていましたから。
 王国外の子達の環境改善、それこそが我々王国騎士団の役目だと考えていました。」
「若い女性と言うことでやりにくいことも有ったのだろ?」
「無かったと言えば嘘になりますが、大統領が女性を重視する姿勢を明確に見せて下さるまでは、女性の扱いはもっと低かったと聞いています、私が校長になるなんて有り得なかったとか。」
「ジェーンは近衛予備隊に入隊した頃から教えるのが上手だった、そんな人材を女性だからと軽視していたのでは国の発展はないよ。」
「さすが勇者の末裔です。」
「あれは作り話だけどな。」
「それでも、私達の王子さまで大統領、子ども達も王子の為に働きたいと言っています。」
「う~ん、自分が王子や大統領になるって子はいないのか?」
「どうでしょう、普通の人がなれるものではないと理解されてると思いますが。」
「自分だって元は近衛予備隊の一員に過ぎなかったのだけどな。」
「ふふ、創作されたお話でなく、一人の近衛予備隊隊員が村長になるまでのお話は誰もが知ってること、だから私は女王陛下と大統領に忠誠を誓えるのです。」
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